2025年1月29日水曜日

2/2まで「大シルクロード展」

 京都文化博物館で開催中の「大シルクロード展」に行ってきました。

奈良はシルクロードの終着点。
正倉院宝物にはシルクロード由来のものがたくさんあって、今回の展覧会では、今まで正倉院展で拝見したことのある宝物をこれもあれもと探しながら見るのも楽しみでした。

「樹下美人図」(一級文物)
樹下など自然景の中に佇む美人図は唐時代に流行した画題で、正倉院の「鳥毛立女屏風」は日本にその影響が及んだことを示している。
「靴下」(一級文物)
唐文化の影響を受けた室内用の履物。
正倉院展でもよく似たものを見ました。
「ズボン」これが1~3世紀のものだとは!
こちらも正倉院展でよく似たものを見ました。
「唐花文錦鞋」(一級文物)
唐時代。こちらもよく似たものが正倉院にあります。
「胡瓶」唐時代
鳥の頭をかたどった注ぎ口の漆胡瓶が2016年の正倉院展に出陳されていました。
「団花文小壺」唐時代
唐で7世紀末から流行した八稜団花文が描かれていて、正倉院宝物にも類例が見られるそうです。
「双鳳双馬文円鏡」↑
「海獣葡萄鏡」↓

「双六盤」(一級文物)唐時代
正倉院には盤面構成がほぼ同じで象嵌技法も共通する双六盤が2点伝わっています。
「貼付円文高脚杯」(一級文物)6~7世紀
正倉院にも同時期の類例がある。

……ざっと見て正倉院展と関連するような宝物はこんな感じでした。

順不同ですが・・・その他に気になったものをピックアップ。
「草花文綴織靴」(一級文物)1~5世紀
「瑪瑙象嵌杯」(一級文物)5~7世紀
「献馬図」(一級文物)唐時代
「鳳首杯」(一級文物)唐時代
「六花形脚付杯」(一級文物)唐時代
「神馬文塼」(一級文物)3~4世紀
「騎馬胡人俑」唐時代
「対鳥文錦靴下」7~9世紀

とにかく、選りすぐりのものが来ているとはいえ、紀元前や、1~5世紀のものもあって、その保存状態の良さに驚きます。

会場の展示品はすべて写真撮影可で、他にもたくさんの素晴らしい宝物が公開されています。日本の国宝に当たる一級文物が44点を含む中国国内27ヶ所の博物館から出展された約200点を一同に拝見できて、素晴らしい宝物に目の保養もさることながら、ユーラシア大陸を横断するシルクロードの壮大さに圧倒された展覧会でした。 

展示会場は、コロナ禍前の正倉院展よりも混み混みで、ずっと行列でした。後ろの人がいるのであまりじっくり見ることがなくても鑑賞時間は優に2時間を超えるくらい。 それくらい充実した内容でした。

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さて、京都文化博物館で「大シルクロード展」を見た後は、奈良に戻ってパインストアさんへ。 
カウンター席の真ん前に、先程見てきた「ウイグル自治区の如来像壁画」を木版画にしたカレンダーがあってびっくり! カレンダーのお隣は松田大児さんの巳さん。 
カレンダーは「きたむらこういち」さんの木版仏画暦。
他の月々の仏像もとても素敵。
ちょうどこの日から新メニューになった羊瓶樽と
大好きなポテトサラダ。
 いつも美味しくて大満足して帰りました。