行基さんと蓮の寺「喜光寺」では「行基大菩薩御作」と記された四天王像が、9/2までの期間限定で「さとがえり公開」されています。
(本堂内は撮影可でしたのでブログにて四天王像をご覧ください。)
まず「四天王像さとがえり公開」の里帰りって何?という説明から。
この四天王像は、明治期の廃仏毀釈の際に喜光寺を離れ、額安寺が所蔵していたものを平成17年に奈良大学が譲り受け、平成26年から解体修理と補作、調査が行われてきました。 調査中に、像の部材から「行基大菩薩御作 菅原寺」の墨書銘文が発見され、もとは菅原寺(現喜光寺)に安置されていたことが分かりました。
そして、今回、奈良大学の協力をえて150年ぶりに喜光寺に四天王が四体そろって「さとがえり」されたという訳なのです。
ちなみに、胎内から発見された墨書「行基大菩薩御作 菅原寺」については、江戸時代初期の修理の際に書かれたものだということ、平安時代末期から鎌倉時代前期に造立された像だとわかっていて、残念ながら奈良時代の行基菩薩までさかのぼることはできなかったようですが、行基菩薩作の像であるという伝承と信仰から、当時の人々が丁寧に修理をされてきたことがわかり、行基信仰をあらわす貴重な四天王像だということです。(以上、いただいたチラシより抜粋)
「さとがえり公開」(9/2まで)の後は、また奈良大学に戻って行かれるようですが、今年創立50周年を迎えた奈良大学構内に記念館が新設される予定なので、四天王像はこちらで公開されるということです。
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さて、もう一つ見ておきたいことがありました。
平成25年と30年に本堂内に安置された「雲中供養菩薩像」
八体のうちの二体を奈良倶楽部リピーターのA様が製作されました。
雲に乗って極楽浄土に飛翔するという雲中供養菩薩像。
ご縁のある仏師さんが製作されたこともあって、堂内が極楽浄土のように思えて(蓮の写真を撮る方で大賑わいの境内の中にあって、本堂の中は私一人でしたが)心静かに、でも何だか楽しい気持ちでお参りできてよかったです。
弁天堂真影「宇賀神像」も特別開扉中(8/18まで)
「試みの大仏殿」と言われる本堂。後ろから見た方が、いつも講堂跡から見ている大仏殿と同じに思えて、この景色が好きです。
今は、講堂跡に松の木がほとんどありませんが、かつて松林のようにたくさんの松があったのを覚えているので、懐かしく思います。
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そして、境内に華やかに咲きほこる蓮の花もどうぞ++
(蓮の花は7/8午前9時半頃に撮影)
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「喜光寺」
拝観時間:通常は9:00~16:30
※但し、蓮の開花時期の7月中の土日祝日は7:00~16:30
※最終受け付けは16:00