2019年12月30日月曜日

今年も一年、どうもありがとうございました*

恒例の 年の瀬のご挨拶となりますが、まずは、今年一年 奈良倶楽部にご宿泊いただいた皆様、そしてブログを通して奈良と奈良倶楽部に思いを馳せてくださった皆様、どうもありがとうございました。
2019年は奈良倶楽部開業30周年という節目の年となり、例年以上にリピーターのお客様方に支えていただいた一年だったと感じます。
一年に何度もお越しいただいたり、久しぶりにご宿泊下さったりと、お客様方からのあたたかな励ましに支えられて、こんなに長く続けることができたのだと、あらためて感謝の気持ちでいっぱいになっています。また、初めてのお客様との出会いも新鮮に感じることができる幸せ。本当に有難いことだと思います。
30周年記念にいただいたお祝メッセージでは「長く続けてくださいね」という言葉が多くありました。そう、私たちも体調に気を付けて、奈良倶楽部が皆様の奈良での「あたたかな拠り所」となるよう長く続けていこうと、年の瀬に気持ちを引き締めています。

それでは皆さま、どうぞ佳いお年をお迎え下さい。
2020年、新しい年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
(トップの画像は朝焼けの大仏池 / 2019年1月に撮影)

2019年12月29日日曜日

【奈良旅好きに聞きたい!アンケート】

奈良倶楽部通信ブログ読者の方のほとんどが「奈良旅好き」さんだと思いますので、生駒あさみさんの【奈良旅好きに聞きたい!アンケート】にどうぞご協力よろしくお願いします。
アンケートはこちら https://questant.jp/q/A5JIFO1J
回答締め切りは2020/1/31までです。
抽選で粗品をお送りされますので、ご希望の方はメールアドレスにご記入もお願いします。
あさみさんは今、奈良で色々なお仕事をされている方達にお話を伺って、仕事やその地域の問題点や現状を教えていただいて、その中で自分ができることを考えて、来年新たに奈良に特化した情報集約の拠点のようなものを作っていこうと考えてらっしゃいます。
そのため、奈良が好きな皆様にアンケートにご協力をお願いしたいということで、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
(写真は今年の1月に朝のお散歩途中で撮影した講堂跡の風景です。)

ご存じのように、私も奈良が大好き!
これは観光業にかかわっているからではなく、心底、奈良は美しくて心が満たされるところだと思うのです。(風光明媚とはまた違って、きっと歴史的背景とその奥の深さも関わっていると思うのですが)
そして、お客様方の奈良の旅の話をお聞きするのも大好き。
その時間やその場所を想像して自分も同じ体験をさせてもらえたような気持ちをいただけて、とても楽しいのです。
だからきっと、奈良への旅を思い出しながらちょっとにやけて回答される、あの方この方を思い浮かべています。

2019年12月28日土曜日

迎春準備*

令和元年もあと3日で暮れようとしています。
何かと気忙しい年の瀬ですが、お正月を迎えるお花を飾ってちょっと一息、そして年末モードにスイッチを入れ替えています。
元旦の朝食はいつもお節料理をアレンジした、普段とちょっと違う朝食をお出ししているため、一年に一度の慣れない仕事に未だにあたふたすることもあるのですが、その年末モードに入るために欠かせないスイッチの一つが「お花を生ける」ことなのです。
相変わらずの自己満足の世界ですが、ブログをご覧になってちょこっとほっこりしていただければと思っています。





さて、では仕事に戻りましょう。・・・ということで、年末年始のブログの更新は少し滞りますが、気晴らしに投稿しているかもしれないInstagramを時々覗いて下されば嬉しいです。


2019年12月26日木曜日

1月のお出かけ情報②~秘宝秘仏公開


◇1/1~1/3 10:00~16:00 霊山寺薬師三尊特別公開
かや材一木造りで62cmの薬師如来が公開。
脇侍の日光・月光菩薩の光背には十二神将が描かれている。

