2025年3月2日日曜日

二月堂修二会2025*初日は「半夜」のみ聴聞

令和7年3月1日
1274回目を迎える二月堂修二会の初日は、これから2週間のハードワークを考えて無理のない聴聞にしようと、大好きな法華懺法のある「半夜」の時間帯に合わせて出かけました。

午後11時、二月堂へと続く裏参道。
近づくにつれて、杉葉が燃え残った匂いや、遠くに見える菱灯籠の輝き、せせらぎを流れる細やかな水音にさえも、視覚聴覚嗅覚が研ぎ澄まされて別世界へと誘われそうになります。
おそらくここが幽玄の世界への入口なのかも…

そんなことを思いながら、声明が漏れ聞こえてくる西の局の扉を開けると、ちょうど称名悔過の時導師は清水さんのお声のようです。
伸びのある声に復唱するガワの声。
若い力強さを身体中に感じて、聴聞に出かけるのを躊躇していたけれど、やはり来てよかったと思わずにはいられませんでした。

程なくして「五体」が始まり、西の局の後ろの方からはどなたが五体人か見えませんでしたが、南無観の宝号とドシンっと床から飛び上がるくらいの震動に、これはすごい!と、強い力をいただきました。 (後で聞くと、五体人は佐保山暁祥さんだったそう)

続いての法華懺法は、衆之一さんが頭トウで、ガワが南衆さんと北二さんのお二人。
姿は見えないのですが何となく声でわかるようになってきたのが有り難いことです。
耳をそばだてうっとりと聴き惚れて夢見心地な時間でした。 
舞台から見える奈良の街の、宝石を散りばめたような美しさに心も浄化されて、初日はここまでと、日付が変わる夜12時ちょうどに二月堂を後にしました。

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年齢を重ねると共に今年はどこまで聴聞できるか、ひょっとして体力温存のために、それほど出かけないかもしれませんが、自分メモとして聴聞記録を残していこうと思っています。
ただ、ブログに綴るのはあくまでも私個人の感想です。
時には間違っていたり勘違いしている内容もあるかもしれません事、ご了承ください。