2023年11月30日木曜日

12/1~12/14「鹿寄せと春日大社特別参拝」

明日から12月! 12月といえば 恒例の、旅館ホテル組合主催の「鹿寄せ」が今年も始まります。


組合主催の「鹿寄せ」では、下記の施設↓にご宿泊のお客様限定で粗品プレゼントと、春日大社御本殿に特別参拝していただけます。


期間中に奈良倶楽部ご宿泊のお客様は 勿論ご利用いただけますので、是非お出かけくださいませ。

「鹿寄せと春日大社特別参拝」
期間:12/1~12/14
   ※但し12/10は奈良マラソン開催のため中止です。
   ※12/1と12/11は神事のため、鹿寄せのみになります。
時間:鹿寄せは10:00から約15分間
   春日大社特別参拝は10:30~11:00
会場:飛火野(鹿寄せ終了後、春日大社までご案内します)
※天候により中止になる場合があります。

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今日は別件で春日大社に行ってました。
まだまだ紅葉が綺麗で、朱色と銀杏や楓とのコントラストに目を楽しませてもらい、春日大社までの道中でも、吉城川沿いに紅葉が続く景色などを車窓から堪能しておりました。




2023年11月29日水曜日

「興福院特別拝観」へ*

11/24~11/26に開催されていた「興福院特別拝観」。
今回は、アライグマによる被害が大きい客殿檜皮葺屋根の全面修理勧進のため、茶室エリアが初公開されるということもあって、最終日に行ってきました。

大門までの参道沿い、モミジが真っ赤に色づいて、4年前に伺った時とはまた違った風情に心躍ります。
大門から中門、そして客殿へ。

客殿内にはいたるところに野の花が生けてあり、前回もでしたが、それを拝見するのもまた楽しみでした。






客殿から本堂に向かう渡り廊下から、遠州好みのお庭を拝見。
写真右手の客殿の檜皮葺屋根がアライグマの被害を受けています。
渡り廊下途中で、代々の徳川将軍の位牌をお祀りしている御霊屋みたまやの方へ。ここから、興福寺の五重塔を望むことができました。
奈良時代造立の本尊阿弥陀三尊像を祀る本堂
扁額は小堀遠州の手によるもの。
モミジの紅葉がちょうど見頃で、本堂の瓦屋根を背景に↑
客殿の檜皮葺屋根を背景に↓
本堂を出て、今回は茶室エリアにも入れました。(別途要拝観料)
茶室エリアは外観もすべて撮影禁止でしたので、いただいたパンフレットの解説から抜粋します。(自分メモで)
お茶室は「長闇堂」「龍松庵」「雲笑亭」の三茶室が並んであり、外側からの見学ですが、「龍松庵」「雲笑亭」は内部を覗き見ることができました。
「龍松庵」は、公慶上人の茶室であったものが明治初年に民間に流れたのち、昭和2年の「長闇堂」復元に際して寄付移築されたもの。亭額「龍松」は公慶上人の筆によるもの。

「長闇堂」は内部拝観はできませんでしたが、天井には公慶上人の「南都大仏修復勧進帳」が貼ってあり、写真が提示されていました。
「長闇堂」の額は、圓照寺門跡でもあった伏見宮文秀女王ご染筆です。文秀女王の筆は法華寺でも拝見したことがありますが、力強くダイナミックで、見ていてすーっとします。(私のお稽古しているお花のお家元が圓照寺門跡という関係もあって気になりました)

「長闇堂」の由来について、以下、パンフから抜粋します。
鎌倉時代に東大寺の復興に尽力した大勧進重源上人の御影堂が改修される際に、茶人・久保権大輔利世(長闇堂)がその古材を譲り受けて自宅庭先に庵を結んだといいます。その方丈七尺の七尺堂は利世の没後 転々とし、やがて公慶上人に寄進されます。
江戸時代の大勧進公慶上人は重源上人ゆかりの古材をたいへん喜ばれたのですが、下男がそれと知らず薪代わりに火にくべてしまい再建の機会をなくしました。

久保権大輔利世(長闇堂)は小堀遠州に引き立てられ、興福院再興に関わる多忙な遠州の代わりに復興の作事に当たっていました。
七尺堂に長闇の二字を送った遠州は、鴨長明と同じ方丈を好むなら「鴨長明は物知りで智が明らかで<明>の字に相応しいが、利世は物を知らず智に暗いから、長明の長の字を借りて<闇>とするがいい」という謂れがあるといいます。

大正時代になって長闇堂人気が俄かに高まり、長闇堂復元の動きが起こります。復元の地に興福院が選ばれたのは、利世や公慶上人が興福院と関りが深かったことによります。興福院第四世は公慶上人の実姉であり、公慶上人が奉じた釈迦如来坐像が伝わっています。

公慶上人が生駒高山の出身ということもあって、東大寺の法要でお練がある時に(聖武天皇祭など)高山の方々が僧兵姿でお練りに参列されるそうで、その行きと帰りには興福院に立ち寄られるということです。(案内係をされていた旧知のSさんに教えていただきました)

