2020年1月24日金曜日

国宝 転害門で消防訓練

国宝 転害門で東大寺さん主催による消防訓練に行ってきました。
天平時代創建の転害門。
大仏殿はじめ東大寺の多くの堂塔が焼失した平重衡の南都焼き討ちにも、戦国時代の三好・松永の兵火でも焼けることなく、1300年の時を超えて今に残るこの大きな門は、地元に暮らす人たちにとっては心の拠り所であったり誇りでもあります。
昨年は、パリのノートルダム大聖堂や那覇の首里城が火災で焼失するという痛ましい出来事が重なりましたので、東大寺さんでも何年かぶりに消防署を交えての大規模な消火訓練が行われることになり、狭川管長はじめほとんどの僧侶の方が出てこられていました。
今回は、隣接する転害門観光案内所から失火したという設定で、転害門東側の防火水槽から2000tの水を放水するという訓練。
水の量が半端なく、しかし実際にはどれほどの水量で消火できるのかわかりませんが、建物の足元のドレンチャー設備からの放水で、水の幕を張って延焼を防ぐという訓練も。
今回は、転害門前広場にある放水銃からの放水はなかったのですが、間近で見学してかなり臨場感がありました。

それにしても、街中に当たり前のように存在する歴史的建造物。
狭川管長のお話にもありましたが、りっぱな防火設備を備えていても地域の皆さんの協力がなければ防げないこともあり、東大寺だけでなく地域全体で防火意識を持つことが大事だと。
文化財でありながら、きたまちのシンボルでもある転害門。あらためて地域でも守り続け、後世に伝えていく大切さを感じました。
お隣のお宅もご協力ご苦労さまでした。
最後に、小さな男の子たちが喜ぶだろうなと、消防車の写真もたくさん撮ったのでした。