2026年9月18日金曜日

奈良の地域マガジン「さとびごころ」

奈良俱楽部の図書室に新たに加わった地域マガジン 「さとびごころ

先日、墨の「錦光園」見学の際にご一緒したのが、「さとびごころ」編集長の阿南セイコさん。
何でも、錦光園の「大和松煙プロジェクト」における最重要人物なのだそうで(詳細はこちら)、お話を伺って、すぐに阿南さんが創る「さとびごころ」の年間購読の申し込みをしました。
「国産松煙」については2冊にわたって特集されていました↑↓
こちらは、以前にブログでご紹介した倉本酒造さんの特集記事↓
100年住み続けたい奈良のための地域マガジンSatobi「さとびごころ」
ディープな奈良の情報が満載で、とても魅力的な雑誌です。
奈良俱楽部の図書室に置いていますので、是非ご覧になって下さい。

2026年9月17日木曜日

二月堂十七夜

 9月17日 毎年楽しみにしている二月堂十七夜盆踊り。
今年は仕事が立て込んで出かけられず

友人やリピーターのお客様に、奉納した灯籠の写真撮影をお願いして、送られてきた写真を見て、南出仕口あたりに飾ってもらえているような・・・それだけで嬉しい夜でした。

友人は、盆踊り初参戦で「楽しかったー」という感想も聞けて、何より良かったと思うのでした。

というわけで、今年は十七夜のエネルギー溢れる混とんとした二月堂の様子をお届けできませんが、SNSで発信されているたくさんの写真を見て、あらためてきらきら輝く二月堂の美しさに胸躍らせています。

2026年9月15日火曜日

錦光園「大和松煙プロジェクト」

※ブログタイトルの「大和松煙プロジェクト」については、このブログ記事の下段にご紹介しています。

つい先日、奈良墨の「錦光園」さんへ伺って「奈良墨」のお話を伺い、工房の見学もさせていただきました。
お店の中に入るとかすかに墨の匂いがただよってきます。


墨の販売もされているこちらのスペースで、錦光園七代目・長野睦さんから奈良の墨のお話をたっぷりとお聞きしました。
まずは墨の歴史から
墨は約2200年前に中国で生まれ、約1400年前の飛鳥時代に日本に伝わりました。その頃の墨は赤松の煤からできる松煙墨しょうえんぼく
その後、室町時代に興福寺で、菜種油や胡麻油などの植物油から作る油煙墨が生まれます。
これが、色が濃く黒味のある「奈良墨」の始まりです。
※墨の歴史については錦光園HPのこちらに詳しいです

墨は江戸時代に全盛期を迎え、当時奈良だけで約40軒あった墨屋は、現在全国でも10軒未満となり、日本の9割の墨はこの奈良で作られているのだそうです。

さて、その墨の材料はたった3種類!
①煤(煙)②膠 ③香料になる樟脳

①の煤の元が松か油かで「松煙墨」か「油煙墨」になるわけです。
錦光園では昔ながらの製法と伝統を守って、良質な「奈良墨」を一つ一つ手づくりされています。
その作り方の実際を見せていただきました。
一本の墨になる分量を重さで測ります。
美しく均等にこねて

木型に入れます。
この木型をぐっと締めて20分後に取り出し
それから約2年程自然乾燥させると出来上がり。

その後は工房の中も見せていただきました。
制作されるのは11月から4月までだそうです。

自然乾燥の前に、このクヌギの木屑の粉の中で2週間から一か月ほど寝かせて水分を取り、その後は
ここ↑で2年程自然乾燥させて
イゲタに組んで風を通して出来上がり。
彫刻が施された木型。
この木型に彫刻をする彫師も今はたった一人になりました。
(その一人となった佐藤さんの物語は毎日新聞に取材されています。そして佐藤さんが彫師という職業に出会ったきっかけが、錦光園さんが業界内関係者を紹介したWEB記事からというご縁!)

錦光園さんではこのように墨を「つくる」だけでなく「伝える」という活動もされています。・・・「つくる」だけでは墨づくりはもはや成立しない、だからこそ「伝える」・・・
その①は奈良墨職人という表に出る花形を支える職人さんにスポットを当てたWEB記事を発信→詳細
その②は全国行脚で墨の話を伝える→詳細
その③は全国の学校への出前授業→詳細
その④は工房での「にぎり墨体験」→詳細

そしてこの度あらたに挑戦されるのが「大和松煙プロジェクト」!!
飛鳥時代、奈良時代と日本の歴史を紡いできた松煙墨。

奈良にて、はじまりの墨の原材料である国産松煙の生産を継承していくと、いま動かなければ歴史が途絶えてしまうという熱い想いで一念発起で始められたプロジェクト。

そのためには生産を成功させ「生産をし続けていく」必要があります。
錦光園さんでは、大和松煙という新たな歴史を刻む「大和松煙サポーター」を募集されています。どうぞよろしくお願い申し上げます。

大和松煙サポーターはこちらから
大和松煙プロジェクトの詳細はこちら
(活動日誌や繋いでいったご縁など読んでいて胸アツ!)