◇1/1~1/3 9:00~17:00 慈光院鳴き龍 本堂絵天井特別公開

◇1/1~1/3 法隆寺「舎利殿・絵殿特別公開」
南無仏舎利を納める南無仏舎利塔は13:00〜14:00の間参拝可能。

◇1/1~1/3  9:00~16:00 聖林寺秘仏・宝蔵天、弁財天特別開扉

◇1/1~1/13 9:00~16:00 信貴山朝護孫子寺毘沙門天王秘仏御開帳
※祈祷中は拝尊できませんのでご注意下さい。

◇1/1〜1/3 薬師寺国宝・吉祥天女画像特別公開
◇1/4~1/15 薬師寺平成の吉祥天女像」が公開。
◇1/1~1/8 薬師寺玄奘三蔵院伽藍・大唐西域壁画殿特別公開
◇1/1~1/8 薬師寺食堂特別公開
◇1/1~1/8 薬師寺西塔初層内陣 釈迦四相像特別公開

◇1/1~1/15 9:00~16:00 喜光寺宇賀神特別開帳
毎年7月の暁天講座の時にだけ公開されていた、人頭蛇身の姿の宇賀神がこの時期にも特別公開されます。

◇1/1~1/15 10:00~16:00 浄瑠璃寺秘仏吉祥天女像特別開扉
◇1/8~1/10 10:00~16:00 浄瑠璃寺「大日如来特別公開
1/1~1/31/8~1/10  10:00~16:00 浄瑠璃寺「三重塔特別開扉」

◇1/1~1/31 9:00~16:30 石光寺弥勒堂開帳

◇1/1~1/31 松尾寺「松尾山七福神開扉」「大黒天念持仏公開」
1/1は0:00~17:00 1/2~1/5は8:00~17:00
1/6~1/31の平日は9:00~16:00

◇1/1~2/29 8:30~16:30 談山神社「新春特別公開」

◇1/1~2/3 9:00~17:00 當麻寺中之坊安田靫彦画伯大黒天
◇1/1~2/29 9:00~17:00 當麻寺中之坊布袋尊百童子屏風ご開帳
◇1/16 9:00~17:00 當麻寺中之坊「導き観音ご開帳
當麻寺の金堂および講堂では正月に修正会が厳修されます。
秘仏の牛王像が祀られる期間は一般の入堂できないため、拝観ができません。拝観不可の期間は以下の通りです。
・金堂:1/1・1/2の終日と1/3の14時過ぎまで拝観不可
・講堂:1/4・1/5の終日、拝観不可

◇1/11~2/4 8:30~17:00 壷阪寺「本尊御前立秘仏厄除観音ご開帳」

◇1/15~2/4 9:00~16:30 西大寺 「愛染明王/聚宝館」特別公開

2019年12月25日水曜日

1月のお出かけ情報①~初詣と寺社新春行事

奈良県内の寺社で行われる越年行事や初詣、お正月の伝統行事など
奈良倶楽部にご宿泊のお客様にお奨めしやすいところをご案内致します。(同じ寺社での行事はまとめて紹介しています。)

春日大社「初詣」
・1/1は0時~20時 1/2、1/3は7時~19時が開門時間です。
・1/1  5:00 歳旦祭 摂末社巡拝 (※拝観は不可)
・1/2 10:00〜「日供始式並興福寺貫首社参式
神仏習合時代の神前読経が偲ばれる珍しい行事です。
・1/3 11:00〜「神楽始式」
御巫により本社中門前で神楽が奉納されます。
・1/4、1/5の開門時間は7時〜18時です。

◇東大寺「大仏殿無料拝観
・1/1 0:00~8:00
大仏殿中門を開扉。鏡池付近では「とんど」
中門内側大仏殿参道両側の水路では篝火が焚かれます。

◇東大寺二月堂「観音経読経
・1/1 0:00
鏡池辺りの参道から二月堂まで135基の石灯籠に灯が入ります。
またこの時から3日間、二月堂内では万灯明を灯しています。
・1/3と1/5 10:00~ 「大般若法要」
11:00~13:30 お雑煮ふるまい(万灯明、お鏡餅の申込み者)

