2026年6月8日月曜日

中之島美術館「没後50年 高島野十郎展」

高島野十郎 没後50年を記念して、初公開も含めた160点超を展示する過去最大規模の回顧展が大阪中之島美術館で開催中です。

ちょうど5年前の2021年4月5月に奈良県立美術館で「高島野十郎展」がありました。コロナ禍の緊急事態宣言で会期途中に美術館が閉館になり、素晴らしい展覧会を見られなくなった人も多かったと思います。

5年前に鑑賞した時に大変感動した記憶があり(ブログ過去記事)、今回はそれ以上にたくさんの作品が展示され、初出展の作品も多いとあって、楽しみに出かけました。


作品の多くは一部を除き撮影可でした。
高島野十郎といえば、蝋燭の絵を思い出します。
今回も最初の展示室に一枚。
たくさん描かれた蝋燭の中でも古い作品↑で大正時代とあります。
実は最後の部屋には「蝋燭」作品が圧巻の展示で並んでいます。↓
これらは皆、昭和23年以降の作品です。炎の揺らめきや蝋燭の長さや陰影など、一つとして同じものはないのですが、四半世紀の時を経ても画面構成や色彩などは殆ど変わっていないことに驚きました。

「蝋燭」の作品はすべて、お世話になった人や友人知人への贈り物として描かれ、展覧会にも出品したことがないというものばかり。
今回これだけの作品を、個人から借りて来られたことも、また快く貸し出されたことも大変なことだったのではと思いました。
「からすうり」の作品も戦前の昭和10年のものと戦後の昭和23年以降のものがあり、その二つはほとんど区別がつかないくらい同じ絵のように思います。
その他に「月」や「太陽」など生涯にわたって追及したテーマがあり、どうしてもそういうテーマの作品に目が行ってしまってましたが・・・

今回の展覧会では風景画や静物画がたくさん出展されていて、生涯にわたって追及されたというテーマの絵ほど大きく印象に残るわけではないのですが、どれも優しくてあたたかで心に染みるような素晴らしい作品ばかりでした。
桜の木を描いたシリーズ↑や、何気ない風景↓や
緻密で静謐な静物画↓
特に四季の風景を描いた絵に優しさやあたたかさを感じました。


花の絵は意外にゴージャスで、花瓶に生けたのはご本人なのかなと小さな疑問を持っていますが、静物画の林檎の位置にもこだわっておられるようなので、きっと画家本人がお花に語りかけながら生けられたのでは・・・などと想像しながら鑑賞しました。
奈良の風景もありました。
法隆寺塔、雨の日(写真左)と晴れの日(写真右)
薬師寺を描いた「寧楽の春」
絶筆となった作品「睡蓮」(昭和50年)

・・・などなど、気になった作品を写真に撮っての紹介はほんの一部でしかありませんし、素人の感想を綴るばかりですが、それでも、回顧展の作品と解説などを読んで画家の人となりの一端を知ることもでき感動しておりました。

そして、勢いで買った図録を読んでまた新たに知ることもあり、図録に掲載されている親族(野十郎の姉の孫や兄の娘)からの覚書など、とても興味深く読みました。

中之島美術館での「没後50年 高島野十郎展」は6/21まで。
その後、渋谷区松濤美術館(7/4~9/6)と
宇都宮美術館(9/20~12/6)に巡回します。

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帰りはダイビルの中のレストランで遅いお昼をいただきました。

この後に、もう一軒「東洋陶磁美術館」へも行くつもりでしたが、観てきた展覧会の余韻を大切にしたくて、このまま帰宅の途につきました。