2026年9月12日土曜日

9/19の「ブラタモリ」は東大寺SP!

来週土曜日(9/19)放送の「ブラタモリ」は
「東大寺SP 78分拡大版!東大寺はじまりの秘密とは」!!

番組HPより・・・

今回は、奈良・東大寺が舞台の78分SP!
1300年守り継がれる東大寺の“はじまりの秘密”に迫る。
大仏造立に託した聖武天皇の思い、奈良時代から一度も途切れることなく続く修二会、そして日本の仏教に大きな足跡を残した鑑真和上の功績。唐招提寺も訪ね、東大寺との深い関係を探る。
さらに貴重な国宝の数々も!
見るものすべてが1300年の歴史を感じさせる!?
旅の最後、夜の東大寺で出会った大仏の姿にタモリが息をのむ...

初回放送日 :2026年9月19日(土)19:30-20:48 NHK総合  

2026年9月11日金曜日

奈良俱楽部の図書室に仲間入りの本たち

6~8月の読書記録・・・
順不同、読了したものもあれば読み切れていないものもあります。
図書室に置いてますので、旅の一夜のおともにご覧ください。

奈良県立図書情報館で6月に開催されていた、「中川学 絵本作品展」で感銘を受けて、即購入した「だいぶつさま」シリーズの絵本。
大人も充分楽しめてお気に入りです。

前回のとほんさんの配本で知った、宮崎智之編集の「精選日本随筆選集」の「歓喜」がよかった(ブログ記事)ので、同じ編者の「孤独」も読んでみました。
著者のほとんどが鬼籍に入った大御所でもあるので、その時代の空気感を感じながらも、それが今の時代にはちょっと違うと思うところもあって、小説も随筆もきっと賞味期限があると思うのでした。

本好きのお客様よりいただいた本。
不思議な感覚に陥り、無性に知らない国へ旅したくなるのですが、果たして自分はもう世界中を旅することができるのだろうかと思ったり。

デンマーク在住のニールセン北村朋子さんの新刊本。
朋子さんの講演も聞いて深く感銘を受けており、何度か読み返しております。(近いうちに別記事でこの本の内容を取り上げようと思います)

大和郡山の本屋「とほん」さんがお薦めする「とほん、本の定期便」の今年の配本第1回目が「水車小屋のネネ」でした。
人間の言葉を話すヨウムのネネと、ネネのお世話をすることになった姉妹を取り巻く周りの人たちとの40年間。ネネの頭の良さに魅了されて一気に読み終えました。

つい最近の東京への道中で読み終えた短編集。
どの作品も夢中になって読み、特に梨木香歩さん、宮部みゆきさんがいいなと思いました。旅の一夜にお奨めの一冊です。

未読の本もあり。
東京からの帰りの新幹線で読んでねと友人からいただきました。
心あたたまる珠玉の恋愛小説だそうで、実は恋愛小説なるジャンルに馴染みがなく読むのを楽しみにしているところです。

このブログを書いている最中に届いた、高田郁さんのシリーズ第二巻「志記」。こちらもこれから読むのが楽しみです。

春日大社・花山院宮司さまの「春日若宮を宮司が綴る」。
春日さんより送っていただき図書室に仲間入りしています。

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猛暑の日々のお家時間でもう少し読めるかなと思っていましたが、年々読書量が落ちています。年のせい(老眼のせい)にしないで、読みやすいほっこり楽しい本の世界をゆっくり味わっていければと思っています・・・。

2026年9月9日水曜日

大阪高島屋「奈良のものづくり展」9/9~15

 本日より9/15まで大阪高島屋にて開催中です!
「飛鳥・藤原の宮都」世界遺産登録記念~奈良のものづくり~展

「ASUKA TABI」を共同開発した西垣靴下エコノレッグ社さんのポップアップショップに、奈良県旅館・ホテル組合の女将で構成する「あゆみ会」も参加しています。

会場:大阪高島屋7階中央エスカレーター横特設コーナー
会期:9/9(水)~9/15(火) 10:00~19:00(最終日18:00まで)


1400年の歴史が息づく飛鳥の地の世界遺産登録を記念し、奈良が誇る「ものづくり」の逸品を集めたポップアップショップ。

奈良の女将の会〈あゆみ会〉とともに〈エコノレッグ〉〈大和工房〉〈あかり工房吉野〉、日本画家「夛山 祐子」など奈良の魅力をご紹介しています。
また、トークショーやワークショップなどのイベントも開催!!

