2026年5月23日土曜日

京都・洛東の「真如堂」へ

龍谷ミュージアムで開催中の「真如堂の名宝」展を観に京都まで出かける折に、せっかくならとまだ参拝したことのない真如堂へも足を延ばしました。

紅葉の名所として名高い真如堂。ちょうど今は青楓が美しい季節。
境内の楓が秋にはどれほど美しく錦を織りなすのだろうと、その様子を想像しながら総門から本堂へ参道を進みます。

途中、青紅葉に包まれる三重塔を見ながら
本堂の前には大きな菩提樹の木、蕾がいっぱいでした。
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では、本堂の中へ。
写真はありませんが、七間四面総欅の大変立派な本堂の中の外陣は拝観自由で、拝観時間内ならいつでもお参りできるという、二月堂のような大らかさにまず驚き、ご本尊様の正面にて手を合わせます。
元三大師のおみくじがあるのに気がついて引いて見ましたら大吉でちょっと嬉しかったこと。
ご本尊の阿弥陀如来立像は年に一度11/15にのみご開帳されます。
紅葉には少し早いそうですが、いつかはお参りしたいものです。

本堂内の外陣は参拝自由ですが、左手の受付で拝観料を納めると、内陣、そして庭園や書院を拝観することができます。

今回、龍谷ミュージアムの展示に合わせて、真如堂内陣では『三井家の肖像と念持仏』が特別展示されていました。

真如堂が三井家の菩提寺であることも今回の展覧会を通して知ったことでした。
三井北家2・3代の木像、3~8代までの当主と夫人の掛け軸。
念持仏は、鬼子母神と十羅刹女、毘沙門天 吉祥天女・善膩師童子、九曜星曼荼羅、愛染明王、勢至菩薩・観音菩薩・将軍地蔵の印籠厨子、弁才天と十五童子像、中山鬼子母神、妙見菩薩(妙見大士)、七面尊、午頭天皇、三面大黒天、摩利支天、荼枳尼天で、小さい御像は2センチほどですが、とても見応えがありました。

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このあと、書院と庭園をご案内いただきながら拝観しました。
東山三十六峰を借景とした枯山水「涅槃の庭」
北を枕にして横たわるお釈迦様とそれを取り囲む仏弟子や生類を石組みで表し、ガンジス川の流れを白砂で描き出しています。
生け垣の向こうには、比叡山や大文字山を含む東山三十六峰。
大文字山をズームで撮ってみました。
もう一つのお庭はモダンな「随縁の庭」
重森三玲の流れを引く重森千青氏が2010年に設計した庭園で、三井家の四つ目の家紋が印象的に配置されています。
書院の襖絵もそれぞれ素晴らしいものでした。
作庭家によって造られた庭ではない、境内の庭も手入れが行き届いていて、凛とした佇まいを感じます。
 本堂正面から総門の方を見ると、遠く向こうに愛宕山が見えました。   
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後輩がお寺の息子さんと学生時代に知ってから、半世紀も真如堂というお寺に親しみを抱いているのに一度も行ったことがなかった私。
この機会に是非行かなければと、京都行の近鉄電車の中からメールをしてみると(ちょうど10年前にフェイスブックで繋がり、その時以来のメッセージのやり取りです)、「是非お越しください」とすぐにお返事があり、初めて訪問させていただくことになりました。

受付にて取次ぎをお願いすると「貫主さん」とおっしゃるではないですか。
本堂の立派なことやたくさんの塔頭があることも初めて知り、HPさえ見ないで来てしまった、あまりの不勉強さに恥じ入るばかりですが、大学卒業以来の再会となる後輩は穏やかな人となりの方で、有難いご縁をいただきました。

そして私が伺った2日後に奈良博に行く予定だそうで、10年越しの「いつか伺いますね」という口約束を果たすべく、強引に奈良倶楽部に立ち寄っていただき旧交を温めたのでした。

竹内純照貫主さま、奥様、どうもありがとうございました。

真如堂HP→
 

2026年5月22日金曜日

龍谷ミュージアム「京都・真如堂の名宝」展

龍谷ミュージアムで開催中の「京都・真如堂の名宝」展を観に行ってきました。
「真如堂」、正式には「鈴聲山真正極楽寺 れいしょうざん しんしょうごくらくじ」といい、本堂を表す「真如堂」が通称として定着しています。

実は私の大学時代の後輩が真如堂のお寺の跡取りさんだというところから、お寺にはずっと親しみを持っていて、いつか訪ねてみたいと思いつつ、まだ一度もお参りしたことがない真如堂。そのお寺の名宝が拝見できるとあって、今回の展覧会を楽しみにしておりました。

