2025年10月9日木曜日

10/10~「観音院に集った人々」

先月のブログでもご案内しましたが
入江泰吉旧居開館10年を記念して
明日10/10より東大寺観音院にて特別展示が開催されます。

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開催前日の内覧会へ行ってきました。
会期中は写真撮影不可かもしれませんが、会場の様子を撮影させていただけましたのでご紹介いたします。
杉本健吉さん、須田剋太さんの作品が展示されたコーナー。
お二人の描かれた絵が大好きなので、このコーナーはめちゃくちゃ嬉しい!ノスタルジックな少し色褪せた原画、でもそのデザイン性は今でも斬新で、いいものを拝見させていただきました。
奥に架けてある留袖は?
実は入江泰吉先生が図柄を描かれたのだとか。

お軸には「愛酒恋壺」↑「愛壺友筆」↓と、海雲師の筆
こちらは今まで入ったことがなかったところ。
観音院に集う人々を撮影されたのはもちろん入江先生。
志賀直哉さんのポートレートもお若い時と晩年の姿があり、また會津八一さんと日吉館の田村きよのさんの写真もありで、被写体となられた方々のとても自然体な様子に見入っておりました。
そして、入江先生撮影の奈良の風景写真もあり。
今回の展示で、上司海雲師の奥様のご実家(広島の酒屋「賀茂泉」蔵)からも所縁のものが出ていて、観音院に集う人々の当時のサロンの様子などが想像できて必見の価値ありです。

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◆特別展示「観音院に集った人々」
開催日時:10/10(金)~10/13(祝)10:00~16:00
                 10/17(金)~10/19(日)10:00~16:00 
会場:東大寺観音院
観覧料:500円(高校生以上)
申込不要
入江泰吉の幼馴染みだった上司海雲師(1906年~1975年)の塔頭であった観音院。画家の須田剋太、杉本健吉が一時逗留し、文豪・志賀直哉もたびたび訪れた。
今回は、入江の生きた時代に、ここ観音院に集った人々の紹介や作品を展示します。

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そしてこちらも参加者募集中です。
当日参加もOKだそうで、よろしくお願いします。

◆トークイベント「入江泰吉の奈良」
開催日時:10月12日(日)13:30~15:30
会場:東大寺金鐘ホール
参加費:500円(高校生以上) 
定員:300名(申込多数の場合抽選)
「東大寺と入江泰吉」ゲスト:東大寺長老・筒井寛昭師
「志賀直哉と奈良」ゲスト:山田裕氏(祖父は志賀直哉)
聞き手:入江泰吉事業コーディネーター倉橋みどりさん

2025年10月8日水曜日

秋の夜長に「といろランタン」灯ります

10月の週末に「奈良きたまち」で行われるイベント案内です。
期間中に「といろランタン」が灯るイベントやWSもあります。

◆10/10(金)~10/12(日)18時~20時 
「てんかつコンサートとといろランタンの夕べ」
場所:転害門観光案内所
内容:ウクレレ(10日)琉球舞踊(11日17時)コーラス(12日)
期間中、転害門前広場で17:30~20:00に「といろランタン」点灯

◆10/18(土)15時~21時 
「秋のハタメキ市 まぼろし縁日」
場所:奈良県庁回廊にて  
同じ10/18(土)に県立美術館で「といろランタン」灯ります。


◆10/18(土)15時~20時
「「日本酒と◯◯」
場所:初宮神社

◆10/25(土)・11/2(日)
「といろランタン作りワークショップ」
場所:大和西大寺駅南口「CoconimoSAIDAJI」にて
10時半~12時:といろランタン作りワークショップ
詳細はこちら→ 参加費1000円
11/14・11/15にCoconimoSAIDAJI芝生広場でランタン灯ります。

 ◆10/26(日)15時~20時
「第2回 みんちが市」
場所:奈良県庁回廊にて




2025年10月7日火曜日

大神神社と「三輪伝承蔵」

10月6日
友人夫妻と一緒に大神神社に参拝。
ちょうど一年ぶりになるご祈祷をしていただきたく、友人達に付き合ってもらって少し有難い時間を頂戴し、心身ともに浄化して大美和の杜から大和三山を眺めて・・・



