2026年7月20日月曜日

藤原宮跡*蓮の花と資料室

藤原宮跡の蓮の花がちょうど見頃だとSNS情報で知り、久しぶりに見に行ってきました。

ところで以前は色々な品種の蓮の花がスペースを分けて植えられていて、それぞれに名前(太賀ハスや法華寺ハスなど)が記されていましたが、今はそのような様子ではなくなっていました。





家を出たのが遅かったので、到着時間にはギラギラの太陽。
ゆっくり蓮の花を愛でていると熱中症になりそうです。
身の危険を感じて撮影もそこそこに「奈良文化財研究所・藤原宮跡資料室」に立ち寄ってきました。

蓮池から車ですぐのところ。意外な近さに、今までどうして来なかったのだろうと自分でもびっくりです。

資料室では「藤原京」について、パネルや発掘されたものの展示や動画上映などを通して大変わかりやすい解説がありました。
すでに周知のことでもありますが簡単に書いておきます。

・「藤原京」は律令をもとにした国づくりを目指す本格的な都。
・宮殿の建物に初めて瓦が使用される。(総数200万枚の瓦)
・初めて「日本」という国号が使われた。(それまでは「倭」)
・701年に「大宝」という元号が初めて使われた。
・藤原京の造営を主導した天武天皇の時代に初めて「天皇」の称号。
・694~710年のたった16年の都だった(持統・文武・元明天皇の3代)
・平城京遷都の後は徐々に農地になり場所もわからなくなっていた。
・1934年から10年間にわたる発掘調査で所在地がわかる。
・1966年からは奈文研が主体で発掘調査を行っている。

藤原京が造られていく過程が説明されているコーナー↑
屋外展示も外に出てみることができます。
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「飛鳥・藤原の宮都」世界遺産構成マップが張ってありました。

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「飛鳥・藤原の宮都」の世界遺産登録について、7/19より第48回ユネスコ世界遺産委員会で審議が行われ、正式決定は7/24~7/25あたりになるようです。

これにあわせ「飛鳥・藤原の宮都」の審議・決定の瞬間を共に見守るパブリックビューイングが開催されますが、この様子は「奈良県世界遺産室YouTubeチャンネル」でもライブ配信されますので、よろしければご覧ください。

2026年7月18日土曜日

「南都仏画―よみがえる奈良天平の美―」

かつて「南都」と呼ばれた奈良にうまれた珠玉の仏教絵画「南都仏画」。その南都仏画が一堂に会する特別展「南都仏画―よみがえる奈良天平の美―」が、本日より奈良国立博物館にて開幕しました。

ボストン美術館と奈良博による国際共同企画は、なんと構想約20年!
国内選りすぐりの仏画や仏像はもちろん、ボストン美術館から里帰りした国宝級の作品も一挙公開!
また、明治の神仏分離政策で姿を消した南都の大寺「内山永久寺」の散り散りになった仏像仏画が160年ぶりに邂逅!

開幕前から期待に胸膨らませて待ちわびていた展覧会。
昨日の内覧会にお邪魔して、いまだに胸がいっぱい状態ですが、鑑賞レポも書いておきたいと思います。

HPやポスター・チラシにある案内文「珠玉の仏教絵画」や「なんとうるわしき」という言葉そのままの、珠玉の名品揃いで、美麗でうるわしきものが揃った素晴らしい展覧会でした。

初めて拝見できるものも多く、見せ方にも感動しながら、内覧会の2時間という枠の中で駆け足で鑑賞した中で、開幕前から期待していた3点がやっぱりすごかった!
以下、図録から画像を引用させていただきます。

