5月中は「在原業平朝臣画像」も公開されていますので、久しぶりにご本尊・聖観音さまのふくよかなお姿を拝しに行ってきました。
不退寺は、平安遷都の後に、平城京をなつかしむ平城上皇が 都を再び平城京に戻すことを画策されたが成功せず 都を逃れてこの地に萱御所を営み、上皇の崩御後、皇子阿保親王と 在原業平が後を引き縦ぎ、847年に業平自らが聖観音像を刻んで 開基したのが始まりとされています。別名「業平寺」。
本堂は大仏様式の最後の形を保ち、室町時代に建立されました。
ご本尊の聖観音立像(重文)は業平の作と伝えられています。
極彩色の装飾が剥がれ落ちて白い彩色と木肌が入り混じって見え、ふくよかなお顔立ちが官能的にも感じられるのですが、 頭の両脇の大きなリボンのような飾りが可愛いくて、不思議な魅力を感じる観音さまです。
本堂お参りのあとは、お庭を散策。
新緑に黄菖蒲の鮮やかな黄色が映えて、初夏の爽やかな風が気持ちいい。
来る5/28の業平忌には、多宝塔が特別開扉されます。(法要は11時より)