帰りは、楽しみにしていた今西酒造さんの「三輪伝承蔵」へ。

大神神社の参道に今年4月にオープンしたばかり。
外観も内装にも吉野杉が使われていて、清々しい木の香りを感じます。
店内からガラス越しに木桶と甑こしきが眺められ、タイミングが良ければ仕込みの様子を見ることができるそう。
ここで製造・販売されるのは、奈良県産米の露葉風・奈々露・山田錦の酒米を菩提酛造りで醸し、吉野杉の木桶で仕込んだ「三諸杉」のみで、仕込み水には三輪山の伏流水が使われています。
この蔵で仕込まれた三諸杉を角打ちできるのもいいですね。
友人達と3種類の精米歩合の違うお酒を飲み比べ。小皿もセットでいただきました。(個人的には精米歩合65が好みでした)
そしてエチケットのデザインがまた素敵で、三輪と深い縁をもつ「杉×蛇×兎」をモチーフにした紋が描かれているようです。
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清酒発祥の地・奈良で、三輪ならではのお酒をいただき、心地よい酔いも手伝って幸せな気持ちで大神神社を後にしました。
(この日、運転手役を買って出てくださった友人のご主人に感謝です)

2025年10月6日月曜日

「辰巳琢郎の家物語」に・・・

放送が済んだ後でお知らせしてしまうことになりましたが、先週の土曜日に湘南に住む息子の家が 「辰巳琢郎の家物語」に取り上げられました。番組ホームページにバックナンバーとして紹介されてますのでリンクを貼っておきますね→

フルコトさんが閉店される時にいただいた水屋箪笥や建具、夫の実家で使われていた階段箪笥や私の実家にあった茶箱などがインテリアのアクセントとして使われていることが個人的にはツボでした。

古い建具を再利用↑↓
天井にも建具↓
フルコトさんで使われていた水屋箪笥も↓

私達の実家から茶箱↑と階段箪笥↓
アイデアだして工夫して楽しく暮らしている様子にほっとしたり、孫がテレビ画面の中で喋っている様子に親ばか・ばぁばバカ全開しておりました。

この番組、再放送が多くあるようなので、そのような機会がありましたら、次回は事前にお知らせできればと思います。

2025年10月5日日曜日

春日大社「学びの会」

春日大社「学びの会~いのちと心の講座~」10月の回は
花山院宮司による「春日群芳園~神仏祈りの場再興」について。

信仰曼荼羅の先駆けともいわれる春日曼荼羅。
その春日曼荼羅に表された「祈りの聖地、信仰の場である春日大社境内」を「お庭(神庭しんてい)」という形で表現して、信仰の場を未来に受け継ぐ形にされました。

例えば、第一殿の武甕槌命たけみかづちのみことは大きい石。第二殿の経津主命ふつぬしのみことは剣の形の石。第三殿の天児屋根命あめのこやねのみことは聞きそびれましたが、第四殿の比売神ひめがみ様は女性らしく白い石で表した・・・など。
その他に、若宮は若く力強く立ち上がるような形に、水谷神社は古代からある磐座からのイメージで古代から湧き立つ形に、榎本神社は春日大社創建より前にある土地の神様から土地に根付いた様子で、祓戸神社は小さいけれど美しく、三十八所神社は小さいが武骨な形、紀伊神社は緑に囲まれた白い石で表して、神庭の石が表している意味についても詳しく教えていただきました。
そうした情報をインプットして実際に神庭を見ると、お庭に曼荼羅を表現された意味がよくわかります。

講座の後に現地見学が行われ「春日群芳園」の中に建てられた「藤霞殿とうかでん」の中にも入らせていただけました。
その建物内部から見た神庭↑と外から見た神庭↓
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藤霞殿や神庭については、5月の旬祭講話で伺った内容をブログにまとめています→
それにしても、普段非公開の建物内部にこうして入らせていただけるとは有り難いことでした。
建物内部の写真撮影はOKでしたが、ネット掲載は不可ということで、入口の美しい絵天井の様子だけでもご覧ください。

また、藤霞殿から続くお茶室は「香山こうぜん茶室」と名付けられ、100年前に東京白金にあった藤原銀次郎所有の茶室をもってこられました。(写真でお見せできないのが残念ですが、素晴らしいお茶室でした)

