2024年7月3日水曜日

喜光寺の蓮と「いろは写経」


行基さんの月命日の毎月2日に、行基菩薩入寂の喜光寺では、「喜光寺縁日」としてお写経会や法要や法話が行われています。

お写経された方には昼食がふるまわれるとありましたので、蓮の花を見に行きがてら、初めてお写経会に参加致しました。

まずは本堂にお参りして(本堂内は写真撮影可)蓮の花を愛でて、本堂後ろの弁天堂で特別公開中の宇賀神様にお参りして写経道場へ。

行基菩薩が東大寺建立に先だって本堂を建立したという伝承から「試みの大仏殿」とよばれている喜光寺の本堂は、後ろから見るとより大仏殿に似ていると思います。
(大きな松の木に、昔の講堂跡の風景を思い出してしまいます)

宇賀神が祀られている弁天堂。
睡蓮が見頃でした。

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写経道場では多くの善男善女がお写経をされています。

喜光寺のお写経は般若心経ではなく「いろは写経」だそうで、「いろはにほへとちりぬるを・・・」のいろは歌を書くのかなと思っていましたが、その「いろは歌」は仏教の教えを説いた「施身聞偈せしんもんげ」を解きほぐしたものだと、詳しく教えていただきました。
「いろは写経」についてはこちらに詳しく書かれています。
   ↓ ↓ ↓

諸行無常→色は匂えど散りぬるを(美しい色の花もいずれは散ってしまう)
是生滅法→我が世誰ぞ常ならん(誰か永遠である者はいるだろうか)
生滅滅已→有為の奥山今日越えて(深い迷いの山を今日こそ越えて)
寂滅為楽→浅き夢見じ酔いもせず(浅はかな夢に迷わず酔いにはひたるまい)

私たちは、無常の世間にありながら「自分は大丈夫、愛するものも変わらない」と誤認しながら過ごしています。しかし、この世に無常でないものなどありません。だからこそ、その迷いをふりはらって、今日を懸命に生きていきましょうという教えが「いろは歌」の教えなのです。

シンプルで大切な教えが「いろは歌」に隠されていたことに驚きながら、終わってから参加者全員でお経を唱え、11時から昼食のおふるまいです。
ボリュームもあって、何より美味しい!
隣の方々とお話してみると、皆さん何十年も通っていて何巻も写経されているという方が多くて、「続けることが大事よ」とおっしゃいます。(できれば続けたい!と思える何かがこのお寺にはありました)

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最後になりましたが、喜光寺の蓮の花です。
今年は遅れめで、咲いていた蓮はまだ少しでした。






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7/13・7/14 には「盂蘭盆会」法要もあります。
 10:00 法要 / 11:00 法話 / 12:00 茶粥接待