「刺繍釈迦如来説法図」(国宝)/ 前期(~8/16)展示
飛鳥時代の刺繍の保存状態が大変よく、色鮮やかで
鎖縫(チェーンステッチ)が肉眼でもわかるのです。

そして、薬師寺と興福寺の二つの吉祥天女像
薬師寺「吉祥天像」(国宝)/ 8月2日までの展示

天平の彩りがほぼ当初のまま残っていることや、着衣の文様や薄絹の淡い風合いなどが美しすぎて、立ち去り難い想いでうっとりと眺めていました。
お正月の3ヶ日のみ薬師寺金堂で拝観できますが、肉眼でこれほど繊細な部分を見ることができたかどうか・・・。そもそも信仰の対象としてあるものなので、博物館で見るようにはまいりませんが・・・。

興福寺「吉祥天椅像および厨子」(重文)/ 前期(~8/16)展示
こちらもお正月の7日まで興福寺中金堂で特別公開されていますが、今回はお厨子から出られた吉祥天様のお背中を拝観できること!
図録には背部の画像がありませんが、背中から見るととても肉感的に思えました。截金文様や鮮やかな彩色も美しく残っていて、必見です。

その他の個人的な見どころは・・・
会場入ってすぐのところに、法隆寺金堂壁画を再現して橘三千代の念持仏があり、法隆寺の素晴らしさを再確認したこと。
純粋な仏画だけでなく、仏像や厨子、お堂の内部などに描かれた文様や彩色も取り上げて、展示内容がとても幅広いこと。
たくさんの曼荼羅が出陳していてどれも素晴らしいこと。
展示物の保存状態がとてもよくて、それだけでも見応えがあること。
内山永久寺の「不動明王像および八大童子像」制作の仏師とは別に、彩色をした絵仏師にスポットを当てて、その絵仏師・重命の他作品も展示など、関連する展示の仕方がわかりやすくて奈良博らしいこと。
絵仏師集団のことや南都絵所についても学べること。
・・・などなど、最後は時間切れで春日曼荼羅の展示室はまた次回に拝見しようと思います。

南都仏画―よみがえる奈良天平の美―
会期:7/18(土)~9/13(日)
   前期:~8月16日(日) / 後期:8月18日(火)~
休館日:毎週月曜日と7/21(火)※7/20と8/10は開館
開館時間:9:30~17:00
                   ※毎週土曜日は19:00まで
                   ※8/5~8/7、8/9~8/14は18:00まで 
                   ※入館は閉館の30分前まで
出陳品一覧はこちら 
展示件数:171件(うち国宝19件、重要文化財69件)

2026年7月17日金曜日

二月堂*朝散歩

「ちとせなら」さんの早朝ツアーまで一か月を切って、体調もすっかり元に戻りましたので、ぼちぼちと足腰を慣らさなければと、今朝は4時半出発で二月堂に参りました。


5時前はまだ瓜燈籠に明りが灯っていましたが
しばらくすると消えてしまいました。

吊り紐を再利用した扉の取手の紐。何色も重ねて三つ編みしたりとか、一つずつ見ていくと意外に楽しいです。(釣り紐の再利用は、大仏様お身拭いで使われるはたきにも)

二月堂の黒板の絵がまた新しくなっていました。
7/13撮影↑と、7/3撮影↓
今月前半でもう3度も入れ替わっていました。
今朝は偶然にも屋参籠中の上司永照師にお会いでき、大仏殿前でお唱えされる般若心経の功徳を全身に浴びることができました。ありがたいことでした。
大仏殿西側の真紅の百日紅が鮮やかで美しいです。

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早朝ツアーでは3時間ほど時間をかけてまわります。
6時過ぎには日が照ってきますので、日除けの日傘や帽子など、また水分もご用意くださいますよう、あと歩きやすい履物でよろしくお願いします。

2026年7月16日木曜日

「倉本酒造」で酒蔵見学

奈良市東部の旧都祁村にある「倉本酒造」さん。
6月の終わりに酒蔵見学の機会がありました。

ここは標高500mの大和高原、冬は氷点下にもなります。
酒蔵の前に広がる田で育てた酒米と、自社の山で採取した水だけで、寒暖差の大きい地の利を生かした酒造りを続けている「倉本酒造」さんの若き7代目、倉本隆司さんにお話を伺いました。




