2026年10月24日土曜日

第78回「正倉院展」10/24~11/9

令和8年、 第78回「正倉院展」が始まりました。
ひとあし早く内覧会にて、奈良時代の繊細華麗な工芸の美に触れることができ「やっぱり正倉院展は最高ー!」と、充足感に浸りながら心の中が美しい気で満ちていくのでいた。


さて、では「奈良倶楽部通信」毎年恒例、自分メモですが図録からお気に入りの出陳品をアップさせていただきます。
「紅牙撥 鏤碁子」と「紺牙撥鏤碁子」
「銀平脱合子」は碁石の容器
こちらは花鳥文様の碁石入れ「金銀絵碁子合子」
「桑木木画碁局」寄席木細工の碁盤
「山水花虫背円鏡」の一部、これは鹿?
「梵網経」今回、圧巻の展示だったこのお経。全長14m、全部開いて見せてくださいます!そして一糸乱れぬ美しさとでも表現したいくらい、全てが整った美しい字体で、それも驚きです。
こちらは梵網経の容器「檜金銀絵経筒」
その経筒の包み「小乗雑経帙」
「檜 和琴」螺鈿が美しい!
ろうけつ染めの上着、布の紋様デザインが洒落ている!
「金銅花形合子」透彫りが美しい!
「殿堂平面図」は東大寺講堂跡や僧坊跡の発掘調査現地説明会でお馴染みの図面です。

「紅龍」ニホンテンのミイラ。およそ900年前のものらしい。
イグサ製の敷物の芯地「藺筵褥心」
読売新聞オンラインによると、東大寺・橋村公英別当が「二月堂のお水取りで練行衆が座るござと織り方がよく似ている」とおっしゃっているそうです。
「刺繍裂断片等雑帖」
聖武天皇一周忌斎会で用いられた幡の縁部分だそうで、この儀式のために数百もの幡が仕立てられており、これほどの密度と完成度を持った刺繍が大量に使用されたことの凄さに驚いています。
「狩猟文錦等雑帖」
「白瑠璃瓶」
今回のメインビジュアル「漆胡瓶」の文様の一部。ここにも鹿!

正倉院展は毎回あまりむつかしく考えないで、文様やデザイン、配色の美しさや工芸品の超絶技巧に心を奪われるのを楽しみに拝見していて、今年も大満足で会場を後にしました。

おまけの画像>> 
買ったものは容器が可愛いチョコレートとピンバッチ。

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 第78回「正倉院展」
会場:奈良国立博物館
会期:10/24(土)~11/9(月)※会期中無休
開館時間:午前8時~午後6時 
     金・土・日曜・祝日は午後8時まで
     ※入館は閉館の60分前まで

こちら★↓にチケット購入について書いています。
事前予約制の「日時指定券」を購入してお出かけ下さい。

また、チケット詳細以外に公開講座のお知らせなどは
奈良博公式HP★や、正倉院展HP★をご覧ください。

2026年10月23日金曜日

「正倉院展」チケット購入について*

「正倉院展」観覧には、事前予約制の「日時指定券」の購入が必要です→チケット購入はこちら★から
↓
画面右のカレンダーより日にちを選択
↓
来場時間を選択する
↓
チケットを選択し支払方法と受取方法を選択して申し込む

すでに全日予約が取れない日もありますが、ほとんどの日は時間帯によっては大丈夫です。
時々、当日行けば何とかなるという気持ちの方がいらっしゃいますが、土日は取れないことがありますので、事前予約をしてお越しくださいませ。

月~木は8時から17時まで30分間隔の時間指定(16時以降レイト割)
金土日祝は8時から19時まで30分間隔の時間指定(17時以降レイト割)

※入館時間の指定が「8時~8時30分」とはその時間帯に入館するという意味で、各時間枠開始直後は混雑が予想されますので、少し遅れての入館がお奨めです!
※入館後は退出時間の決まりはなく、入替制ではありません。
※指定された日時以外の入館はできません。
※無料対象の方は、「日時指定券」の購入は不要(証明書等を提示)
※「日時指定券」は当日各時間枠開始時刻まで販売いたします。
※日時指定枠に空きがある場合には、奈良国立博物館敷地内の特設窓口にて当日の「日時指定券」を販売します(発券手数料200円/枚が必要)。希望する 時間帯の日時指定券が完売の可能性もあるため、事前購入を推奨いたします。
※午前中~午後3時の時間帯はご入場までの待ち時間や会場内の混雑が予想されます。早朝や夕方の時間帯もご活用ください。

