2020年9月29日火曜日

「祈りの回廊」秋冬版

奈良県観光局が発行している冊子「祈りの回廊」
年に2回、春夏版(4~9月)と秋冬版(10~3月)が発行され、そのシーズンの「秘宝秘仏特別公開」の情報が詳しく掲載されているので、奈良倶楽部通信のお出かけ情報でも参考にしていますが、その他にも巻頭特集や特別講話が充実していて読みごたえ抜群。

巻頭特集 の「健やかならんことを 疫病平癒を祈る」は、疫病の時代でもあった天平時代の、疫病の終息を祈る場や、今につながる行事や、古代の「新しい生活様式」などが特集されています。

特別講話は、東大寺別当・狹川普文師の「学び知って、皆で未来を切り拓く」と、墨坂神社 宮司・太田静代氏の「憂いを手ばなし、見つめ直そう」。
狭川別当のお話からは、東大寺の取り組み・考え方などがよくわかり、「正しさを見失わないように、根気強く学び、知性を得るのが大切です。そしてルーツをたどること。物事の見え方は知ることで変わります」という言葉に感銘。
太田宮司は「話すということは、自分の中に持っている憂いや執着を手ばなすということ。一種の祓いです。そうして手ばなした心の空間に、新鮮で良いものを受け入れてください」とお話されて、今の自分の心に響くのでした。
特集 「SNSは、もうひとつの参道」 の中の、春日大社・花山院宮司はじめ、當麻寺中之坊、般若寺、吉野神宮、長谷寺から発信されているお話も、相槌を打ってばかりの共感するものでした。
今は奈良に行きたいけれど行くことが叶わないという方に、SNSを通して身近な存在に感じてほしいという思いで発信されていることは、奈良倶楽部通信を通して「奈良」を発信していることと通じるものがあるなぁと思ったのです。

この「祈りの回廊」はWeb版が公開されています→
こちらで詳しく読むこともできるのですが、紙版も欲しいという方はご一報くださいましたら、お送り致します。
「奈良へ行きたいけれど中々行けなくて、ブログを楽しみにしています」という嬉しいお便りを時々いただきます。本当に有難いなぁと思います。それで、皆様の奈良愛補充のお役に立てればと、封筒と切手も用意していますので、ご遠慮なくご連絡くださいませ→ktnaraclub@gmail.com
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また、東京・日本橋の「まほろば館」で「祈りの回廊」展が開催されています。(10/1まで)10周年を迎えた「祈りの回廊」の過去ポスターと、今回の疫病特集をクローズアップしているということです。
「まほろば館」でも冊子を手に入れることができます。

2020年9月28日月曜日

10月のお出かけ情報②〜寺社伝統行事:前半

10月前半のお出かけ情報「寺社伝統行事」のご案内です。
10月は「秋祭り」の季節ですが、コロナウィルス感染拡大防止対策のため、密を避けるために多くの祭礼が中止や神事のみ斎行となり、まだまだ参拝を控えて下さいというお祭が多いです。
ブログでは、9/28現在でわかる範囲を記載しています。
当日ご参拝予定の方はHPなどで確認の上、コロナ対策をしっかりしてお出かけください。よろしくお願いします。

◇10/1 春日大社采女祭
※17:00~采女神社例祭、花扇奉納神事のみ斎行
※花扇奉納行列・管絃船の儀は中止

◇10/1 18:00~唐招提寺「観月讃仏会」
17:00でいったん閉門となり、18:00前~21:00開門。
法要は30分程。平成大修理のため御影堂見学はできません。

◇10/1 氷室神社「例祭」 
問合せ:0742-23-7297

◇10/1 石上神宮「榜示浚」
問合せ:0743-62-0900

◇10/3 興福寺東金堂前庭「塔影能」
問合せ:0742-22-7755
※今年は中止になっています。

◇10/3~10/5 西大寺光明真言土砂加持大法会
西大寺一門最大の法要。宗内僧侶の総出仕の下、本堂で光明真言の功徳で土砂を加持して、三昼夜続けて総回向の法要が営まれます。
問合せ:0742-45-4700
※今年の聴聞は人数制限あり。