興福寺「新春護摩祈祷」
・1/1~1/3 14:00頃~ 南円堂そばの不動堂にて(要申込)
・1/1~1/7 中金堂安置「厨子入り木造吉祥天倚像」ご開帳
・1/2 「春日社参式

護国神社「御火焚祭」
・12/31 から1/3まで
除夜祭の後、浄暗の中、県下一の「大とんど」に点火( 23:30点火)
天高く立ち上る炎のもとでの年越し。
・1/3 11:00〜新春祈願祭 祭典後、古式包丁式を奉納
「大とんど」は3日間絶えることなく燃え続けます。
三が日の参詣者には白神酒が振舞われます。

大安寺除夜の竹明り
・1/1 0:00~
除夜の鐘の響きとともに、本堂では大般若会が修されて
松三宝昆布挟みの儀が執りおこなわれ
護摩堂では越年の護摩が焚かれます。
また境内には108本の竹明かりが灯されます。
・1/1~1/3 9:00~16:00「修正会」

元興寺
・1/1 0:00〜「修正会」
・1/1   9:00~ 五重小塔前にて立身出世祈願

唐招提寺修正会
・1/1 0:00~ 修正会護摩供
・1/3 18:00~ 修正会護摩供 餅談義

薬師寺修正会 吉祥悔過法要
・12/31 23:45~ 「国宝吉祥天女画像」を本尊として金堂にお祀りし、一年の吉祥招福などを祈願する法要。
(771年より1000年を超えて続く法要)
・1/1~1/3 13:00~ 一般の参拝も可

霊山寺修正会
・1/1 0:00~5:00(奥の院、本堂、弁天堂)17:00~(本堂)
・1/2・1/3 17:00~(本堂)
・1/1~1/3 10:00~16:00 聚楽殿にて初福茶 (500円)
・1/1~1/3 10:00~16:00「本堂薬師三尊の特別開扉

帯解寺修正会
・1/1 0:30~2:00

率川神社「御神火拝戴祭」
・1/1 0:45~
本社・大神神社の繞道祭の御神火を受けて大松明に点火。
火縄に移して家庭に持ち帰り新年の火種にしていただきます。

大神神社繞道祭にょうどうさい
・1/1 1:00~
拝殿奥・ご神体山三輪山でご神火が切り出され(0:00)
灯篭から大松明と火が移され
三輪山麓の摂社末社18社を大松明を担いで巡拝する。

石上神宮「新春初太鼓 神火祭」
・1/1 0:00〜
・1/1 5:00〜「歳旦祭」

信貴山朝護孫子寺修正会
・1/1〜1/3 17:00〜本堂にて
一山総出仕により、うるしの木を打つ行事はダイナミックです。
・1/1〜1/13 9:00〜16:00 「毘沙門天王秘仏御開帳」
・1/12 4:00「新年初寅」

宝山寺「初聖天」
・1/1 0:00~7:00 1時間おきに秘法の不動護摩が焚かれる
・1/1〜1/3 福財布の授与
・1/1〜1/3 午前中〜14:00 新年特別祈祷会

松尾寺七福神祭
・1/1 0:00~17:00  1/2~1/5 8:00~17:00
   1/6~1/31 9:00~16:00
・1/3 10:00~歳旦祭(松尾山神社にて)神楽奉納も。

長谷寺 「観音万燈会 」
・12/31 19:00〜 1/1 5:00
仁王門から登廊、本堂に明かりが灯ります。
・1/1~1/3は17:00~20:00(登廊 釣り灯籠のみ)
※大晦日16:30より1/3までは入山無料

