2020年9月29日火曜日

「祈りの回廊」秋冬版

奈良県観光局が発行している冊子「祈りの回廊」
年に2回、春夏版(4~9月)と秋冬版(10~3月)が発行され、そのシーズンの「秘宝秘仏特別公開」の情報が詳しく掲載されているので、奈良倶楽部通信のお出かけ情報でも参考にしていますが、その他にも巻頭特集や特別講話が充実していて読みごたえ抜群。

巻頭特集 の「健やかならんことを 疫病平癒を祈る」は、疫病の時代でもあった天平時代の、疫病の終息を祈る場や、今につながる行事や、古代の「新しい生活様式」などが特集されています。

特別講話は、東大寺別当・狹川普文師の「学び知って、皆で未来を切り拓く」と、墨坂神社 宮司・太田静代氏の「憂いを手ばなし、見つめ直そう」。
狭川別当のお話からは、東大寺の取り組み・考え方などがよくわかり、「正しさを見失わないように、根気強く学び、知性を得るのが大切です。そしてルーツをたどること。物事の見え方は知ることで変わります」という言葉に感銘。
太田宮司は「話すということは、自分の中に持っている憂いや執着を手ばなすということ。一種の祓いです。そうして手ばなした心の空間に、新鮮で良いものを受け入れてください」とお話されて、今の自分の心に響くのでした。
特集 「SNSは、もうひとつの参道」 の中の、春日大社・花山院宮司はじめ、當麻寺中之坊、般若寺、吉野神宮、長谷寺から発信されているお話も、相槌を打ってばかりの共感するものでした。
今は奈良に行きたいけれど行くことが叶わないという方に、SNSを通して身近な存在に感じてほしいという思いで発信されていることは、奈良倶楽部通信を通して「奈良」を発信していることと通じるものがあるなぁと思ったのです。

この「祈りの回廊」はWeb版が公開されています→
こちらで詳しく読むこともできるのですが、紙版も欲しいという方はご一報くださいましたら、お送り致します。
「奈良へ行きたいけれど中々行けなくて、ブログを楽しみにしています」という嬉しいお便りを時々いただきます。本当に有難いなぁと思います。それで、皆様の奈良愛補充のお役に立てればと、封筒と切手も用意していますので、ご遠慮なくご連絡くださいませ→ktnaraclub@gmail.com
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また、東京・日本橋の「まほろば館」で「祈りの回廊」展が開催されています。(10/1まで)10周年を迎えた「祈りの回廊」の過去ポスターと、今回の疫病特集をクローズアップしているということです。
「まほろば館」でも冊子を手に入れることができます。