醍醐寺開祖の理源大師聖宝しょうぼうは、若き日に東大寺に学び東南院を創建し、その後、醍醐寺を開きました。
イヤホンガイドを聞いていると、聖宝が東大寺に居た時には東大寺に部屋がなく、鬼の出る部屋で過ごしたなどのお話が流れて来てびっくり。大峰山で悪さをしていた大蛇を懲らしめたのは知っていても、これは知らなかったです。
鎌倉時代に南都焼討ちで灰燼に帰した東大寺を復興した重源上人は醍醐寺で学んだことがあり、重源上人制作の三角五輪塔も出陳されていました。
また、2年前の「京終さろん」で東大寺・上司永照師より教えていただいた、醍醐寺の「竪義会」復興についても、展覧会で取り上げられていました。
明治以降途絶えていたものを東大寺の僧侶と共同で復興されたお話を「京終さろん」で伺いましたが、その様子が写真で紹介されているのです。
そんなこんなで、ついつい奈良に目を向けて見てしまってましたが、その他にも印象深いものがたくさん!
(以下、箇条書きにお気に入りを書きますね)
・快慶作の「不動明王坐像」(先日の奈良博での「空海展」では同じく快慶作の孔雀明王像に心を持っていかれてましたが、このお不動さんもめちゃ素敵)
・国宝「絵因果経発見由来記」長く所在のわからなかった絵因果経が発見された経緯の記録書で横山大観の下絵が入っていて、前期のみ展示(7/21まで)
・薬師堂本尊の薬師如来像光背の化仏(小さな薬師如来さま)を間近で拝見できること!
・五大明王像の幾つかなど仏像も素晴らしいのですが、仏画もまたたくさん拝見できます。(下絵的な孔雀明王図像がかえって美しく感じました。)
・近現代になって奉納された屏風絵や襖絵なども拝見でき、醍醐寺の長い歴史を感じます。
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「山村御流いけばな展」は大阪高島屋で7/15まで開催中です。
一年前の緊張とバタバタを思い出して懐かしい気持ちで会場に入った途端、目に入る涼しげに生けられた花々に心を持っていかれました。やっぱり素敵~!今回、私は出瓶しておりませんが、お近くの方、もしよろしければどうぞお出かけくださいませ。
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そしてこちらは、大阪中之島美術館に行く道中にあるダイビル本館。エントランスを通り抜けるだけで、内装の美しさに心が躍ります。
美しいものや長い歴史の中で伝え守られてきたものなどをたくさん見ることができた佳き一日でした。