この茶室エリアに入ってすぐ左手に利世(長闇堂)の墓碑があります。大正時代にこの墓碑を空海寺から発見した顛末は何とも不思議な話です。↓
そして、その墓碑の隣には、江戸時代の念仏行者として名高い徳本上人の名号碑があり、独特の字で「南無阿弥陀仏」と刻まれています。
これもSさんに教えてもらったのですが、この名号碑の後ろには「眉間寺」の文字が見えます。
「眉間寺」!聖武天皇陵の傍にあって、栄えながらも明治に廃寺になったお寺の銘が刻まれた碑にちょっとぞわぞわとしました。
徳本上人が訪れた地に建つ名号碑は全国に千基以上もあるそうで、この独特の字体が描かれた碑を訪ね歩くのも面白いことでしょうね。

こちらは拝観時にいただいたクリアファイルで、江戸中期の刺繍を代表する「興福院江戸掛袱紗」がデザインされています。
アライグマのトートバックは松田大児さんイラストで2000円。修復費用に充てられます。

長々と書き綴りましたが、次回も特別拝観がありましたら、また訪れてみたいものです。
最後に参道で撮った一枚を。

2023年11月28日火曜日

いつもの散歩道*紅葉便り

11月27日 曇り
お昼の休憩時間にいつもの散歩コースをカメラ片手に二月堂さん往復してきました。ほぼ一週間ぶりですが、まだ銀杏の黄葉は綺麗に残っていたし、楓の色づきも真っ赤で、晩秋の昼下がりの散策を楽しむことができました。

大仏殿裏の講堂跡の北側にある三面僧坊跡とその北側エリア。
只今この辺りは工事中ですが、今年も綺麗に紅葉しています。


大仏殿の背後は開け放たれているのが見えます。

三面僧坊跡とその北側エリアの間の道を行くと、龍松院、持寶院へと行きます。龍松院前の銀杏の黄葉はまだ残っていました。
錦繍に包まれる二月堂と、大仏殿。
先週はまだまだだった紅葉がとても鮮やかに色づいていました。
大湯屋前の銀杏も散っていませんでした。
紅葉と黄葉が同時に楽しめるなんて嬉しい!
大湯屋前の銀杏と紅葉の競演を何枚もカメラに収めてしまいました。




お供田から大湯屋も入れて
そして二月堂へお参り。
二月堂南の階段より、紅葉と四月堂。
手向山八幡宮にもお参りして


猫段から見下ろして、大仏殿と紅葉も
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今年の夏の記録的な猛暑と11月上旬まで長引いた暑さで、今年の紅葉はイマイチよくないかなと想像していたのですが、このところの急な冷え込みで、例年通りの美しい紅葉具合になってほっとしています。
あちこち遠出はできませんが、ブログでも紅葉散歩をお楽しみいただければ嬉しいです。

2023年11月27日月曜日

12月のお出かけ情報②~寺社伝統行事

12月の寺社伝統行事のご案内です。
11/27現在でわかる範囲を記載しています。 当日ご参拝予定の方はHPなどでご確認の上、お出かけください。よろしくお願いします。


◇12/1 0:00~ 寶山寺「厄除大根炊き
問合せ: 0743-73-2006

◇12/3 11:00~ 大神神社「献菓祭」
問合せ: 0744-42-6633

◇12/3 11:30~ 久延彦神社「入試合格安全祈願祭」
問合せ: 0744-42-6633

◇12/3 10:00~16:00頃 信貴山大本山千手院厄除大根炊き
問合せ:0745-72-4481

◇12/3 14:00~/15:00~/夕刻 山口神社「高田の亥の子暴れ祭」
今年は通常通り開催で、一般参加もできます。
問合せ:0744-48-3110(桜井市観光まちづくり課)