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下の写真は、摂社・榎本神社の社号標。

今年の8月例会が900回目の例会だったことを記念して、所属する「十日会」より寄進されたものを、10月1日のお月見例会の時に撮影したものです。
猛暑続きで夏の間はお参りもなかなかできませんでしたが、またこうして学びの会に参加したり、お参りできるのも有難いことでした。

学びの会や旬祭講話についてはHPのこちらをご覧ください→

2025年10月4日土曜日

10/5「転害会」 御鳳輦渡御は中止

明日10/5の手向山八幡宮「転害会」の 御鳳輦ごほうれん渡御と転害門での祭典は、雨天予報のため中止になりました。
舞楽奉納は御本社で神事(9時~)の後に斎行されます。
 
「転害会」に合わせて東大寺勧進所内の秘仏開扉も行われます。
10:00頃(法要終了後)~16:00 東大寺 秘仏公開 
勧進所八幡殿「僧形八幡神坐像」
勧進所阿弥陀堂「五劫思惟阿弥陀如来坐像」
勧進所公慶堂「公慶上人坐像」 

※東大寺の特別開帳に合わせて、五劫院の五劫思惟阿弥陀如来坐像が例年ご開帳されますが、今年は九州国立博物館の「法然と極楽浄土」展(10/7~11/30)にお出ましなので、五劫院さんでの特別公開はありません。

2025年10月3日金曜日

国立文楽劇場「爽秋文楽特別公演」

人形浄瑠璃「妹背山婦女庭訓」の作者・近松半二の半生を描いた小説『渦』と、浄瑠璃に魅せられた人たちの悲喜交々を描いた続編『結』を読み終えてすぐに予約した文楽公演。
9月から10月初めにかけ3回にわけて観に行ってきました。

小説を読み終えて、このお話の面白さを熱く語る私に影響されたのか、文楽全く白紙状態の夫も行きたいと申して、かくいう私も初心者ですが、まずは『心中天網島』を二人して楽しんでまいりました。 
本当に全く初めての夫は、初めて見る人形に戸惑いながらも、物語の世界に入ると そのあとは人形の動きがまるで生きてるみたいで素晴らしいとすっかり夢中になって、もう一度行きたいねと、帰宅してスケジュールを合わせて次の予約を入れるのでした。

さて2回目の鑑賞は、4月に鑑賞した文楽で桐竹勘十郎さんのファンになって楽しみにしていた『恋女房染分手綱』
勘十郎さん演じる乳人 重の井の動きの素晴らしさに釘付けになり、三吉の可愛らしさ、いじらしさにも思わずほろりとして、『日高川入相花王』の清姫の変身にあっと驚き、楽しい鑑賞となりました。 まだまだ初心者ながらも、二人共通の楽しみができて嬉しいことです。


AプロBプロと見て、10月初めにCプロ『曾根崎心中』鑑賞へ。
今回も最前列で人形遣いさんの動きや顔の表情、汗までもを間近に拝見して堪能してまいりました。
演者さんをほとんど知らない初心者ならでは、初めて見る演者さんに「わぁ、素敵!」となって、夫と二人で「徳兵衛よかったね」「や、僕はお初の手の動きに惚れ惚れや」とか、つい1ヶ月前までこんな会話をするとは思わなかった二人です。
そして、今回偶然にも、私が文楽に通うきっかけになった小説をSNSで紹介して下さった人と、私のInstagramからこの小説に出会ってハマり、お友達に貸してあげようと持ち歩いている人(どちらも実際の知り合いです)に、休憩時間中にロビーでバッタリ。 
お二人の手と小説を一緒に記念写真。
こんな出会いも、興味を持ったことを何気に呟いたおかげかもしれません。 その他にもFacebookのコメントに文楽愛を熱く語ってくださる人もあり、教えていただくことも多くたいへん勉強になって有難い限りで、こういう繋がりも楽しいなぁと喜んでいます。

余談ですが、大神神社で文楽の奉納公演があることを知りました。
演目が『妹背山婦女庭訓』で勘十郎さん!
行きたいけれど正倉院展中は無理かなぁ、でも夫が行きたいらしく申込むと、もう定員いっぱいで締め切った後でした。残念・・・。
と2~3日すると、もう少しお席を増やしたのでと再申込できる連絡が入り、無事に鑑賞できることになりました。ありがたや~。