2025年10月5日日曜日

春日大社「学びの会」

春日大社「学びの会~いのちと心の講座~」10月の回は
花山院宮司による「春日群芳園~神仏祈りの場再興」について。

信仰曼荼羅の先駆けともいわれる春日曼荼羅。
その春日曼荼羅に表された「祈りの聖地、信仰の場である春日大社境内」を「お庭(神庭しんてい)」という形で表現して、信仰の場を未来に受け継ぐ形にされました。

例えば、第一殿の武甕槌命たけみかづちのみことは大きい石。第二殿の経津主命ふつぬしのみことは剣の形の石。第三殿の天児屋根命あめのこやねのみことは聞きそびれましたが、第四殿の比売神ひめがみ様は女性らしく白い石で表した・・・など。
その他に、若宮は若く力強く立ち上がるような形に、水谷神社は古代からある磐座からのイメージで古代から湧き立つ形に、榎本神社は春日大社創建より前にある土地の神様から土地に根付いた様子で、祓戸神社は小さいけれど美しく、三十八所神社は小さいが武骨な形、紀伊神社は緑に囲まれた白い石で表して、神庭の石が表している意味についても詳しく教えていただきました。
そうした情報をインプットして実際に神庭を見ると、お庭に曼荼羅を表現された意味がよくわかります。

講座の後に現地見学が行われ「春日群芳園」の中に建てられた「藤霞殿とうかでん」の中にも入らせていただけました。
その建物内部から見た神庭↑と外から見た神庭↓
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藤霞殿や神庭については、5月の旬祭講話で伺った内容をブログにまとめています→
それにしても、普段非公開の建物内部にこうして入らせていただけるとは有り難いことでした。
建物内部の写真撮影はOKでしたが、ネット掲載は不可ということで、入口の美しい絵天井の様子だけでもご覧ください。

また、藤霞殿から続くお茶室は「香山こうぜん茶室」と名付けられ、100年前に東京白金にあった藤原銀次郎所有の茶室をもってこられました。(写真でお見せできないのが残念ですが、素晴らしいお茶室でした)

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下の写真は、摂社・榎本神社の社号標。

今年の8月例会が900回目の例会だったことを記念して、所属する「十日会」より寄進されたものを、10月1日のお月見例会の時に撮影したものです。
猛暑続きで夏の間はお参りもなかなかできませんでしたが、またこうして学びの会に参加したり、お参りできるのも有難いことでした。

学びの会や旬祭講話についてはHPのこちらをご覧ください→