◇10/4  10:30~西大寺「孝謙天皇千二百五十年御遠忌法要」
問合せ:0742-45-4700
※本堂の扉は開放していますが、堂内参拝は関係者のみです。

◇10/5 手向山八幡宮「転害会」  
・10/4 宵宮祭 奉納舞
・10/5 御本社祭典  転害門祭典 舞楽奉納
問合せ:0742-23-4404
※今年は御本社祭典のみ執り行います。

◇10/8 10:30~ 法隆寺西円堂
「奉納鏡奉納大般若経転読法要」
問合せ:0745-75-2555

◇10/8 奈良豆比古神社「翁舞」 
※今年は中止になっています。 


◇10/8 薬師寺「天武忌」
問合せ:0742-33-6001
日中の部:大般若経転読法要・柴燈大護摩・火渉三昧は参列可。
夜の部 :天武忌法要・万燈会は僧侶のみで厳修。参列不可。


◇10/9 10:00~ 春日大社重陽節供祭・献香之儀
※献香之儀は参拝所より拝観可
問合せ:0742-22-7788

◇10/11 大峯山龍泉寺「八大龍王堂大祭」
問合せ: 0747-64-0001
※関係者のみで柴燈護摩のみ執り行います。(時間未定)

◇10/12 19:00~ 八柱神社「題目立」
17歳の若者が中心になって行われる音楽や動作を伴わない
独特の節回しで語られる素朴な民俗芸能。室町時代から続く。
国指定重要無形民俗文化財、ユネスコ無形文化財に登録。
問合せ:0742-34-5369(奈良市文化財課)
※今年は関係者のみで執り行い一般見学は不可。

◇10/10・10/11 鴨都波神社秋の例祭
※宵宮のススキ提灯献灯行事、本宮の大神輿渡御は中止。
問合せ:0745-62-2176

◇10/10・10/11 往馬大社「火祭り」
問合せ:0743-77-8001
※火祭り開催は中止、宵宮祭・例祭の神事のみ斎行。

◇10/11  丹生川上神社中社「太鼓台奉舁安全祈願祭
※別名「小川祭」今年は中止になっています。
問合せ:0746-42-0032

◇10/11 10:00~  談山神社 「嘉吉祭」 
問合せ:0744-49-0001

◇10/14 10:00~ 三輪恵比須神社「例大祭」
問合せ:0744-42-6432
※例年より規模を縮小して祭典のみ斎行。

◇10/15 10:00~ 石上神宮「ふるまつり」
900年前から続く石上神宮で最も重要な祭典。
神輿や花鉾、奉幣、甲冑武者などのお渡りが行われる。
問合せ:0743-62-0900
※関係者のみで厳修、一般参列ご遠慮ください。

◇10/15 東大寺「孝謙天皇千二百五十年御遠忌法要」
9:45~練り供養(本坊天皇殿出発/雨天中止)
10:00~11:30 大仏殿にて御遠忌法要
※例年の「盧舎那仏造顕発願慶讃法要」で行われている
献茶の儀、華厳茶会、慶讃能は中止になっています。
問合せ:0742-22-5511

◇10/16 10:00~「孝謙天皇山陵祭」
※山陵祭は東大寺本山僧侶のみで実施。雨天中止。

2020年9月26日土曜日

10月のお出かけ情報①~秘宝秘仏公開

爽やかな青空、澄んだ空気。秋のいい季節になりました。
春のシーズンはコロナ禍で中止になったところも多い「秘宝秘仏公開」ですが、秋のシーズンはほぼ例年通り特別公開されるようです。感染対策に十分気を付けてお参りされますようよろしくお願い申し上げます。

<<開催中のもの>>
◆~11/10 松尾寺「秋の寺宝展」千手観音像トルソー
 問合せ:0743-53-5023

◆~11/11 般若寺白鳳秘仏特別公開
問合せ:0742-22-6287

◆~11/30 安倍文殊院秋の寺宝展
一般公開されていない金閣浮御堂の内陣を参拝することができる。
問合せ:0744-43-0002


◆~11/30 松尾寺日本唯一の舎人親王像」公開
問合せ:0743-53-5023

◆~11/30 法隆寺「秘宝展 秋」
問合せ:0745-75-2555

◆公開中~東大寺ミュージアムにて知足院「地蔵菩薩像」公開 
◆公開中~東大寺ミュージアムにて戒壇堂「四天王像」公開

<<10月より始まる特別公開>>
◆10/1~10/31 信貴山玉蔵院客殿 襖絵展
玉蔵院客殿8室 68面の襖絵を展示 箱崎睦昌画伯
問合せ:0745-72-2881