そして、奈良倶楽部ご宿泊のお客様へお伝え事項++
奈良俱楽部の朝食の時間は8時一斉スタートです。
正倉院展の入場時間枠が 8時~、8時30分~を予約される方は朝食なしのプランでお願いいたします。

チケット詳細以外に公開講座のお知らせなどは
奈良博公式HP★や、正倉院展HP★をご覧ください。

2026年10月22日木曜日

「よみがえる白鳳」金堂復興50周年記念展

薬師寺・秋の特別公開「よみがえる白鳳―金堂復興50周年記念展―」の記者発表内覧会に伺ってきました。

特別公開会場の西僧房では、享禄元年(1528)の兵火で伽藍の大半を失って以来 500年続く復興の歩みや、昭和の金堂復興に至る道のりが、多くの展示品で紹介されています。


天武天皇像、摩利支天坐像のご宝前で法要のあと、ご挨拶される生駒基達管主。

薬師寺は天武・持統天皇によって創建されたお寺。
今回の「飛鳥・藤原の宮都」世界遺産登録では、天武天皇ゆかりの地が何ヶ所も登録されたことを記念して天武天皇像が公開されています。

豊臣秀吉公念持仏と伝承される摩利支天坐像は普段は秘仏だそうで、戦火で焼失した金堂の後に豊臣家の援助で旧金堂が建てられるなど、豊臣家との繋がりの深さも紹介されていました。

記念展のみどころについて高次喜勝師より解説いただきました。
7年ぶりに公開された国宝・東塔水煙。
たなびく雲に天人が舞う姿を間近で拝観できます。
東塔相輪の下部にある檫管さつかんには、薬師寺創建の由来や薬師如来・天皇・伽藍を讃える銘文が記されています。ご神仏様に見ていただくために一番高いところに刻まれたのではと解説されていました。

豊臣家との関係を示す資料も展示されています。
信長(「天下布武」の黒印が押されている)・秀吉・秀長の書状

大納言秀長の病気平癒を行ったことが記されていたり、平癒祈願の途中で快復したので残りの7日間で花会式をしたことなど。花会式の造花つくりばなを寺内総出徹夜で用意したという興味深い内容も。

旧金堂で使われていた瓦。右側の瓦には、豊臣政権で五奉行だった増田長盛公の名前が残っています。旧金堂の屋根瓦は、関ケ原の戦いの直前に葺き終わったようです。
左側が旧金堂、右側が興福寺仮講堂の写真です↑
1528年の兵火で焼失の後、1557年ころまでには仮堂が建てられ、1600年に瓦葺きに改められ、以来370年の間、薬師三尊像を守り続けた旧金堂は昭和46年(1971)に金堂再建のために解体されて興福寺へと移築、今も仮講堂として残っています。

旧金堂薬師如来像の頭上にあった格天井の一部↑初公開です。
大変貴重な写真もありました。(一部大きくして掲載しています)
今上天皇陛下(浩宮殿下)が昭和44年(1969)に薬師寺を訪問された時の写真。
背後は旧金堂、後ろの少年僧は現・生駒基達管主だそうです。

金堂が復興するまでの歩みが紹介された展示空間では、高田好胤和上のお写経関連遺品や西岡常一棟梁関連遺品なども公開されています。

昭和42年(1967)、高田好胤和上は老朽化した旧金堂を解体して、天武・持統両天皇が創建された金堂の再建を決意し、前例のない百万巻写経による金堂復興を発願し、一巻一巻のお写経の積み重ねによって昭和51年に金堂が再建されました。

高田好胤和上の般若心経の心「空」

こちらは、講演会などに出向く際にお写経を入れて運んだ専用の鞄。
書き上がったお写経は郵送で納経できるように包み紙の裏に薬師寺の住所が印刷されていて、全国から多くのお写経が寄せられました。
発願から再建実現までの道のりの様子が、実際に目にしたものでリアルに感じることができ、あらためてすごいことだなぁと胸が熱くなりました。

「よみがえる白鳳」金堂復興50周年記念展では、その他に
玄奘三蔵院伽藍特別公開や、東塔・西塔特別開扉や、連動企画として「もっとよく知る講演会」などが行われます。
詳しくは薬師寺HP をご覧ください。

