2024年2月15日木曜日

奈良で展覧会を見る

先月末に青森まで奈良美智さんの作品を見に行ったのが弾みになって、ここ十日ほどは奈良博、奈良県美、東大寺ミュージアム、春日大社国宝殿・あべのハルカス美術館と、コロナ禍で失われた4年を取り返すかのように猛ダッシュで美術鑑賞・美術館巡りを楽しみました。

簡単にですが、奈良市内で鑑賞した展覧会をご紹介します++

奈良県立美術館「不染 鉄」展(~3/10)   

2017年にも奈良県美で開催されていて、その時いたく感動して書いたブログ記事に、「秋色山村」という作品↓にもう一度再会できればと綴っていました。
今回も一番心惹かれた作品でした。
派手さや知名度があるわけではないのですが、じんわりといいなぁと思える不染さんの絵。2017年の出展作品とほぼ変わらないそうですが、「個人蔵」が増えたのは、前回の作品展の後に画廊から購入された方が多かったそうです。
前回ご覧になった方もまだ見ぬ方もよかったらご覧下さいませ!

◆春日大社国宝殿「貴族の誇り・武士の魂」(~3/31)
かつて貴族や将軍たちから奉納された、春日大社に伝わる最高級の刀剣の数々を、十日会例会の後に千鳥権禰宜の解説で拝見しました。
一点一点詳しい解説付きなので、不案内だった刀剣の世界が急によくわかるようになって有難いことでした。


東大寺ミュージアム二月堂ー修二会を支える法会空間ー」(~3/18)
江戸時代前期に失火により焼失した二月堂。
江戸幕府の援助により素早く再建された現在の二月堂は、焼失前の姿が忠実に再現されています。
再建以後の二月堂について、修二会を支え続けてきた法要空間と修理の歴史の一部を紹介した特集展示です。

写真はチラシより。
江戸時代再建当時の、戸帳を巻き上げるための滑車↑


毎年お水取り(修二会)の時期に合わせて、修二会に関連するものが展示され、修二会について理解を深めてもらうという趣旨で開催されています。
今年は「達陀の出で立ち」をした等身大人形があって、こちらを中田文花さんが詳しい解説付きイラストで紐解いて下さっています。→
袖全体が手先までしっかりと巻きつけてあるのはわかりましたが、松明の炎から守るために袈裟も修多羅も結んであることにまで気が付きませんでした。
これから行かれる方はじっくりと見てみてくださいませ。

奈良国立博物館と東大寺ミュージアムの両方を観覧された方には、二月堂本尊光背をモチーフにした特製散華がプレゼントされます。
早速いただきました!