2026年7月18日土曜日

「南都仏画―よみがえる奈良天平の美―」

かつて「南都」と呼ばれた奈良にうまれた珠玉の仏教絵画「南都仏画」。その南都仏画が一堂に会する特別展「南都仏画―よみがえる奈良天平の美―」が、本日より奈良国立博物館にて開幕しました。

ボストン美術館と奈良博による国際共同企画は、なんと構想約20年!
国内選りすぐりの仏画や仏像はもちろん、ボストン美術館から里帰りした国宝級の作品も一挙公開!
また、明治の神仏分離政策で姿を消した南都の大寺「内山永久寺」の散り散りになった仏像仏画が160年ぶりに邂逅!

開幕前から期待に胸膨らませて待ちわびていた展覧会。
昨日の内覧会にお邪魔して、いまだに胸がいっぱい状態ですが、鑑賞レポも書いておきたいと思います。

HPやポスター・チラシにある案内文「珠玉の仏教絵画」や「なんとうるわしき」という言葉そのままの、珠玉の名品揃いで、美麗でうるわしきものが揃った素晴らしい展覧会でした。

初めて拝見できるものも多く、見せ方にも感動しながら、内覧会の2時間という枠の中で駆け足で鑑賞した中で、開幕前から期待していた3点がやっぱりすごかった!
以下、図録から画像を引用させていただきます。

「刺繍釈迦如来説法図」(国宝)/ 前期(~8/16)展示
飛鳥時代の刺繍の保存状態が大変よく、色鮮やかで
鎖縫(チェーンステッチ)が肉眼でもわかるのです。

そして、薬師寺と興福寺の二つの吉祥天女像
薬師寺「吉祥天像」(国宝)/ 8月2日までの展示

天平の彩りがほぼ当初のまま残っていることや、着衣の文様や薄絹の淡い風合いなどが美しすぎて、立ち去り難い想いでうっとりと眺めていました。
お正月の3ヶ日のみ薬師寺金堂で拝観できますが、肉眼でこれほど繊細な部分を見ることができたかどうか・・・。そもそも信仰の対象としてあるものなので、博物館で見るようにはまいりませんが・・・。

興福寺「吉祥天椅像および厨子」(重文)/ 前期(~8/16)展示
こちらもお正月の7日まで興福寺中金堂で特別公開されていますが、今回はお厨子が出られた吉祥天様のお背中を拝観できること!
図録には背部の画像がありませんが、背中から見るととても肉感的に思えました。截金文様や鮮やかな彩色も美しく残っていて、必見です。

その他の個人的な見どころは・・・
会場入ってすぐのところに、法隆寺金堂壁画を再現して橘三千代の念持仏があり、法隆寺の素晴らしさを再確認したこと。
純粋な仏画だけでなく、仏像や厨子、お堂の内部などに描かれた文様や彩色も取り上げて、展示内容がとても幅広いこと。
たくさんの曼荼羅が出陳していてどれも素晴らしいこと。
展示物の保存状態がとてもよくて、それだけでも見応えがあること。
内山永久寺の「不動明王像および八大童子像」制作の仏師とは別に、彩色をした絵仏師にスポットを当てて、その絵仏師・重命の他作品も展示など、関連する展示の仕方がわかりやすくて奈良博らしいこと。
絵仏師集団のことや南都絵所についても学べること。
・・・などなど、最後は時間切れで春日曼荼羅の展示室はまた次回に拝見しようと思います。

南都仏画―よみがえる奈良天平の美―
会期:7/18(土)~9/13(日)
   前期:~8月16日(日) / 後期:8月18日(火)~
休館日:毎週月曜日と7/21(火)※7/20と8/10は開館
開館時間:9:30~17:00
                   ※毎週土曜日は19:00まで
                   ※8/5~8/7、8/9~8/14は18:00まで 
                   ※入館は閉館の30分前まで
出陳品一覧はこちら 
展示件数:171件(うち国宝19件、重要文化財69件)