◆10/1~11/30 不退寺「秋期秘宝特別展」
在原業平画像開扉、伊勢物語公開、古今和歌集、六歌仙の公開
問合わせ:0742-22-5278

◆10/1~11/30 9:00~16:00 大安寺十一面観音像特別開扉
癌封じの本尊として名高いです。
問合せ:0742-61-6312

◆10/1~11/30 9:00~16:30 浄瑠璃寺「秘仏吉祥天女像特別公開」
問合せ: 0774-76-2390

◆10/1~11/30 8:30~16:45  岩船寺「秘宝特別公開」
※岩船寺三重塔初層特別開扉は10・11月の毎土日祝日
(雨天・荒天時は塔開扉中止の場合あり)
問合せ:0774-76-3390

◆10/5 9:00頃~16:00  東大寺秘仏公開 
勧進所八幡殿「僧形八幡神坐像
勧進所阿弥陀堂「五劫思惟阿弥陀如来坐像
勧進所公慶堂は改修中のため「公慶上人坐像」公開は中止。

◆10/5 9:00~15:00 五劫院「五劫思惟阿弥陀仏像」特別公開
問合せ:0742-22-7694

◆10/8と10/31~11/8 浄瑠璃寺「三重塔・薬師如来坐像特別公開」
※雨天、荒天時は中止
問合せ:0774-76-2390

◆10/9~12/6  8:30~16:30 談山神社秋の社宝特別展
問い合せ:0744-49-0001

◆10/10~12/6  壷阪寺「壷阪観音お身拭い特別参拝」
◆10/10~12/18 8:30~16:30  壷阪寺「大眼鏡奉納めがねくぐり」
問合せ:0744-52-2016

◆10/10~12/6 岡寺本堂内々陣お扉特別開扉
問合せ:0744-54-2007

◆10/10~12/6 9:30~16:00 長谷寺本尊大観音尊像特別拝観
期間中、大正時代建立の和洋折衷の本坊大講堂公開。
また長谷寺縁起絵巻全6巻(複製)も公開。
問合せ:0744-47-7001

◆10/16 13:30~15:00 當麻寺中之坊「導き観音ご開帳」
問合せ:0745-48-2001

◆10/16~11/30 金峯山寺秘仏本尊 金剛蔵王大権現」特別開帳
問合せ:0746-32-8371

◆10/17  興福寺「南円堂特別開扉」
問合せ:0742-22-7755

◆10/17と10/25~11/15 不空院「不空羂索観音坐像」 
問合せ:0742-26-2910

◆10/17~10/23 福智院「宝冠の十一面観音立像」
問合せ: 0742-22-1358

◆10/18 岡寺三重宝塔壁画特別公開
問合せ:0744-54-2007

◆10/19~11/30 おふさ観音「秘宝生き人形 特別公開」
問合せ:0744-22-2212

◆10/21~10/23 唐招提寺礼堂「金亀舎利塔」特別公開 
解脱上人貞慶が始めた800年来の伝統行事「釈迦念仏会」の
特に21・22日の昼の法要(14:00~)後に
国宝の金亀舎利塔が間近に拝観できる。
問合せ: 0742-33-7900

◆10/22~11/22  法隆寺夢殿救世観音特別開扉
問合せ:0745-75-2555

◆10/23~11/8 霊山寺薬師三尊像、秋薔薇と秘仏宝物展
バラ庭園 8:00~17:00 本堂(秘仏宝物展)10:00~16:00
問合せ:0742-45-0081

