2022年2月8日火曜日

「奈良県美から始める展覧会遊覧」

奈良県立美術館所蔵のコレクション展「奈良県美から始める展覧会遊覧」を観てきました。
「寄贈者の好み」と「奈良ゆかりの美術」の二つをテーマに、書画や陶磁器など前後期合わせて171件の作品が展示されています。
また展示作品の一部は写真撮影が可能になっていて、最初の展示室に入った早々に、江戸時代の画家曾我蕭白そがしょうはくの作品があって、撮影可となっていてびっくり。
写真右「美人図」↑が蕭白の作品で前期展示のみです。
曾我蕭白についてはあまり詳しくありませんが、2013年に鑑賞した「ボストン美術館展」(過去記事)でその名を知り、印象に残っていました。鮮やかな色彩で描かれた「美人図」、蕭白の彩色画が現存しているのは少なくて貴重な作品だということです。
その他に、第1展示室には、田中一光、富本憲吉といった奈良県出身の作家や、奈良ゆかりの不染鉄の作品もありました。

第二展示室には葛飾北斎、歌川広重↑や長沢芦雪も↓
赤膚焼きの奥田木白の作品も↓


奈良県立美術館設立のきっかけとなった吉川観方コレクションや大橋嘉一、水木十五堂など寄贈者ごとの展示室も好みがわかって興味深く感じました。
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会場には「作品の写真撮影について」というキャプションがありました。確かに近頃は、SNSなどを通した広告効果を期待して、出品作品を許可される展覧会が増えてきた印象です。
ここにも書いてありますが、もとはフラッシュの光からの作品保護や会場の混乱回避からできた規範だそうですが、何より著作権保護や、写真に写りこんだ鑑賞者の肖像権などの問題もあるように思います。
でも海外の美術館や博物館では、そういったマナーを守った上での写真撮影は一般的でしたし、つい最近の「奈良博三昧」展でも、一部の作品を覗いてほとんどが撮影可だったので、これからの博物館・美術館が普通に撮影可になればと、美術愛好家としては思いました。
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美術館1階ギャラリー(無料スペース)では、「発見!奈良きたまちー重ねるまなざし」と題して、中学生の実地調査や県内大学生の研究を通して多角的に見た「奈良きたまち」を紹介をしています。こちらも是非ご覧ください。

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最後に、奈良博と奈良県立美術館、どちらかのチケットの半券提示で、奈良きたまちのお店でお得なサービスが受けられる連携企画もあります。詳細→
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「奈良県美から始める展覧会遊覧」
●会場:奈良県立美術館
●前期:2022年2月5日(土)~2月27日(日)
●後期:2022年3月1日(火)~3月27日(日)
※一部の作品は会期中に展示替えあり
●開館時間:9時~17時(入館は閉館の30分前まで)
●休館日:月曜日(ただし3月7日、14日、21日は開館)
●観覧料:一般400円、大学生・高校生250円、小中学生150円
*次の方は無料でご観覧いただけます。 
・65歳以上の方、身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者福祉手帳をお持ちの方と介助の方1名 
・外国人観光客(長期滞在者・留学生を含む)と付添の観光ボランティアガイドの方 
・教職員に引率された奈良県内の小中高校及びこれに準ずる学校の児童・生徒 
・毎週土曜日は県内外問わず、小中高生及びこれに準ずる学校の児童・生徒