2020年3月1日日曜日

二月堂修二会2020*大中臣祓

2月末日の夕刻には「大中臣祓おおなかとみのはらえ」という 浄めの儀式が二月堂下、食堂西側で行われます。
「お祓いにござろう、お祓いにござろう」という声とともに 参籠宿所から出てこられた練行衆は細殿の方へ。
作法を行うのは今年初めて「咒師」になられた森本公穣師。
左肩に掛けていた袈裟を外して、僧から神職に変わり
祓詞を黙読され、御幣を振り、祓い浄めの儀式を行います。




細殿の壁沿いに並ばれて、身を屈めて蹲踞合掌の練行衆。
御幣を振りながら練行衆を祓い浄めていく咒師さん。
「大中臣祓」は別名「天狗寄せ」ともいわれます。
春を待ちかねて天狗が集まって嵐を呼び、修二会の邪魔をしたことから天狗を呼び寄せてお祓いしたという伝説があるのだそうですが、神仏習合の要素が色濃く残る、なんとも神秘的な儀式なのでした。