「よみがえる白鳳―金堂復興50周年記念展―」
会期:令和8年10月24日(土)~11月8日(日)
時間:西僧房・玄奘三蔵院伽藍は9時~17時 / 東塔西塔は9時~16時半
会場:薬師寺内 西僧坊・玄奘三蔵院伽藍・東塔西塔
拝観料:大人 1000円 中高生 500円 小学生 100円
    ※別途、通常拝観料が必要です。
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内覧会のあと、特別に「秋夜の奈良旅」の夜間拝観を体験させていただきました。(薬師寺では 11/7と11/21 に開催)


※写真は特別に許可をいただいたもので、金堂内は通常撮影禁止です
夜の闇に浮かぶ金堂内薬師三尊像の厳かで神々しいお姿に心が浄められ、夕焼け空から星空へと移りゆく伽藍の空の色に心和み、ありがたい気持ちでいっぱいになります。
是非、夜間拝観にもお参りくださいませ。

「白鳳伽藍 秋の夜間特別拝観」
開催日:令和8年11月7日(土)11月21日(土)
拝観時間:開門 17時30分/閉門 20時30分 受付終了20時
拝観場所:金堂(入堂可) 正面扉を開扉しております。
     国宝 東塔・西塔の夜間特別開扉 ※塔の中には入れません
夜間特別拝観料 :1000円
※昼の拝観券・優待券・招待券等は使用できません。
※薬師寺駐車場ご利用可能(有料)

2026年10月19日月曜日

天理参考館と天理図書館へ

天理参考館「意匠とアイデンティティ−アジア少数民族の生活・装い−」と、天理図書館「古今和歌集と伊勢物語」での展示を目的に天理まで行ってきました。

天理参考館↑と天理図書館↓
天理図書館正面玄関。図書館の内部は本当に素晴らしくて(館内撮影不可)昨年12月に伺ったブログ記事★に、いただいた資料から撮った写真を載せていますのでご覧ください。

銀杏の街路樹が美しい天理の街。
銀杏は少しずつ色づき始めていました。

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「意匠とアイデンティティ−アジア少数民族の生活・装い−」は、ぺー族・ナシ族・ヤオ族・ミャオ族……政府公認の少数民族55民族の中から4民族の衣装や布などが展示されている企画展。
この日は、企画展担当の学芸員さんのギャラリートークがあり、詳しく教えていただくことができました。

メモより
ペー族は花の刺繍が得意、大理石と絞り染めが有名。

ペー族の女性用衣装↑
奥に見えるのは絞り染のタペストリー。よく見ると素晴らしい技術!

ナシ族の女性用衣装↓(写真右側)

この衣装を背面から見ると↓
「七星羊皮しちせいようぴ」という羊の皮でつくった背当てを身に着けています。夜空を示す黒地に北斗七星を意味する7つの丸い飾りがついていて、一説によると、北斗七星が見える時間まで働くというナシ族の女性たちの勤勉さを表すそうです。
ナシ族の使う「トンパ文字」↑という象形文字は、現在も宗教儀礼などで使われていて、ユネスコの世界遺産に登録されています。

ヤオ族の女性用衣装↑プリーツスカートに施された刺繍も必見。

そしてここからはミャオ族の衣装です↓







刺繍の技術に特に秀でているミャオ族。どれもこれも素晴らしいです。

中国ではミャオ族と呼ばれていますがインドネシア半島に住むミャオ族のグループはモン族と呼ばれています。
こちら↓は、モン族が中国大陸からラオス・タイを経て第三国に定住するまでの移民史を刺繍で表した「ストーリークロス」

モン族はベトナム戦争の時にアメリカについたそうで、戦後の苦難の歴史も表されています。

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ところで、奈良倶楽部の持っているコレクションもミャオ族の物が多いので、帰宅してから衣裳箱の中から取り出しては、これをどういう風に飾ろうかな…などと考えるのも楽しいのでした。





※「意匠とアイデンティティ−アジア少数民族の生活・装い−」では、会期中この後も講演会やギャラリートークが開催されますのでHPを参照して下さい。

※天理図書館では11/6・11/7・11/8に見学ツアーが開催されます。
要予約ですが(申込はこちら★)貴重な機会ですので是非どうぞ。