2025年3月18日火曜日

夜明けの二月堂と籠り明けの観音縁日法要

3月18日 二月堂観音縁日の法要
今年の修二会では15日の礼堂涅槃講からの練行衆開山堂参拝、そして解散を見届けられず、最後に「満行おめでとうございます」をお伝えすることなく日が経ってしまいました。

3月の観音寺役は、今年参籠した練行衆は素絹に紋白五条袈裟という晴れ姿で出勤され、これをもって、正式な籠り明けになると考えられています。
自分の中で、修二会が終わった区切りをいただきたい思いもあって、10時過ぎから二月堂へお参りに伺うのですが・・・

その前に、静かな時間にきちんと観音様へお参りしたい思いもあり、そして早朝6時の鐘の音も聴きたく、久しぶりの朝散歩も兼ねて夜明け前の二月堂へ。


冬の間はこの時間に出かけることもなく、久しぶりの朝散歩。

つい先日までの喧騒はどこへやら。誰もいない二月堂を独り占めして、6時の鐘の音を待ちます。動画はInstagramで

動画の中で時々遠くから聞こえるのは興福寺の朝6時の鐘の音。
東大寺と興福寺の鐘が同時に聞こえて何とも贅沢なことです。
二月堂の鐘は3月中は6時に、4月からは5時半に撞かれます。
3月も下旬になると空も明るくなっているし、登廊の向こうに白梅紅梅やもう少しすると桜の花も見えて春爛漫の景色の中で鐘の音を聴くことができるのです。

そうそう、梅の花といえば今年は随分開花が遅れているので、飯道社の梅もまだ咲いているのではと、そちらの方へ向かいました。


白梅も紅梅もちょうど見頃でした!
帰り道、上ノ坊への階段横の紅梅もまだ綺麗でした。

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修二会の名残も見つけました。
閼伽井屋のそばで、そして龍松院前で。
練行衆の自坊に掛けられていた注連輪が外されて、そのあたりの木の枝に掛けられています。これは童子さんがされることで、以前に何か意味があるのか尋ねたことがありましたが、「特に意味はなく代々そうされているから」という答えでした。

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そして朝10時、本日2回目の二月堂です。
修二会の聴聞では述べ10回、二月堂へ通いました。
最初の頃は足も重くて歩くのが辛かったのが、何度も通ううちにだんだん歩くことに慣れて、最後の2日間は夜の11時頃にひょいと出かけられて自分でも驚きでした。

そんなわけで、今朝も二月堂へ軽く2往復!
寺役の法要、雅楽の音を聴かせていただき、最後は山手観音堂で手を合わせて般若心経。
晴れ晴れとした練行衆のお姿を目に焼き付け、心の中で成満のお祝いをお伝えして、また来年も聴聞できますよう心身共に元気で過ごしていこうと思うのでした。

帰り道、美しい姿の大導師さまをお見かけして後ろ姿を撮らせていただきました。ありがとうございました。