◆10/23~11/30 9:00~17:00 長岳寺大地獄絵開帳
住職による現代風絵解き説法も随時行なわれます。
問合せ:0743-66-1051

◆10/24~11/8 興福寺「北円堂特別開扉」
問合せ:0742-22-7755

◆10/24~11/23 興福寺「中金堂特別公開」
通常非公開の厨子入り吉祥天像が特別開帳されます。
問合せ:0742-22-7755

◆10/24~11/9 頭塔「史跡頭塔公開」
問合せ:0742-27-9866

◆10/25~11/10  法華寺「十一面観音像特別開扉」
◆10/25~11/10  法華寺「慈光殿特別公開」
問合せ:0742-33-2261

◆10/25~11/10 海龍王寺「十一面観音像特別開扉」
弘法大師筆「隅寺心経」なども特別公開
問合せ:0742-33-2261

◆10/25~11/15 不空院「不空羂索観音坐像」 
問合せ:0742-26-2910

◆10/25~11/15  西大寺「愛染明王像特別開扉」
問合せ:0742-45-4700

◆10/25~11/29  榮山寺「本尊 薬師如来特別開扉」
◆10/25~11/29  榮山寺「八角円堂内内陣装飾画特別拝観」
問合せ:0747-24-0065

◆10/31~11/8 浄瑠璃寺「三重塔・薬師如来坐像特別公開」
※雨天、荒天時は中止
問合せ:0774-76-2390

◆10/31~11/8  海住山寺「国宝五重塔特別開扉」
◆10/31~11/29  海住山寺「本堂内文化財公開」
問合せ:0774-76-2256

◆10/31~11/15 信貴山朝護孫子寺
「国宝信貴山縁起絵巻~飛倉の巻~特別公開」
問合せ:0745-72-2277


2020年9月25日金曜日

9/26「正倉院展の前売日時指定券」発売日

正倉院展期間中にご予約をいただいているお客様へ++
「正倉院展の前売日時指定券」発売日は明日9/26、10時より!
コンビニチケットはローソンが手数料なしだからお薦めですね。
ローチケはこちら
上手く取れるといいですね。

2020年9月24日木曜日

美味しい日本ワインの「アレ!!ル トレッフル」

コロナ自粛ですっかり出不精になって、一時のように外食を楽しむ機会がめっきり少なくなった我が家。でも今日は遅い時間からでも大丈夫なご近所の「アレ!!ル トレッフル」さんへ。

国産ワインを取り扱うワインバーとして、そしてワインに合うお料理がどれも抜群に美味しくて、お薦めしたお客様に喜んでいただいているお店です。
こちらに来たら必ずオーダーする前菜盛り合わせ。
焼きナスや牛スジの煮込みなど和食テイストのメニューもあり
それにしてもワインの進むこと!
このローストビーフも味噌味が美味しくて。
〆には、21時以降にオーダーできるパスタを。
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お店に置いてあった今月号の「あまから手帖」は奈良の食特集。
奈良県産のワインが飲める店として「アレ!!ル トレッフル」さんも掲載されていますよ。
ページをめくると、新しくできたお店の多いこと。しばらく外食離れをしていたので、もう少しアンテナを磨かなくてはと思ったり。
余談ですが、マスターのレコードコレクションが夫の好みとも通じるものがあって、次から次へとリクエストしていました。

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以前の投稿にも書いたのですが・・・
この最近ブログでは「奈良のお食事処」のご紹介が少なくなっています。これは、私自身が食べ物レポをするのが少々苦手なことと、また掲載店舗の情報が何年か経って変化することに対応できない場合もあり、ご迷惑をおかけしたくないという思いもあるからです。
Instagramには「#奈良倶楽部の食べ歩き記録」として、食べ歩きをしたお店を簡単に紹介していますが。
夕食なしの片泊りの宿なのに、お食事処の情報が少なくて申し訳ないのですが、ご予約のお客様は、夕食処についてはいつでもお気軽にご相談ください。(その節は、できるだけお好みとご予算も一緒に教えてください。)
どうぞよろしくお願い申し上げます。

2020年9月23日水曜日

実家の家庭菜園*

実家の庭の片隅で、素人ながら野菜を作って楽しんでいる家庭菜園。
全くの初心者で始めて、3巡目の秋冬シーズンを迎えます。

3年の間に、苗や種がしっかりいいものであるのは当然として、土を作ることの大切さも朧気ながらわかってきたのです。
肥料を入れて耕して・・・本当はミニ耕運機で耕すともっとふわふわした土になるのでしょうが、機械に頼らず鍬だけで耕していては中々そうはならず。
それで、ふと思いついたのが手で揉みほぐしてみてはどうだろうと。

