2020年1月8日水曜日

「清澄の里 粟」ペーター君に会いに行く*

大和伝統野菜のお店、農家レストラン「清澄の里 粟」さん。
以前にブログでもご紹介したことがある、奈良町にある「粟ならまち店」(2009年の記事ですが)や「cotocoto」(2015年の記事)さんの本店で、奈良市東部の自然豊かなところで大和伝統野菜を栽培しお客様に提供されている「予約の中々取れない有名店」です。
「粟」さんにはオープンしたばかりの頃に訪ねたきりで長い間訪ねる機会がなく、この最近は、看板山羊さんの可愛らしさに、孫たちが帰省した折に連れて行ってあげたら喜ぶだろうなぁと思いつつ、いつも満席だったりで、いつか行きたい憧れのお店になっていました。
その憧れの「粟」さんに孫を連れて伺う機会が突然訪れました。
学生時代の友人が「粟」オーナーの三浦さんに「ペーター夫妻に生まれたばかりの双子の子山羊たちに会いたい」とオファー、ついでに私を誘ってくれたのでした。
駐車場から小高い丘の上のお店まで少し歩きます。途中で山羊のペーター君が私たちを見つけて、道案内をしてくれるのです。
初めて見た大きな山羊の姿にびっくり仰天の4歳児でしたが、徐々に慣れてふかふかの毛をなでたりしています。
ベランダからはお母さん山羊の華ちゃん、12/14に生まれたばかりの双子のミミとモモが出てきました!
ちょっと恥ずかしいのかすぐに引っ込んで
でもお客様大好きなペーターは前脚でガラス戸を開けて、ちょこっとだけ室内に。嬉しそうなオーナーの三浦さん。
この日の「粟」はまだお正月休み中で、お客様のいらっしゃらない店内で、ペーターとの撮影タイムをこれから思いっきり楽しむ私達。
普段の営業中は、決まった時間にベランダから顔を出して、お客様とのツーショットにこたえる看板山羊の務めを果たしているペーター君。彼は絶対に身体全体を室内に入れることなく、ぎりぎり後ろ脚の片方だけをベランダに踏みとどまらせています。
でも、これからしつけの始まる赤ちゃんたちは、そんな境界線があることすら知らずにどんどん入ってきて、それを後ろで母山羊の華ちゃんが「だめだめ」と言うように鳴いて言い聞かせています。
では、光の綺麗なところで撮りましょう!と、それぞれのスマホカメラで三浦さんが撮影してくださったのですが、ペーターとのベストな距離の取り方を「もうちょっと前へ。顔を上げて。目線はこっち」とペーターを誘導しながら撮影してくださいます。
全員分を何ショットも、嫌な顔せず飽きもせずに応えるペーターがまた賢くて可愛すぎます!
(すっかりファンになってまた会いに行きたいと熱望しています)
お休み中で、念願のお食事はいただくことができませんでしたが、これでまた行ける理由ができました。今度こそランチに伺います。
明るい光が溢れる店内。
壁には「なら三原色の会」主宰の榎森彰子さんが描かれた大和野菜の絵が掛けられています。(こちらのサイトに榎森さんと三浦さんの出会いが紹介されていました。ちなみに榎森彰子さんは「せやろがいおじさん」こと榎森耕助さんのお母様!)
テーブルの上には大和伝統野菜が置いてあり、中には「これ何だろう?」という見たことのない野菜もあります。
これらはお食事に出てきた野菜の説明に教えてくださるもので、見ても楽しめ味わっても楽しめていいですよね。
ゆっくりとお邪魔させていただきましたが、「清澄の里 粟」さんはこの1月5日で開業20周年を迎えるとお聞きしました。
三浦さんご夫妻、おめでとうございます。
そしてありがとうございました。
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帰宅してから、ブログを書くにあたって色々と質問してみました。
まず、ペーターは8歳→人間でいうとおおよそ50歳、華ちゃんは6歳→人年齢では40歳。この二頭のつがいの子供は今までに20頭生まれています。
ペーター君があまりに賢かったので、山羊の学習能力を犬や猫と比較してどれくらいか尋ねてみました。個人差はありますが、一般的にヤギの学習能力は犬と猫の中間程度とされていて、覚えの良い子は犬と同等の躾が可能だそうです。こちらの言うことがよくわかっているのにびっくりし、かつて飼っていた犬を思い出しておりました。

また、お客様から「何のために飼っているのですか?」「ペットですか?」と尋ねられることがおおいそうですが、三浦さんによると
ヤギは5つの仕事をしていて
①生きた草刈り機として畑の除草を助けてくれる
②人間の母乳に最も近い成分をもつミルクを与えてくれる
③コンポスト役として野菜クズを堆肥に変えてくれる
④子供との相性が良く情操教育を担ってくれる
⑤犬や猫とはまた違う魅力の癒やし効果で接客してくれる だそうで
ペーターファミリーの仲睦まじさにすっかり癒されて帰ってきたのでありました。