法隆寺「舎利講」
・1/1~1/3 13:00~(夢殿北、東院舎利殿にて。参拝可) 

聖林寺「新春特別公開」
・1/1 ~1/3 「秘仏宝蔵天・秘仏弁財天特別開扉」(通常拝観料要)

橿原神宮 「新春行事」
・1/1 0:00 初太鼓・歳旦祭
・1/1~1/7 9:00~17:00(3日は正午から)「御垣内特別参拝」
・1/3 10:00~ 元始祭
・1/1~1/7 9:00~日没 開運招福健康延寿新春初神楽祈祷

大和神社 「新春行事
・1/1 2:30~「歳旦祭」
・1/1 14:00~「御神楽祭」
・1/3 10:00~「元始祭」
・1/4 13:00~ 「御弓始祭」
※「御弓始祭」祭典前(11:50)から参拝者にぜんざいの接待あり。
(500食限定で、無くなり次第終了。)

談山神社「新春行事」(1/1~1/3:入山無料・内庭特別参拝)
・1/1 0:00 開門、初太鼓
・1/1 10:00~「元旦祭」
・1/2 13:30~「神楽式 談山翁」
・1/3 9:00「元始祭」11:30「福禄寿大神新春大祭」

金峯山寺蔵王堂「新春行事
・1/1 0:00~ 蔵王堂内で初護摩供 
・1/1~1/3 11:00~ 修正会 

正暦寺修正会
・1/3~1/5 13:00~16:00
年頭祈願、五穀豊穣を祈る薬師悔過法要。
正暦寺に古くから伝わる独特の声明によって法要を勤修。

◇1/5 10:30~ 率川神社阿波神社「初戎祭」
奈良市内最古の夷さま。吉兆福笹授与、お神酒・甘酒の振舞い有り。
(1/4 15:00 宵戎祭)

◇1/5 7:00~ 南市恵毘須神社「初戎 」

2019年12月24日火曜日

奈良倶楽部館内もクリスマス*

奈良に住んで31回目のクリスマス。
個人的な感想ですが、奈良に住んでいると、不思議なもので年々「クリスマス」的なものが遠ざかっていくような気がします。
12月になってまず思い浮かぶのは「春日若宮おん祭」そして「修二会練行衆の発表」。(奈良マラソンもすっかり風物詩になってきていますが、まだ10年と新しい行事です。)
そんなこんなで、館内のインテリアがクリスマスモードになるのは、「おん祭」が過ぎてからと、例年遅いのです。
ただ今年は珍しく12月早々にインテリアを替えながら、写真を撮ってブログにアップするのがイヴ当日となってしまいました。
和箪笥に韓国のポジャギにノルウェーで買った天使という、奈良倶楽部らしい和韓洋ミックスのクリスマスインテリア。
Strasbourgの教会のマリアさまやアイルランドの天使など、ここ数年のヨーロッパ旅行で手に入れたグッズも彩りを添えてくれて、子供の頃のクリスマスの楽しさを思い出しながら、明日の朝の世界中の子ども達の笑顔を想像しています。
年の瀬の気忙しい時期に、ちょっと心をわくわくさせてくれるイベント・・・「クリスマス」がそんなイメージになってきていますが、何はともあれ、皆さま楽しいクリスマスをお過ごしくださいませ。

2019年12月23日月曜日

一陽来復*朝の光

12月23日 冬至の翌日
今日からまた陽が長くなっていくのですね。
今朝は、いつもの東大寺境内を抜けて
春日大社若宮神社とお参りをしてから

朝陽射す飛火野へ。





たっぷりと陽の光を浴びての散策。
御蓋山を目で追いながら歩くのもまた楽しいのでした。

まだ冬の入り口に立ったばかりですが、ゆっくりとした冬の時間を楽しむ心の余裕と、これから春に向かうのだという前向きな気持ちで、冬を乗り切っていきたいと思うのでした。