時間はたっぷりあるので、2週間前に肥料を入れて一度 鍬で耕しておいた畝を、もう一度丁寧に鍬入れして、そして土をもみもみしていくと・・・少しずつ柔らかくなってきたような気もします。

11畝の半分くらいしか(腰の痛みが半端なくて)耕せなかったのですが、サニーレタス・カリフラワー・キャベツ・水菜・春菊・ブロッコリー・スティックブロッコリー・芽キャベツなどを植えました。

残りの5畝には玉ねぎや大根、人参などを植えようかと思案するのも楽しみの、これからまた始まる野菜の時間。
奈良倶楽部で仕事をしているのとはまた違った時間の流れに、これもまた面白いと思うのです。

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この春先にコロナ自粛で休館していた頃と重なるのですが、だんだんと実家の母が一人で暮らしていくのには付き添いが必要となり、営業再開後は思い切って、奈良倶楽部も「働き方改革」をして、週に2日ほど定期的にお休みをいただくように致しました。
今後この状態がずっと続くのかはわかりませんが、しばらくはこのような様子でお休みを多く取っていますこと、ご理解いただければと思います。よろしくお願い申し上げます。

2020年9月22日火曜日

福森雅武展「周行の誕」

京都大徳寺龍光院 国宝書院で「周行の誕」福森雅武展。 
奈良倶楽部の「土鍋の会」でお馴染みの福森道歩さんのお父様の作品展にお邪魔してきました。 
龍光院の空間の中に福森さんの作品が見事に溶け合って、帰宅後も翌日も、その情景を思い出しては余韻に浸る素晴らしい展覧会でした。
作品展の様子は、当日いただいた図録から雰囲気をご覧ください。


私はこの織部の小鉢と最初に目が合って、一巡してから拝見しても気になって・・・。この日この空間に出現した小宇宙の何か名残になるものを連れて帰りたい衝動もあって、作品を求めて帰りました。
最後に「壺陰こいん」という名の隠れ部屋のようなお茶室で、全て福森さんの作品になるお道具で薄茶を点てていただき、至福のひとときも味わって来ました。
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帰りがけ、秋田犬をかつて飼っていた道歩ちゃんに、車の中で待っていたココもご挨拶できてよかったね。

 

2020年9月21日月曜日

夕焼け空*

昨日の夕空はよく焼けました。
仕事中、窓の外に発光したオレンジ色が見えたので慌てて外に出てみると、びっくりするような夕焼け。

思わず二月堂まで走って行きたい衝動にかられましたが、その間にオレンジ色が消えてしまいそうで、電線だらけの住宅街でしばらく佇んで、この夕焼けを眺めました。

ホテルに戻ると、窓の左右で違った空の色が映し出されていて、ポジャギの繊細な布を透かしてステンドグラスみたいな雰囲気に。
夕焼けスポットに出かけなくても、自分の今いるここで美しい夕焼けを見られたことが、ご褒美のように思えて有難いことでした。
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この連休中はたくさんの方が奈良を旅して、コロナ以前の賑わいが戻ったかのようでした。
奈良倶楽部も、リピーターのお客様に久しぶりにお越しいただいたり、またGoToトラベルで初めて宿泊のお客様も多いという様子で、張り切って仕事に臨んでおりました。ありがとうございました。
あらためて、感染対策に気を引き締めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

2020年9月20日日曜日

「ウワナベ古墳発掘現場公開」11/21~23

被葬者は仁徳天皇の皇后・八田皇女との説もある、宮内庁が陵墓参考地に指定している大前方後円墳「ウワナベ古墳」が発掘調査されるというニュースが入ってきました。 
ウワナベ古墳は墳丘長255mで全国13位の規模。
周囲には水をたたえる周濠があり、この周濠で発掘調査があるようです。(調査期間は10/2~11/30)
(写真右がウワナベ古墳、左がコナベ古墳)

そして、発掘調査に伴って以下の公開事業が実施されます。
(参考:橿原考古学研究所・報道資料より)

