春日大社末社の多賀神社。
こちらの絵馬に描かれた「葉っぱに 莚」のデザインについて
以前、岡本先生よりお聞きしたお話ですが・・・
鎌倉時代に東大寺の復興に尽力した重源上人が、近江の多賀神社で祈りを捧げていると、長寿のお告げを示す「莚」の字が浮き上がった虫食いの葉が舞ってきたという伝承に因んで作られたものだそうで
絵馬のところに岡本先生の文になる解説がありました。
写真↑の文字がわかりにくいので、文字おこしをしてみます。
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鎌倉時代、東大寺中興の祖である「俊乗坊重源」は齢60の砌、東大寺再建の大事業に当たることとなり、神明の擁護なくしては成功を期しがたいと、伊勢神宮にて、十七箇日の祈祷を謹仕した。
すると、大神様の至現ましまし、寿命を祈願するならば、「近江の多賀神社」に参詣で、祈願を凝らせよとの神教を受けた。
重源は早速神前に赴き、額づいて祈願を籠めた。その際に神殿より、一片の木の葉が舞い来て面前に止まった。そこで、何気なく重源がその葉を取り見ると、虫喰みのような恰好で「莚」という文字が出ていることに気付いた。「莚」は「廿 延長」と書き、重源の齢である60歳さらに20年の齢を授け給う御神意であろうと重源は篤く拝謝した。
お蔭を以て、再建の大事業も成功し、再度報謝の参詣を果たし、後社内の寿命石に坐して眠るが如くに遷化した。重源、時に80余歳のことであった。
以上が延壽の神様としての多賀の大神様の霊験に関する最古の事例として「近江多賀大社」に伝わる伝承である。
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春日大社末社の多賀神社は、平安時代の久安2年(1146年)に、近江国の多賀大社から神様を勧請する形で創建された神社とされており、ご祭神は伊弉諾命いざなぎのみことを祀っています。
神社の周囲には「延命長寿」と記された幟が多数掲げられており、「延命長寿の神様」「仕事の完遂をお導きになる神様」として知られています。
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さて、先日の鹿寄せお当番の日(12/11)に、もう一度多賀神社にお参りしようと思って行ったのですが
ちょうど旬祭の時間中で、御本殿特別参拝ができませんでしたが
林檎の庭で神楽を舞う巫女みかんこのお姿を拝することができました。