2024年2月21日水曜日

二月堂修二会2024「社参」と「注連撒き」

2月21日午後1時より  練行衆が行中の無事を祈願して境内諸堂を参拝して回る「社参」が行われました。

年齢と共に練行衆の方々の歩く速度について行くことも、小走りして先回りすることもできなくなって、今年はかなりショートカットしての追っかけ、大仏殿の西側からスタートしました。
写真↑↓は、その大仏殿西側からズームで八幡殿参拝の様子を撮影。

そしていよいよ目の前を、1273回目の修二会練行衆の皆様が粛々と進んで行かれます。ただそれだけで、今年の修二会が始まったと感無量になってしまいます。


大仏殿参拝の後に天皇殿参拝がありますが、(ここでもショートカットして)猫段から鐘楼の方へ先回りしました。
猫段、鐘楼の横、四月堂手前で平衆が法螺貝を吹きます。
この後、開山堂参拝、閼伽井屋の前あたりで法螺貝を吹いて湯屋に向かいます。湯屋の前で三役・童子の出迎えを受け、童子から湯上りを受け取って湯屋に入られます。


湯屋では「試みの湯」といって、練行衆一人一人に参籠の意思を確認して入浴します。

::
ここでちょっと横道にそれますが
小綱さんが手に持っているのは「硯」で、この後
中灯さんが持っていた文巻を受け取り湯屋に入って行かれます。
大仏殿横を歩いているときに写した写真には中灯の清水師がこの文巻を持って(懐中して)おられるのがわかります↓
湯屋を出て二月堂に上がる時にも持っておられました。↓
湯屋に入る時だけ小綱さんが持って中に入って、中灯さんに渡して退出されるようです。中灯さんは当年の参籠衆の名前を記録する・・・と、小学館の「東大寺お水取り~二月堂修二会の記録と研究」に書いてあり、中灯の記録が終わると、再び小綱が入室して、交名を司に渡して硯を持って退出・・・・とあります。湯屋から出るときには中灯の清水師が交名の文巻をまた持って出られるということなのかなと、思いました。
来年以降にまた社参を拝見できる機会があれば、祝儀の詞も聞き取ってみたいし、この一連の動き(中灯さんが小綱に文巻を渡されるところ)も見たいものです。

::
さて、湯屋を出て登廊を上がって二月堂へ。
この時にも法螺貝が吹かれます。
二月堂舞台より聖武天皇陵遥拝。
この後、南の階段を下って興成社の前を通って、普段は食堂南の広場で解散されるのですが
今年は新入のある年なので、解散せずにそのまま一同別火坊へ戻られます。
新入はこの日から総別火に入っているので社参には参加されず、別火坊では練行衆による新入見舞いや、衣の祝儀などが行われます。
別火坊へ戻って行かれる練行衆を追いかけずに、今年は注連撒きを拝見しようと、しばらく二月堂で待っていました。
堂童子さんと、堂童子さんの童子さんが来られ
まずは遠敷社で注連輪を童子さんに撒きます。
その後は飯道社でも


注連輪の落ちたものは使われませんので、getされた人も多く、記念撮影させてもらいました。 
この後、注連縄で結界を張られますが、所用があったのでここで失礼しました。帰り道、激しい雨の中、早速に童子さん達は塔頭に注連輪をかけて回っておられました。
 
::
今年3月に開業35周年を迎えることを記念して松明竹を奉納しました。墨書きして乾燥させていた竹が、ちょうどこの時に二月堂の下に置かれましたので、記念撮影。 
何日に上げていただけるのか決まりましたら、またお知らせさせてくださいませ。