① 発掘調査現場の現地公開(事前申込み / 定員制) 
・発掘現場公開日時:11/21~23 受付時間 9:30~15:15
・1日に16または24回、各回 30名、合計1680名
・申込期間は9/30~11/2(応募者多数の場合は抽選)
・内容:ウワナベ古墳の周濠部に設定した県と市の発掘調査区について、周濠を渡って見学。 

 ② 歴史ウォーク(事前申込み / 定員制)
・日時:11/22・11/23  
 両日とも午前・午後に各1回、各回100名、合計400名
・申込期間は9/30~11/2(応募者多数の場合は抽選)
・内容:周辺の古墳をウォーキングで巡り、ウワナベ古墳の県と市の発掘調査区を見学。  

 ③ 講演会(事前申込み / 定員制)
・日時:令和3年1/31 午前、午後に同じ内容で各1回、合計2回
・申込期間は12/1~1/6(応募者多数の場合は抽選) 
・内容:今回の発掘調査の成果や関連テーマの講演
・場所:奈良公園バスターミナル レクチャーホール

いずれも申込先は
ウワナベ古墳発掘調査現地公開受付事務局に  「橿原考古学研究所公式サイト」「奈良市埋蔵文化財調査センター公式サイト」からリンクする専用サイトのフォーム または、ハガキ で申込みます。
※今の時点でまだ専用サイトのフォームが用意がされていません。
申込み開始日の9/30直前にはアップされると思いますので、申込予定の方は各自チェックをお願い致します。

2020年9月19日土曜日

京都市京セラ美術館「杉本博司 瑠璃の浄土」

京都市美術館が京都市京セラ美術館としてリニューアルオープンして、新しくできた新館「東山キューブ」にてリニューアル記念展「杉本博司 瑠璃の浄土」が開催されています。 

展示作品の一部は撮影可でした。



新作の大判カラープリントシリーズ「OPTICKS」 は、作者にしては珍しく色を撮影した作品。解説を読むと、朝日をプリズムで分光した光の階調をポラロイドで撮影し、デジタル技術を一部導入して大型プリントに仕上げたもので、「色そのもの」を撮影した初めてのカラー写真だそうです。
展示室に入った瞬間、マーク・ロスコを連想してしまうような絵画の印象でしたが、素晴らしい光の色調に魅入ってしまいました。

その他に、ちょっと驚いたのは、京都蓮華王院本堂(通称:三十三間堂)中尊の大判写真作品の前に、結界のように置かれた、転害門の天平時代の垂木。
この垂木がここにやってきた経緯も知りたいところですが、思わず合掌してしまいたくなるくらい素晴らしい中尊の写真の前に時代背景の違う垂木が置かれていることに少々複雑な思いを感じたのは、私が奈良に住んでいることにも関係しているかもしれません。

瑠璃ー硝子にまつわる考古遺物の展示品の中には、正倉院御物にあったような白瑠璃の硝子茶碗もあり、ここでも奈良県人のツボが刺激されまくりでした。



そして、屋外の日本庭園には、硝子の茶室「聞鳥庵モンドリアン」も設置。日本初公開のこの茶室は会期終了後も来年1/31まで無料公開されるそうです。

会期は10/4まで。入館は当面の間 予約制ですが、Web申込だと当日予約も可能で、まったくストレスを感じずに予約完了できました。

ブログ過去記事ですが・・・
杉本博司氏設計の「小田原文化財団江之浦測候所」
金沢21世紀美術館で開催された「杉本博司 歴史の中の歴史」展
どちらの過去記事にも、「奈良」関連の展示物に奈良県人のツボが刺激されている様子を書いていて、毎回同じ感想を持っていることにちょっと笑ってしまいました。

2020年9月18日金曜日

「岡本彰夫X辻明俊 新刊を語る」申込始まる

10月11日(日)に開催の「岡本彰夫先生と興福寺・辻明俊師の対談と、映像作家・保山耕一さんによる映像詩の上映」の会の申込みがスタートしています。申込みはこちら(満席になりました)

※チケットは先着順です。お一人様1,000円


第1部:奈良公園バスターミナルレクチャーホールにて15:30開演
第2部:バスターミナル屋上にて夕暮れコンサート。
    夕刻の興福寺を背景に生演奏をお楽しみ下さい。