2019年12月22日日曜日

お水取り関連講座のご案内*

2020年の二月堂修二会参籠の練行衆の発表もあり、お水取り好きには何かとソワソワしてしまう季節となりました。
この時期、いくつかお水取り関連の講話などが開催されますので、知っている範囲でご案内いたします。
◆1/19(日)15:00~17:00「お水取りからみた奈良の歴史」
会場:東大寺本坊
内容:筒井寛昭長老によるお話
参加費:3000円
申込:メールで info@nara-design.org
定員:50名(先着順)※残席僅かだそうです! 
主催: 一般社団法人 奈良地域デザイン研究所

◆1/19(日)13:30~15:00「王寺町歴史リレー講座
会場:王寺町地域交流センター リーベルホール
内容:上司永照師「春を呼ぶー東大寺修二会の祈りー」
参加費:500円
申込:不要 / 当日12:15から整理券配布・先着順
定員:270名
主催:王寺町観光協会

◆2/8(土)12:30~16:30「お水取り講話と現地解説の会 
会場:奈良国立博物館と二月堂
内容:
①東大寺 上野道善長老による講話
②奈良博 斎木主任研究員による「お水取り」展解説付鑑賞会
③東大寺 橋村公英執事長の解説による二月堂の見学
参加費:無料
申込:申込フォームより(フォームは1/7にこちらに出てきます)
※1月7日(土)11:00より受付開始
定員:40名(先着順)
主催:奈良国立博物館

2019年12月20日金曜日

12月のお出かけ情報③〜大晦日の行事

まずは大晦日に行なわれる「年越大祓式」 のご案内を**
春日大社 15:00〜 春日大社内 祓戸神社
(大祓詞を唱える会12:30~15:30も→詳細
護国神社 15:00〜
大神神社 14:00〜 祈祷殿前斎庭
石上神宮 15:30〜
談山神社 15:00〜


次に「除夜の鐘」のご案内ですが**
このブログでは、奈良倶楽部にご宿泊のお客さまが徒歩や車で動ける範囲のお寺で撞ける除夜の鐘のみご案内しています。

◇「五劫院」の除夜の鐘◇
奈良倶楽部の2軒お隣、23:45より参加者全員が順番に撞けます。
甘酒・福酒の振舞いや合格鉛筆、破魔矢の授与
また、五劫思惟阿弥陀仏像も拝観できます。


◇「東大寺」の除夜の鐘
22時半頃より整理券配布され、先着800名まで。
元旦の0:00より、8人一組で撞きます。
※整理券配布時間は人出の具合で決めるため前後する可能性あり。
また、列から離れると整理券は無効になります。


◇「興福寺」の除夜の鐘◇
南円堂と菩提院大御堂の2ヶ所で撞けます。
23:00より各先着100名(計200名)に整理券配布。

◇「薬師寺」の除夜の鐘
NHK放送「ゆく年くる年」で除夜の鐘が薬師寺より中継されます。
今年は天平時代の梵鐘で衝いていただけます!
23:00より東僧坊で番号札を全員に配布。
(越年写経の方は20:00より配布優先します)
23:30より5人一組で鐘を撞きます。
鐘を撞いた方にはお餅の接待もあり(数量限定です)

◇「唐招提寺」の除夜の鐘◇
23:00より南大門で先着108名に番号札を配布。
23:40より鐘をつくことができます。
参詣者には千手観音の御守札を授与。(拝観無料)

◇「西大寺」の除夜の鐘◇
23:45頃より先着順で開始。
・・・・・・・・・・・・・・
大晦日から元旦にかけて、奈良倶楽部は門限フリーにしております。
奈良で迎える新年をどうぞお楽しみ下さい。

