「不思議な世界観と、モノトーンの緻密な線描で世界中に熱狂的なファンをもつ絵本作家エドワード・ゴーリー(Edward Gorey, 1925-2000)」・・・と、公式サイトに紹介されているように、「不思議な世界観」そして「綿密な線描画」が印象的すぎて、鑑賞している最初は少々難解に思えたのです。
原画の作品も非常に小さく、その小さい画面にモノクロでびっしりと描かれた線。
あまり楽しそうにも思えないし、これに絵本の中の文章があればもう少し印象が変わるのにと思いながら鑑賞しておりました。
ゴーリーは、バレエ振付師のジョージ・バランシンの熱心なファンで、彼が主催するニューヨーク・シティ・バレエ団の公演にはほぼ欠かさず通い、舞台演出も手がけるようになっていたそうで、第三章で展示されている舞台芸術をテーマにした作品群にはとても魅力を感じました。
展示室の間に絵本が読めるスペースがあり、原画には添えられなかったお話を絵本で読むことができたのもよかったです。
一階では「エドワード・ゴーリーと日本文化-20世紀アメリカの眼-」という関連企画があり、ゴーリー作品と県美所蔵の日本美術の作品を関連させて展示をしています。それを見ると、日本美術に多大な影響を受けているのがよくわかって、これは面白かったです。
会場:奈良県立美術館
会期:2024年9/14~11/10
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:9/17(火)9/24(火)9/30(月)10/7(月)10/15(火)10/21(月)