つい先日に参加した岡本先生のラジオ番組公開収録でも、映像と音楽と朗読で新刊の世界を表現されていて、それが本当に素晴らしかったのです。今回はそれにプラスして、夕闇迫る屋上にて、東大寺や興福寺に囲まれてのコンサート。きっと素晴らしい時間になることでしょうね。

2020年9月17日木曜日

キトラと高松塚*古墳壁画申込締切は9/20

国宝高松塚古墳壁画修理作業室の公開」(10/17~10/23)と
キトラ古墳壁画 白虎・天文図公開」(10/17~11/15)
応募について、どちらも申込締切は9/20までです。

 「国宝高松塚古墳壁画修理作業室の公開
公開日時:令和2年10月17日(土)~10月23日(金)9:00~16:30
場所:国宝高松塚古墳壁画仮設修理施設
公開壁画:西壁女子群像・東壁女子群像・西壁男子群像・東壁男子群像・北壁玄武
入場料:無料(事前申込制)
第一次応募の受付:
インターネット :9/15(火)~9/20(日)23時59分まで
往復はがき:9/15(火)~9/20(日)当日消印まで有効
応募方法の詳細はこちら
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キトラ古墳壁画 白虎・天文図公開
公開日時:令和2年10月17日(土)~11月15日(日)9:30~16:30
※但し、11月4日(水)と11月11日(水)は閉室日です。
場所:キトラ古墳壁画体験館「四神の館」内保存管理施設
公開する壁画:西壁「白虎」天井「天文図」
入場料:無料(事前申込制)
第一次応募の受付:
インターネット:9/15(火)~9/20(日)23時59分まで
往復はがき:9/15(火)~9/20(日)当日消印まで有効
応募方法の詳細はこちら
※定員に達していない時間帯は第二次応募(9/30~11/14)や当日受付有

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【見学される方へのお願い】
・マスク着用でご来場ください。
・手指消毒にご協力ください。
・体調に不安のある方は見学を御遠慮ください。
・当日受付にて検温・過去2週間の健康状態を確認いたします。

2020年9月16日水曜日

「正倉院展」今年の出陳物は*

昨日に発表された正倉院展の「前売日時指定券」の予約・発券について、すでに期間中にご予約済のお客様には、あらためてショートメールやPCメールでご連絡致しました。
もし連絡が来ていないというお客様は、9/15のブログに詳しく書いていますのでご覧ください。

また、早くにご予約済の方や東京都在住の方にも、「GoToトラベルクーポン」取得方法を併せてご連絡致しました。
ただ、12月末にご予約済のお客様にはまだご連絡できていませんが、10月上旬には(「地域共通クーポン」が発行されるようになりましたら)こちらからご連絡差し上げますのでよろしくお願いします。

さて、昨日はこの前売日時指定券のことばかりが頭にあって、肝心の今年の出陳物についてのご紹介をすっかり忘れていました。
  

写真は奈良博のサイトより拝借。 

今年は、楽器、伎楽面、遊戯具、調度品、佩飾品、染織品、文書・経巻などが出陳され、正倉院宝物の主要なジャンルの名品をご覧いただくことができます。
とりわけ、犀や獅子を螺鈿で表した平螺鈿背円鏡、曲芸をする人々などを緻密に描いた墨絵弾弓、花文様を全面に表した花氈など、美術としての魅力を有する品も数多く展示されます。
また、武器・武具と薬物がまとまって出陳されるのも特徴です。
薬物は光明皇后が病人に分け与えるために東大寺に献納したものを中心に、8件が出陳されます。光明皇后は今日の病院に当たる施設を作るなど救済事業に尽力しましたが、薬物の献納もその一環と言えるでしょう。薬物は奈良時代における疫病との闘いを伝える品としても、注目されています。

ということで、今年もたいへん楽しみなラインナップです。

最後に奈良倶楽部からお客様へお知らせです。
開業以来32年間、正倉院展の期間中は休館日なしでやってきましたが、今年は諸事情があって、10/27(火)と11/9(月)を休館日としています。
この日を予定されていたお客様には大変申し訳なく心苦しいのですが、ご了解賜りますようよろしくお願い申し上げます。