奈良町にある「史料保存館」
実は初めて入館しましたが、「引札」という興味深い企画展示が開催中だと、お客様に教えていただき行ってきました。
そもそも「引札ひきふだ」とは何なんでしょう?
史料館サイト★より引用ですが・・・
「引札」とは、商家が店や商品の広告のために、店名と扱う品名、そこに関連する絵柄などを印刷し、客に配布した広告印刷物です。
江戸後期より制作され、明治時代以降には、売出し、開店、中元、歳暮の時期に、手配り、郵送、新聞・雑誌の付録として配布され、商家と顧客を結ぶ大切な広告媒体でした。
奈良町の商家が制作したと思われる引札には、松竹梅鶴亀、福の神、美人名花、商売繁盛を祈念する恵比寿・大黒などの七福神や宝船をはじめ縁起の良い絵柄が印刷されています。
店の広告チラシではありますが、見終わったら役目を終えるものではなく、縁起の良い恵比寿・大黒などの神像を飾ることで招福を願い、美しい絵柄であれば気軽な室内装飾品として飾ったり、暦を付すことで長く活用されたりと、色々な役割を果たしていたとも言えます。
・・・とあります。
展示史料解説↓を見せてもらってびっくりしたのですが
奈良倶楽部最寄りのバス停・今在家の2つ近鉄奈良駅寄りのバス停・今小路辺りにあった商店がとても多いのです。手貝町や今在家町の商家もあり、その中には、お商売はもうされてませんが、今も存じ上げているお宅があって、遠い昔の物語が現在に繋がっていることの不思議を感じます。
今はひっそりとした「きたまち」の一角が、明治・大正の時代にはどれほど賑やかだったかと想像するだけで楽しいものです。
それにしても、趣向を凝らした美しい引札にうっとりするばかり、町の小さなお店がこのようなりっぱな引札を作ることに、文化度の高さも感じます。
展示期間:7月31日(日)まで
開館時間:9:00~17:00(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎週月曜日(但し7/18は開館、7/19は休館)
入館料:無料
4枚目の写真は許可を得て撮影。ブログ掲載も許可を得ています。