令和7年3月8日 初夜の咒師作法から下堂まで聴聞。
3月1日から始まった修二会の本行も、後半の8日からは「下七日」と呼ばれ、前半の「上七日」と比べて、初夜の勤行が「引上げ」という略式の形式になり、下堂時間も1時間程早くなります。
そして何より、初夜と後夜の咒師作法の後に唱えられる「教化」を今年も聞きたいと、下七日初日の初夜 咒師作法から聴聞に入りました。
二月堂に着くと、12日に上がる籠松明が出来上がっていました。
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今日も南の局へ。
そこそこ混んでいたので端っこの方に場所を取り、「見る」ことよりも、耳をそばだてて一生懸命に「聞く」聴聞に徹しました。
さていよいよ、咒師作法が終わり、咒師さんの調子が変わって「いさぎよき補陀の都に・・・」と始まって「法の声常に聞かむと杖奉る声奉る」が聞けました!
そして続く大好きな「九条錫杖」(心の中で「ひゃ~有難い~!」と絶叫)
一生懸命聞いていると、今までは気がつかなかった 咒師作法が終わる頃の「後供養作法」の声明がクリアに耳に聞こえて、また何度も聞いてみたいと思えるのもよかったです。
この後、半夜(時導師は北ニさん)からの「法華懺法」。
「後夜」でも教化「父母を仏になさむよしをなみ補陀の都に杖奉る声奉る」を聞き、「晨朝」(権処さんの時導師のスピード感!)まで聴聞。 そして局から舞台に出て練行衆の下堂を待ちます。
大導師、和上、咒師さんのお三方。
あっという間に猛スピードで駆け下りていかれました。
動画★は、堂司以下平衆の皆様が少し遅れて下りていかれる様子。
この下堂の時にちょうど奈良太郎の午前1時の鐘が聞こえました。
※奈良太郎の鐘は、普段は午後8時の1回。
ただ修二会中は午後7時と午前1時の2回撞かれます。
予定より下堂時間が遅くなっているのは、「大導師作法」が随分ゆっくりで、個人的には大導師の唱える祈りの言葉がよくわかってよかったのですが、時間をかけてゆっくりだったのは、牛王刷りに時間がかかっているからではと、聴聞歴の長いお客様からお聞きしました。
※牛王刷りは8日9日の初夜と後夜の大導師作法と咒師作法中に行われ、東の局からは、それらしい雰囲気がわかります。
登廊の向こうに奈良の街と8日目のお月様。