2023年3月18日土曜日

「二月堂の青石段〜田中教子展」3/19まで

 3月17日〜19日 10:00~16:30
奈良東大寺総合文化センター金鐘会館地下
「二月堂の青石段 〜End of the Silk Road〜田中教子展」

昨日、行ってきました!
二月堂南の石段の文様についてどのような意味があるのか、いつからあるのかなど考察されて、それをモチーフにインスタレーションを制作された田中さん。 

田中さんは、東大寺の歴史や仏典を調べ、華厳経入法界品に由来する「善財童子」の物語に辿りつき、五三段ある石段と53人の師を訪ね歩いて悟りを開いた善財童子の物語に由来するという自説を論文にもまとめられました。
お寺の許可を得た上で、2020年春、早朝、金粉を膠で溶かした金泥を使って文様の拓本を取られたそうで、幅35㎝・長さ75㎝の拓本を上下2段に重ねてずらりと横に17m分並べる作品を制作されました。
(作品は2022年フランスの五大美術団体のひとつ、SNBAソシエテ・ナショナル ・デ・ボザールの160周年記念展で、総合金賞ならびにインスタレーション部門の金賞をダブル受賞されています。)


実際に拝見して、とても素晴らしくて、一つ一つのモチーフや、ちょっと遊び心をしのばせたところなど楽しみながら拝見しました。
青石段だけでない他の作品も素晴らしくて魅入っていたのですが、大勢の人がいらっしゃったので、あまり写真を撮れず、できれば皆さま会場でご覧ください!

18日は午後から会場で以下のイベントが開催されます。
・18日13時〜二月堂青石段の文様について
田中教子さんによる二月堂の南側の階段の文様についてのお話。   
・18日14時〜東大寺の石工について
東大寺を中心に古代の石造物をご専門に研究されている山川均さんに、二月堂のすぐ下にある三月堂の石灯籠のお話などを伺います。
・18日15時〜奈良市キャンベラ市姉妹都市30周年詩歌朗読 
〜キャロル・ヘイズさんを偲んで〜
日豪の短歌交流に尽力されたオーストラリア国立大学教授・キャロル・ヘイズさんが翻訳された田中さんの短歌(お水取りの歌)ほか、キャンベラと関わりの深い翻訳研究家・菊地利奈さんと二か国語で朗読します。 参加費無料 (資料代500円)
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また昨日は同じ会場で「望月大仙師に聞くお話会」~権処世界 望月大仙師と小院士 眞龍雲寺 副住職 佐藤慧雲師のお話会が開催されました。聞き手は中田文花さんで、今年も修二会好きさん達が集まった楽しい時間となりました。




望月さん、佐藤さん、中田さん、楽しい企画をどうもありがとうございました。すでに今から来年も引き続きの開催を希望します。よろしくお願いします!