ご本尊の秘仏・阿弥陀如来立像は一年に一度だけの御開帳。
もちろん会場にはお越しになっていらっしゃいませんが、ご本尊がお手本となった阿弥陀如来像がたくさんいらっしゃって、見比べたりキャプションをじっくり読んだりしながら拝見していきます。

この阿弥陀さまが「うなずきの弥陀」といわれる由来や、比叡山から藤原道長の姉・東三条院の離宮に遷座されたことなどに、京みやこの女性たちの仏さまへの想いを感じたりもしました。

会場には、真如堂に伝わる仏像や仏画、経典、近世絵画に、真如堂創建当時の都の平安仏を加えた約100件が出陳されていて、「花車図」のような華やかなものから「寒山拾得図」や「安倍晴明蘇生図」(←真如堂ご本尊の脇侍でもある不動明王像の謂れも興味深い!)、国宝「法華経(運慶願経)」(←軸木は大仏殿の焼け残り)など見応えあります。
そして真如堂の行事や四季が紹介されたシアター上映もよかったです。
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春季特別展「京都・真如堂の名宝」
会場:龍谷ミュージアム
会期:6/14(日)まで
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日
※この展覧会は東京・三井記念美術館へ巡回します。(7/4〜8/30)

2026年5月21日木曜日

奈良県美「刀と撥鏤」

奈良県立美術館の“日本の伝統文化を知る”展覧会シリーズ。
所蔵作品を中心に奈良や日本の伝統文化を紹介しているシリーズの今年度は「刀」と「撥鏤」の2つの分野が取り上げられています。
「刀」の部は県美所蔵の刀剣を中心に奈良の刀剣の文化を紹介。
「撥鏤」の部は、撥鏤分野で唯一の人間国宝・吉田文之氏の作品を紹介しています。

 「撥鏤」といえば正倉院宝物のイメージが強く、吉田文之氏は実際に宮内庁の依頼で正倉院宝物の復元模造に携わってこられ、今まで拝見したことのある撥鏤はほとんど復元模造の撥鏤だったと思います。

今回の展覧会では、オリジナル作品がたくさん紹介されていて、特に北極や天体をモチーフにした作品に感動して拝見しました。

目の保養のために夜空の星を眺めていた氏は、奈良時代の人たちも眺めたであろう同じ星空を盛り込んだ作品を制作されるようになったとキャプションにありました。

「両極圏」簪の表は北極熊とオーロラ、裏側には南極のペンギンが図案化されていて、小さな部分に繊細な技巧、微笑ましいデザインに心が温まります。

その他に、チラシより
土星や、天の川と白鳥座をデザインしたブローチ。
奈良県美のInstagramに美しい写真で紹介されています→

一昨年に寄贈された作品2点は写真撮影可でした。

本展で初公開だそうです。
(スマホ撮影のため綺麗に撮れなくてすみません)

会期:6/14(日)まで
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜休館
※奈良博の観覧券提示で団体料金で観覧できますので、是非お立ち寄りください。

2026年5月20日水曜日

依水園で「林駒夫の人形」展

依水園内「寧楽美術館」で開催中の「人間国宝・林駒夫の人形」展

人形制作について専門知識のない素人ではありますが、チラシの写真から、作品を見ることを楽しみにしていた展覧会。
公式サイトによると、桐塑とうそ人形の重要無形文化財保持者(人間国宝)とあります。

桐塑人形という言葉も初めて知りましたが、桐のおがくずに正麩糊しょうふのり(小麦のグルテンから作った糊)を混ぜて練り、粘土状にしたもの(桐塑)を素地とする人形なのだそうです。

桐塑は、柔らかで造形がしやすく、乾燥後には適度に堅牢となり、木材と同じように彫刻ができ、その表面に胡粉などで塗装したり、紙や布を貼ったりすることが可能であり、造形の過程で彫り直しなど修正・改良ができる利点がある。この桐塑の特長である素材の自由度を存分に活かしたのが林駒夫氏の人形であった。(会場で配布の資料「林駒夫の人形技法」より)

※文化庁の文化遺産オンライン「動画で見る無形の文化財 工芸技術記録映画 桐塑人形ー林駒夫のわざー」で、制作工程を見ることができます。

2024年5月に87歳で逝去された林駒夫氏の没後初の回顧展。 
寧楽美術館が所蔵する、奈良一刀彫人形師・森川杜園の作品「融とおる」に感銘を受けた氏が何度も訪れていたというご縁で実現したもので、その作品「融」も会場内で公開されています。

和紙や布を貼ってつくられた衣装やその色彩も素晴らしく、美意識の高い気品あふれる作品の数々に、素晴らしいものを見せていただけたこと有難いことでした。

「斑鳩幻想」や、中将姫を描いた「當麻」、修二会に関連した「二月堂椿」や、奈良人形から着想を得た「子ノ日」など、奈良に関係する作品も多くあり、跡を継ぐ長女の美木子氏の嵯峨人形や御所人形も素晴らしかったです。

