2021年10月16日土曜日

恭仁京跡から山城郷土資料館へ

10月15日 先日の奈良県美「森川杜園展」で見た「松尾神社の絵馬」のことが気になって、絵馬が寄託されている「京都府立山城郷土資料館」と松尾神社に行ってきました。(森川杜園展のブログ記事→

「山城郷土資料館」訪問前に、すぐ近くの恭仁京跡へまず立ち寄り。
今年の春先に初めて訪れて、この場所の気持ちよさに秋のコスモスの頃にまた再訪したいと思っていたところです。
コスモスはちょうど見頃でグッドタイミングでした。
10月15日は、743年に聖武天皇が大仏造立の詔を出された日。
詔を出されたところは、まだ造営途中の紫香楽宮ででしたが、その時はこの恭仁京に都が置かれていましたので、その日のこの地の様子に想いを馳せながら、悠久の時の流れとはこのようなことなのかと想像しておりました。

::
京都府立山城郷土資料館」は、実は初めて訪れるところです。
(私が結婚で故郷を離れた頃に開館した資料館。40年近く経ちましたが、郷土の歴史をもっと知りたいと思ったタイミングで、ここに来れてよかったです。)

早速、森川杜園の絵馬について、学芸員の方にお話を伺いました。
森川杜園制作の絵馬が資料館に寄託されるようになったのは、資料館が開館(1982年)して早々の企画展に出陳したところからの所以だそうで、その他にも松尾神社からは「牛頭天王像」も寄託されていると教えていただきました。
この「牛頭天王像」は、元は松尾神社近くの御霊神社のご神体であったものですが、明治中頃にJR奈良線開設工事でこの神社は松尾神社に合祀されたということで、ご神体は資料館の常設展で拝見できます。
その他に、松尾神社の絵馬については、日本最大級の偽文書と脚光を浴びている「椿井文書」の椿井政隆が奉納した絵馬も2点あるという情報も教えてもらって松尾神社に向かいます。(続く)
::
私達が訪れた翌日から「京都府立山城郷土資料館」では秋の特別展が開催され、サイトを見ると期間中の講座やイベントが魅力的です。
また過去の企画展での冊子も取り扱っていて、山城町上狛にかつて住んでいた猿楽能の長命家についての資料がある「南山城の神社と祈り」を購入。
サイトには、毎年発行されている館報の中から、調査報告・館蔵資料がPDFで見られるようになっています→
興味深い資料がいっぱいなので、順次読んでいこうと思います。