◆ホテル尾花社長・あゆみ会会長 中野 聖子さんのトークショー
「泊まれば別世界!大人の奈良の楽しみ方」泊まるからこそ巡り合える、大人のためのプレミアムな奈良の楽しみ方をお伝えします!
日時:9/13(日) 午前11時~・午後2時~
所要時間:約30分
参加費:無料 (事前予約不要 ※立ち見となる場合もあり)

◆(株)エコノレッグ社長 西垣 和俊氏によるトークショー
「飛鳥を足元から楽しむ歩き旅のすすめ」 宇宙一靴下大好きの社長が、足元からじっくり味わう飛鳥散策の魅力と靴下づくりのこだわりを語ります。 
日時:9/12(土) 午後2時~
所要時間:約30分
参加費:無料 (事前予約不要 ※立ち見となる場合もあり)

期間中、対象商品を税込10,000円以上お買上げのお客様の中から抽選で40名様に、「奈良県旅館・ホテル生活衛生同業組合」より宿泊割引券5,000円分のプレゼントもあり。

そして、「あゆみ会」が企画したトートバッグが初お目見えします!


2026年9月8日火曜日

奈良博「南都仏画」後期展へ

奈良博で開催中の「南都仏画」展も今週末13日で閉幕です。
すでに前期展3回、後期展も1回観覧しているのですが、最後にもう一度、8/25から展示された名品を拝見せねばと行ってきました。
(前期展のブログ記事はこちら

7/22に行われた奈良博会員向けの特別鑑賞会で伺った後期展の見どころでは、東博から出陳の、南都仏画の代表作ともいわれる「普賢菩薩像」(国宝)が素晴らしいと聞き、その「普賢菩薩像」が談山神社ゆかりのものであることから、他に談山神社からの出陳も多いと伺って、それも楽しみでした。

「普賢菩薩像」↑図録の写真からでは伝わらなくて申し訳ないですが、やはり素晴らしかった!

「笠置曼荼羅」(8/25~)↑には、弥勒摩崖仏や笠置寺の堂宇が描かれています。帰宅して図録の解説を読むと、描かれた摩崖仏は大野寺の弥勒摩崖仏と細部まで合致するそうです。
生駒・寶山寺「弥勒菩薩坐像」(9/1~)↑は、東大寺「倶舎曼荼羅」(8/25~)↓に極めて近い描写が認められるのだそう。
奈良博の展示では、関連するものやその関連性も詳しく取り上げられているので、帰宅してから図録をじっくり読むのも楽しみです。

内山永久寺関連の第5章の展示室では、藤田美術館所蔵の「仏像彩画円柱」(~8/23)が展示してあったところに
藤田美術館所蔵 国宝「両部大経感得図」(8/25~)↑が。
あの彩画円柱も素晴らしかったけれど、こちらも迫力ありました。

絵巻物では、信貴山縁起絵巻(~8/23)・華厳五十五所絵巻(通期)・東征伝絵巻(8/18~)など国宝・重文の素晴らしいものが出陳されていて、その中でも前期に見た絵因果経の画面に釘付けになっておりました。
後期展示の「絵因果経」(国宝)上品蓮台寺↑
上段が後期展示(奈良博所蔵・重文)下段が前期展示(醍醐寺・国宝)↑図録で比べて見てみると、前期展示で見た醍醐寺所蔵の絵因果経の絵がとても漫画チックでユニークに思いました。

つい先日、友の会の講座で橋村管長の講演を拝聴しましたが、その時に映し出されていた画像と同じ仏画がありました。「香象大師像」↑
香象大師法蔵は華厳教学を大成した僧で、経几の下に敷かれた花氈に描かれた文様と経包みに描かれた文様が色違いで同じ図柄など、よく見ると細かいところまで美しい。

その他に、あらためて「法隆寺金堂壁画」の凄さに見入りました。
金堂内部をイメージした第一展示室はやはり圧巻です。

そして内山永久寺の失われた名宝の数々が、この展覧会で邂逅を果たしたことの意義も大きいとあらためて思いました。

今回は後期展示を中心に、個人的に印象深かったものを紹介しましたが、何度足を運んでも「美しいものがたくさんある」という印象が大きい展覧会でした。
(展覧会のキャッチフレーズ通り、美麗で麗しきものが揃っています)
充実した内容で一度に全部を把握できないくらいの濃い展覧会でしたが、何度か足を運んだおかげで、拝見したものを少しずつ咀嚼できたように思います。

私の感じた「美しいものがたくさんある」という印象は、一つ一つのすべてに「神は細部に宿る」と感じるくらい、絵仏師や仏師が祈りを込めて制作されたからではないかと、そしてそれを大切に保存して伝えていくことにも祈りの心が込められていると感じました。

会期は、今週末13日の日曜日までです。
本当に素晴らしい展覧会なのでぜひご覧になって下さい。