会期は6/1(月)まで、9:30~16:00(火曜日休館)
最終日の6/1は「依水園開園記念日」として特別料金で入園できます。
※通常大人1200円→6/1は大人500円
※6/1は記念イベントとして「文人趣味の煎茶席」も!(過去記事


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上記↑のイベント「文人趣味の煎茶席」が行われる三秀亭の食事処「三秀」で、お昼をいただいて帰りました。




2026年5月19日火曜日

「月は上りぬ」上映会&ロケ地めぐり

奈良が舞台の名作映画の上映会とロケ地巡りのご案内です。


◆上映と見どころミニトーク
開催日時:6/26(金)18:30上映~20:45(開場18:00)
会場  :奈良公園バスターミナルレクチャーホール
参加費 :1000円(当日現金でお支払いください)
見どころミニトーク:中野暁子さん・倉橋みどりさん

◆ロケ地めぐり
開催日時:6/27(土)13:00集合~15:30終了予定
集合場所:東大寺南大門
参加費 :2000円(当日現金でお支払いください)
定員  :10名(先着順・要申込)
映画「月は上りぬ」に登場する風景を一緒に歩き、最後は焼門近くのカフェ工場跡で一服しながらおしゃべりしましょう。
申込・問合せ:上記画像のQRコードから。

映画は1955年制作、晩秋の東大寺周辺が主な舞台となっています。

※上映会当日は私も申込んでいるために奈良倶楽部をお休みにしていますが、ご遠方の方でこの映画上映会にお申込みの方に限ってご宿泊いただけますので、その場合は奈良倶楽部へお問い合わせください。

2026年5月18日月曜日

風薫る五月に夏日の勢い*

昨日一昨日の日中は30度に迫る夏日でした。そして今日明日は30度を優に超える気温となるそうで・・・風薫る新緑の5月なのに、あっという間に熱中症の心配をする季節になりました。

ここ数日は、急な暑さと平日でも意外に忙しいこともあって、体力温存を第一にネットを見ることを控えようと、ブログの更新もお休みにしておりましたが、ようやく久しぶりのブログ更新・・・。

お出かけしないでずっと奈良倶楽部にいるときなどは、身の回りの館内の花や庭の草花に心を和まされていましたので、そんなささいな話題ですが

前の日に葉が出たと思ったらもう白い花を咲かせているドクダミ。
あっという間に庭中に蔓延るのですが、花の少ない時期の白い十字の花は、館内を飾るのに重宝します。
通路のコンクリートの隙間に今年も水引草と高砂百合が生えてきて、これは毎年の嬉しいお約束ごとです。
金魚の形の葉をもつ椿。
やわらかで美味しそうな若葉が輝いています。

大好きなコバノズイナと合わせたお花は初めての花。
名前を失念してしまいましたが、花屋情報によると長持ちするそうで、それは楽しみなことです。

ところで、奈良市の天気予報を見ていると
明後日20日の水曜日から4~5日雨が続くようです。
そして気温も10度近く下がりますので、ご予約のお客様方はどうぞお気をつけてお越しくださいませ。

2026年5月12日火曜日

仏像彫刻体験レッスンに参加*

奈良仏師・折上先生の工房で体験レッスンに参加しました。
昨年末に干支のワークショップに参加(過去記事)して、「私でもできるんだ!」という自信と出来上がった時の達成感が半端なかったので、 今回は友人達と「掌サイズの御守り地蔵」にチャレンジです。

今回も檜の香りに包まれながら2時間しっかり集中して
上の写真↑が、下の写真↓のような途中経過を経て
手取り足取り教えていただき、そしてずいぶん助けてもらって
こんな風に完成しました!(ちなみに私のお地蔵さんは右側です)
お顔は3人3様で、それぞれ個性が出ているような気がします。

途中経過の様子もどうぞ↓


こちらは先生に口元を助けてもらっているところ↓
家に帰って、出来上がったお地蔵さんを眺めては嬉しい気持ちでいっぱいになっています。
折上先生、どうもありがとうございました。

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折上先生のSNSはこちら(Instagram)から
仏像彫刻教室や体験レッスンについてもこちらをご覧ください。
生徒さんの作品など
彫刻刀なども貸していただけましたので初心者でも安心でした。

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帰りは、近くの「道の駅へぐり・くまがしステーション」へ寄り道。
平群町は奈良のブランド苺「古都華」の聖地!
店内には各農家さんの古都華がいっぱいで古都華好きには堪りません!
今回は古都華パフェではなく奈良産野菜たっぷりのランチをいただき、平群の恵みと自然も満喫したのでした。
(折上先生の工房は近鉄平群駅から徒歩6分です)