4月27日 「奈良八重桜の会」創立20周年記念事業の一つとして
復曲能「奈良八重桜ナラノヤエザクラ」が無事に初演の日を迎えました。
ここで少し、復曲能「奈良八重桜」について上演までの経緯を・・・
室町時代に創作されたものの、江戸初期以降は上演されずに今に至った能「八重桜」。この能が西野春雄・法政大学名誉教授によって発見され、古い謡の昔の文言を金春穂高氏が蘇らせて、多くの方からのクラファンなどの支援や、「奈良八重桜の会」会長はじめ会員の皆さんの熱意と執念で、本日めでたく400年ぶりの上演となりました。
舞台となった「国際フォーラム甍」の能舞台。(写真↑は会員のK様より拝借しました)
四本の柱のうち、手前の目付柱が取られて、代わりにナラノヤエザクラの造り物が置かれていました。
(写真↑はパンフレットより)
境内には、ナラノヤエザクラを仰ぎ愛でている老人が一人、立ち去る気配はありません。臣下がその訳を尋ねると、これが古人が歌に詠んだ「いにしえの奈良の都の八重桜・・・」であると言い、春日大社の起こりについて詳しく語り始めます。そして我こそ水谷神社の神の化身であることをほのめかして姿を消します。