利き酒をして、とても好みの美味しいお酒に出会いました。
上の写真前列・右から2本目の「KURAMOTO SE」↑

マスカットのような香りに白ワインのような爽やかな酸味。
アルコールにあまり強くないのにお酒は好きという私にぴったりな、口当たりよくすっきりとした飲み口の日本酒です。

聞けば、この「KURAMOTO」(アルファベット横文字)シリーズは、倉本さんが新しく開発したお酒で、このシリーズで大きく飛躍されたそうです。

この後、場所を移動してより詳しいお話をお聞きしましたので、当日のメモを見ながら、わかる範囲でご紹介したいと思います。

まず、上の写真↑の左側の「金嶽きんがく」が、昔からの地元向けの酒で無濾過の生原酒。THE昭和の酒だそうですが、「昔ながらの酒」が、今の時代にまた見直されているのだそうです。

下の写真↓の左側の「菩提酛つげのひむろ」は6代目のお父様の代でつくられたもの。かつて都祁村にあった氷室から名付けられました。
室町時代の製法「菩提酛造り」を500年ぶりに復活した純米酒です。

定番ラインの漢字の「倉本」は6代目の酒をリニューアルして地域性を表現したもの。自社文字のフォントでシンプルさも表しています。
「倉本」にも何種類かあって、遊び心のある名前がついています。
左の茶色の瓶の「倉本ツゲノワール」は都祁の地という意味で、奈良県独自開発のオルニチン酵母が使用されています。オルニチンというのはシジミ由来で二日酔いに効くのですね。
右の緑色の瓶の「倉本クランジ」は蔵の地という意味で、その他に「ナラトーブ」(奈良東部)や、大神神社のササユリから採った山乃かみ酵母を使用した「ビオロッシュ」(自然栽培)などもあり。モチーフにちなんだデザインの判子がラベルに押してあったりなど、聞けば聞くほど遊び心を感じて感心してしまいました。

そして、ここからが7代目倉本さんが造ったお酒になります。
2015年に帰って3年後の2018年から自分の酒造りが始まりました。
縦文字の「KURAMOTO」もラベルの色で違いがあるようです。
写真左から、青色ラベルは自家田の夢山水を64%精米、黄色ラベルは山田錦を64%精米。数字は精米具合を表していて、倉本さんはお米の磨き具合で大吟醸や純米という名称が変わっていくのが腑に落ちないので、64や77や81という風に精米具合を数字で表すことにしたとおっしゃいます。そしてラベルの上部に何やらあるのは、その数字を二進法で表したもの。何から何までデザインに凝ってらっしゃいます。

横文字の「KURAMOTO」は、2021年より造られた日本酒の新しい香りを表現したお酒で、これからのスタンダードを目指すニュースタンダードライン。
乳酸菌が入っているものもあり、試行錯誤の末に生まれた日本酒の未来に期待できるお酒だと思いました。
こちらもラベルに強いメッセージが込められています。
山の形とぐるぐるの波紋で水を表していること。その波紋は水だけでなく年輪も表して、時を刻む、層を重ねるという意味もあり。山の下にある丸いのは杉玉だったり、おちょこの蛇の目だったりで、白地に印刷を3回重ねて表現している力のこもった作品です。

こうして実際にお話を伺うと、より具体的にお酒についての知識がわかり、倉本さんが酒造りにかける情熱などもより深く知ることができました。倉本さんが目指す酒造りに、単なる昔帰りでない「温故知新」を上げてらっしゃったことも印象的でした。

倉本酒造さんのサイトには、もっと詳しく書いてありますし、お取り扱い店やイベントなども掲載されていますので、お近くでの出店などがありましたら是非お出かけくださいませ!