◇12/8 13:00~ 霊山寺 納薬師法要
問合せ:0742-45-0081

◇12/8 14:00 石上神宮お火焚祭
問合せ:0743-62-0900

◇12/8 10:00~ 法隆寺 金堂・大講堂・夢殿「お身拭い
問合せ:0745-75-2555

◇12/9 6:00より1時間ほど 矢田寺「仏名会」
拝観は外陣より
問合せ:0743-53-1522

◇12/10 10:30頃 大神神社大注連縄の飾り付け
問合せ: 0744-42-6633
◇12/12 12:00頃完成 大神神社大門松の奉納

◇12/14 8:30~12:00 二月堂「仏名会」 
問合せ:0742-22-5511

◇12/14~12/16 11:00~
金峯山寺蔵王堂「仏名会三千仏礼拝
問合せ: 0746-32-8371

◇12/15 9:00~ 唐招提寺お身拭い
問合せ:0742-33-7900

◇12/15~12/18 春日若宮おん祭
今年で888回目。
問合せ:0742-22-7788

◇12/16  10:00~ 寶山寺大鳥居 大注連縄奉納
問合せ: 0743-73-2006

◇12/18  岡寺「納め観音」
問合せ:0744-54-2007

◇12/18 13:30~ 壷阪寺「納め観音」
法要時に秘仏・子島荒神観音像ご開帳
問合せ: 0744-52-2016

◇12/18 13:00~  千光寺「三千仏名会」
問合せ:0745-45-0652

◇12/19 13:00~14:00 吉野脳天大神「納め脳天」
問合せ:0746-32-4880

◇12/22 10:00~14:00 正暦寺冬至祭
問合せ:0742-62-9569

◇12/22 16:30~ 信貴山朝護孫子寺 「納め寅大法要
問合せ:0745-72-2277

◇12/24 14:00~16:00 帯解寺「護摩祈祷会」
問合せ:0742-61-3861

◇12/28 10:00~11:00 円成寺「不動尊護摩供養」
問合せ:0742-93-0353

◇12/29 13:00~ 薬師寺「お身拭い」
問合せ:0742-33-6001

◇12/31 「年越大祓式」や「除夜の鐘」については
もう少し直前になってからご案内します。 

2023年11月26日日曜日

「岡本彰夫 お渡り式を解く」再配信

なら学舎「岡本彰夫 お渡り式を解くー春日若宮おん祭秘話」の講座が好評につきオンラインで再配信されます!
先日開催された講座をオンラインで視聴しましたが、素晴らしい内容で岡本先生の解説に目から鱗が落ちまくり!

明治になって祭礼を10分の1に縮小されたおん祭。
かつての祭礼に、古儀に戻すべく中心になってこられた岡本先生ならではお話が満載です。
講座は「おん祭」の中の華やかな「お渡り式」についてのお話ですが、小ネタ裏ネタだけでなく、たっぷりと勉強になるお話ばかりで、今年、おん祭にお出かけ予定の方は必聴です。

申込はこちらから
聴講料3000円で、12/25正午まで何度でも視聴可能です。


2023年11月25日土曜日

12月のお出かけ情報①~秘宝秘仏公開

 

<<公開中の秘宝秘仏は・・・>>

◆~12/3 正暦寺「薬師如来倚像」
問合せ:0742-62-9569

◆~12/3 9:00~14:30 室生寺「金堂特別拝観」
問合せ:0745-93-2003


◆~12/10 岡寺本堂内々陣お扉特別開扉
問合せ:0744-54-2007

◆~12/10 9:30~16:00 長谷寺本尊大観音尊像特別拝観
問合せ:0744-47-7001

問合せ:0743-53-5023

◆~2024年1/15 薬師寺東塔・西塔特別公開
問合せ:0742-33-6001

<<今月から特別公開されるものは・・・>

◆12/1~2/29  安倍文殊院「金閣浮御堂霊宝館 冬の寺宝展」
問合せ:0744-43-0002

◆12/8 浄瑠璃寺「三重塔・薬師如来坐像特別公開
雨天、荒天時は中止
問合せ:0774-76-2390

◆12/10 寶山寺獅子閣特別公開
問合せ:0743-73-2006

◆12/16 13:30~15:00 當麻寺中之坊「導き観音ご開帳
問合せ:0745-48-2001

◆12/16 10:00頃~16:00頃 東大寺特別開扉
問合せ:0742-22-5511
法華堂では・・・国宝 執金剛神立像
開山堂では・・・国宝 良弁僧正坐像
俊乗堂では・・・国宝 重源上人坐像

◆12/18 13:30〜16:30 壺阪寺「納め観音 秘仏子島荒神像ご開帳」
問合せ:0744-52-2016

◆12/22 9:00~16:00 正暦寺「冬至祭特別開扉」
宝物殿「瑠璃殿」と秘仏の公開
問合せ:0742-62-9569

2023年11月24日金曜日

11/24~11/26「興福院特別拝観」

滅多に拝観予約が取れないという、佐保路の尼寺「興福院」さんの特別拝観が今日から始まっています。
期間は11/26(日)まで、9:00~15:30 で予約不要です。

令和になった年に20年ぶりの公開があって、もちろんお参りに行ってきた過去ブログはこちらです。
その時に、これからお庭や寺宝の修復などのための勧進として半年ごとの特別公開を考えていますというようなお話を伺いました。が、その後のコロナ禍でしばらく公開されなくて、今回 久しぶりの特別公開となります。

奈良時代造立の本尊阿弥陀三尊像や小堀遠州造営の客殿(いずれも重文)、南都には珍しい徳川家ゆかりの霊廟建築などが特別公開されますが、今回は、アライグマによる被害が大きい客殿檜皮葺屋根の全面修理勧進のため、茶室(龍松庵)と長闇堂の特別公開も行われます。
※茶室・長闇堂拝観は、拝観料(大人1000円/中高生500円/小学生以下無料)の他に別途必要です。

普段は非公開の興福院さん、この機会に是非ご参拝くださいませ。