2023年6月30日金曜日

湖北へ小旅行*

友人宅のある近江今津へ
京都駅から湖西線新快速に乗って1時間弱。
琵琶湖が見えてくると、海なし県の奈良県人は随分と遠くへ旅したような気分になるから不思議です。

まずは琵琶湖汽船に揺られて竹生島まで。
初めての竹生島。
船着場からの急階段を上がって宝厳寺観音堂へと参ります。
観音堂の唐門は国宝。豊国廟の極楽門を移築したものだそうで、桃山時代の豪華絢爛な彫刻や艶やかな文様が美しい。

こちらは、重文「舟廊下」↑
宝厳寺観音堂から都久夫須麻神社に至る屋根付きの廊下は、豊臣秀吉が朝鮮出兵に使用した御座船日本丸の船櫓の材料を用いて建てたという伝承から「舟廊下」と呼ばれているのだそうです。
都久夫須麻神社本殿は国宝で、豊臣秀吉が寄進した伏見桃山城の束力使殿を移転したもの。ちょうど茅の輪が設置されていました。
6月30日の「夏越大祓」の日に茅の輪くぐりができない人にとって、この日だけでなく、水無月晦日前後に茅の輪を設置してくださるという、コロナ禍で密にならないような配慮の慣いは有難いことと、初めてお参りの都久夫須麻神社で「水無月の夏越しの祓する人は千歳の命のぶという…」とくぐってまいりました。

都久夫須麻神社の八大竜王拝所↑へ、かわらけ投げにも挑戦。
鳥居までは全然届きませんでしたが。
そして、もっともっと急な階段を上がったところにあるのは宝厳寺本堂(弁才天堂)。この階段は「祈りの階段」と呼ばれています。
頑張って登って行こうかとも思ったのですが、少し前に転倒して打撲した足を思い遣って、私だけ下でお留守番。
ご本尊の弁才天は、江ノ島・宮島と並ぶ「日本三弁才天」の一つだそうで、聖武天皇の勅命を受けて行基さんが開眼したもの。
ちなみに60年に一度公開され、次回は14年後の2037年だそうです。
今津の街に戻って、友人宅までの道中。こちらの「丁子屋」という旅館は鴨鍋で有名な300年越えの料理旅館。すごい風情ですね。
この通りにはウィリアム・メレル・ヴォーリズが建てた建造物が三軒残っていて、ヴォーリズ通りと呼ばれています。こちらが昭和11年(1936年)に建てられた「旧今津郵便局」↑
昭和9年(1934年)に建設された「日本キリスト教団今津教会会堂」は幼稚園として使用されています。
大正12年(1923年)に建てられたこちらの建築物↑は、旧百三十三銀行の今津支店。現在は「今津ヴォーリズ資料館」やカフェとして使われています。(閉館時間を過ぎての散策でしたので、中には入れず)
そんなヴォーリス建築の狭間に、もう廃業された味噌屋さん。
本当に美味しいお味噌だったと友人が言ってました。

かつて賑わっていた通りに廃墟のような建物
名物丁稚羊羹の文字が見えます。

さて、夕刻からは学生時代の友人宅に集まってのミニ同窓会。
地元で有名な「西友にしとも」の鰻重をアテに久しぶりの楽しい集いでした。(定番の、鰻に奈良漬が付いていますよ)

一週間前の小旅行の記録でしたが、こうして思い出して書き綴っていくだけで、また楽しかったことが思い出されていいですね。

そして、明日7月1日からは「奈良まほろば館」でのランタン作りWSの講師で東京へ。それにかこつけて3日間のお休みを取っています。
お休み中は、電話やメールでのお返事がすぐにできないと思いますが、ご了解ください。よろしくお願いいたします。