2019年12月19日木曜日

春日若宮おん祭2019*「雨儀のお渡りと大名行列」

12/17 雨模様の「お渡り式」では、行列全体の所々で省略されたり、「南大門交名の儀」や「松の下式」など中止になったものがあった「雨儀のお渡り」となりました。
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スマホカメラに残した当日のお渡り点描ですが・・・
当日は家を出た時間が遅くバスも渋滞していて13時興福寺前到着。
そのまま猿沢池方面へ抜けて 行列見学をすることに。
ちょうど、行列第二番の巫女は馬に乗らずに徒歩にてお渡りされているところでした。この時はまだ雨はぽつぽつ程度で、先頭はビニール合羽を頭から被っている辰市神子(だと思います)
 巫女の後に続く細男せいのお・猿楽座・田楽座の方たちの姿は見えず、その後は、馬長児ばちょうのちご。短冊の付いた笹竹を持った龍蓋を被った従者は後ろについてきていませんでした。
将馬いさせうまが通ったところで、どうも「南大門交名の儀」は無いのだとわかって、「松の下式」が見学できる「おん祭保存会」が入れる場所へ移動。
「松の下式」では細男・猿楽座・田楽座その他に稚児流鏑馬が中止になっていました。競馬は、いつもは三度行われますが、今年は雨の為、一回のみの勝負で赤が勝ち、蘭陵王が先に舞われるとアナウンスがあり

その後、松の下の行事を検知する頭屋の児とうやのちごが「影向の松」の下から御旅所に向かわれました。 不浄を嫌う意味合いから、頭屋の児は地面に触れないよう担がれて行かれます。
いつもは人がいっぱいで動けないし通れないくらいの参道も、今年は雨のために見学の人も少なく、そのまま御旅所前へ移動しました。
芝舞台にもテントが張られています。
おん祭保存会会員は、その芝舞台両側で地面に座って見学できるのですが、雨だと座るわけにもいきませんし、この後入場できてから「お旅所祭」の数時間を立って見ていく気力もなかったので、今年のおん祭見学はここまでにしました。
・・・と、その時、お渡りをするかしないか只今協議中ですとアナウンスがあった「大名行列」が間もなくこちらに来られると、再度のお知らせがありました!
子供大名行列、南都奉行と「ひぃ~よ~いやな~」の元気なかけ声
お練りの所作や、見せ場の投槍も間近で拝見でき堪能致しました。
この大名行列の動画はInstagramにアップしています→
また帰宅して「月刊大和路ならら」2013年のおん祭特集号をもう一度読んでみて「大名行列」に関する知識を新たにしたのでした。
お渡りの最後を飾る「大名行列」は江戸時代の参勤交代の道中行列のこと。平安時代に始まったおん祭の中では比較的新しいものです。明治大正戦前と紆余曲折を経て(この時代の流れも「ならら」に詳しく、奈良奉行役として吉村長慶が駕籠に乗っていた話とかも・・・)
戦後は太秦から映画俳優を呼んでやってもらっていた状況から、大和の伝統的な大名行列を復興したいと、昭和54年(1979年)に大名行列保存会が結成されて、多くの方達の尽力で今に至る・・・その流れが「ならら」に詳しく載っています。
写真でアップしましたので是非読んで見てください。
行列全体を統率する指揮官「南都棒頭」は保存会会長さんの役目。
当日までのリハーサルや本番当日の気の張る様子が書かれています。
大名行列の掛け声「ひぃ~よ~いやな~」は「日ぃ、佳いやな」「よい日和だな」という意味で、大名行列が国入りするときの嬉しさを表すところから、参道の人たちにも恙なくて何よりであるという気持ちを感じてもらいたく、のどかにふわっとのびのびとを心がけて掛け声を出してほしいと、保存会に伝えた川村さんの記事も必読でした。
今では超有名人の樽井さんと坂本さんのお二人の記事は感動しながら読みました。パソコンでは見にくいかもしれませんが、スマートフォンなどで画面を大きくして是非お読みください。
最後のページは鹿鳴園の松山さんのお父様と岡本先生!
まだまだ知らないことも多く深い深いおん祭。
また来年はこうしよう、ああしようと楽しみが増えました。