2021年10月17日日曜日

松尾神社の絵馬

前のブログからの続きです。
恭仁京跡から山城郷土資料館、そして松尾神社へとやってきました。
木津川市山城町椿井にある松尾神社は実家の産土神社でもあります。
小学生までは初詣にも来たものでしたが、もうかれこれ半世紀以上ご無沙汰して久しぶりのお参りになります。

そもそも奈良県美で開催中の「森川杜園」展で、上狛村・林村・椿井村の氏子たちが杜園に制作を依頼して松尾神社に奉納した絵馬を見てから、我が故郷と杜園の意外な繋がりに興味が湧いてきたのです。
それで、絵馬が寄託されている「府立山城郷土資料館」を訪ね、松尾神社も訪ねようとやってきたわけなのです。
平成最後の年に新しくされた鳥居をくぐって拝殿へ。
たくさんの絵馬が掛けてあると、山城郷土資料館の学芸員さんに聞いていたのですが、まさかこんなにたくさんとは!
実は裏側にも掛けられているのですよ。
かの「椿井文書」で有名な椿井政隆が描いた絵馬もありました。
箪笥の上のものです↑(もう一点はどれかわからず)
とにかくすごい絵馬の数で驚きました。

こちらは後ろ側から見た様子↓
拝殿棟木に墨書銘があり、現在の拝殿は慶長15年(1610年)に再建されたとあります。
御本殿は、向かって左が松尾神社。右が御霊神社になります。
どちらの御本殿も春日大社からの「春日移し」で、本殿は文化5年(1808年)若宮本殿を移築、御霊神社は春日大社三ノ宮を文政6年(1823年)に移築したものを明治13年の神社併合によりここに移築したものです。

故郷の小さな神社だと(勝手に)思っていた松尾神社が、大宝元年(701年)に秦氏によって創建された由緒ある神社で、奈良の春日大社とも深い繋がりがあったことを知り、誇らしい反面、自分自身のあまりの不勉強さを今更ながら恥じるばかりですが、興味を抱いた時が旬なのだと思ってこれから勉強していこうと思っています。

そして、もう一つ気になっていたことがあります。
それは松尾神社の氏子たち(上狛村・林村・椿井村)が慶応3年に奉納した絵馬の制作を何故森川杜園に依頼したのか?ということです。
(長くなりますので、次回に続きます。)