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お話を伺った後は・・・
倉本さんに注いでいただくお酒の有難くも美味しかったこと!
美味しいお料理もまた絶品で、いつもありがとうございます。

2026年7月15日水曜日

近況報告あれこれ*

ブログの更新が滞ってましたが、ちょこっと近況報告です。

梅雨のシーズンは閑散期でもあり、奈良俱楽部も毎回お一人様貸し切りでということが多いのですが、そんな中でもお客様とのやり取りで嬉しいことがありました。
チェックアウトされたお部屋に置いてあったメッセージ。
とても励みになり嬉しかったです。どうもありがとうございました。 
お客様が中谷美風先生のご著者を、お嬢様が主宰されている「カフェ空木」で求められて「サインをいただきました」と見せてくださったもの。奈良俱楽部のSNSから中谷先生を知ってお店を予約されたのだとか。少しだけご縁を繋ぐお手伝いができて嬉しい出来事でした。 

しばらく夏風邪をこじらせておりましたが、ようやく元気になりました。昨年も同じ時期に全く同じ症状で同じように長引かせていたのを思い出して、あらためて気をつけないとと思いました。

そして、あまり出かけずゆっくり家にいる間に、放送大学の単位認定試験の勉強を頑張ってました。 こんなに頭を回転させたのは何年ぶりなのでしょう。ほんとに随分錆びついていると実感いたしました(笑) 昨日は一日中テキストを読み込んでいたので、そのノリで、まだ解答提出期限はあるけれど早く終わらせたいからと、試験解答を終えてホッとしているところです。

ここ数日は、オフシーズンの7月に東京に行こうとまとめてお休みを取ってましたが、体調不安もあって遠出を諦めたおかげで、随分とゆっくり過ごすことができました。
まとまったお休み、何も予定を作らないお休みは大事ですね。

そしてもう一件、近況報告がありました。

とうとう我が家の植木も鹿被害に!柏葉紫陽花やホトトギスや小さなお花などが無残な姿になっています。
うちは犬がいるから犬の匂いで来ないわ~と安心しておりましたが、雨降りが続いた数日間、散歩から帰るといつもは表のところにしばらく繋いでおくのですがすぐに家の中に入れたことや、土砂降りの雨で犬の匂いも流されたのか、こんなことになってしまいました。
  
そんなこんなの7月を過ごしていますが、今年の夏も熱中症に気をつけて元気に乗り切りたいものです。
ゆっくりペースですがブログも更新していきますのでよろしくお願いします。

2026年7月14日火曜日

「第78回正倉院展」は10/24~11/9

令和8年の「第78回正倉院展」の日程が発表されました++
会期:2026年 10/24(土)~11/9(月)
開館時間:8:00~18:00(金土日は20:00まで)
休館日:会期中無休
出陳宝物一覧はこちら
観覧券情報は8月下旬にお知らせが出ます。
(ブログでもお知らせします)

※奈良倶楽部は、正倉院展会期中は休館日なして営業しています。
ご宿泊予約などどうぞよろしくお願い申し上げます。

2026年7月10日金曜日

翠門亭でランチを楽しむ*

一日一組のみ一棟貸しの奈良高畑の宿「翠門亭


こちらは明治期の実業家で依水園を完成させた関 藤次郎の別邸だったところ。数奇屋造りの旧邸をモダンにアーティスティックに再生された美しい空間をSNSで眺めながら、いつかは訪れてみたいと思っておりました。
中々機会がなかったのですが、今回、会員でなくてもレストランの利用ができるようになったとお声掛けいただきましたので、誘いあわせて早速行ってまいりました。

室内からは頭塔が見えるのですね。

写真はあまり撮らずにいたので、ほんの雰囲気だけでも。
本当に素敵すぎました。
そしてお料理もとても美味しくて美味しくて幸せなことでした。








レストラン営業日は、木曜・金曜・土曜・日曜(ご予約制)
ランチ 11:30~14:00 /  ディナー 17:30~22:00

また機会があれば再訪したいところでした。