2026年2月13日金曜日

奈良県美「奈良のモダン~美術をめぐる人々」

奈良県立美術館で開催中の特別展「奈良のモダン~美術をめぐる人々」を観に行ってきました。(会期は3/15まで・修二会期間中は休みなし)


展示構成は、第1章「近代の息吹~對山楼に宿る人々」と
第2章「華開くモダン~高畑界隈の人々」の2本立てで

第1章では、奈良の旅宿「對山楼」の宿帖を手がかりに、奈良を訪れた文化人たちの足跡が紹介されています。
宿帖から紐解いた構成が、今まであまりこういう視点がなかった新鮮さもあって、とてもよかったです。
横山大観の浄瑠璃寺・吉祥天像の写生画は正面と背面から写しいて印象的。(奈良県美のInstagramに画像有り
また、彫刻家・新納忠之介らが手がけた等身大の百済観音模刻像も素晴らしく、その威厳に満ちた美しさに思わず手を合わせてしまうほど。(県美Instagramに画像
この百済観音模刻像は大英博物館から模造の制作依頼があって造られたものの試作品だそうで、とても試作品とは思えない崇高さを感じて、昨年奈良博で開催された『超 国宝』展を思い出してしまいました。
ちょっと個人的なことですが、37年前に公民館の絵画教室でデッサンと油絵を習っていた間瀬謹平先生の描いた「ウォーナー博士」の油彩画があったこと。とても懐かしかったです。
明治時代の宿帖には、住所・職業・氏名・年齢が書いてあって、今の価値観からは違うことがめずらしく思いました。

第2章「華開くモダン~高畑界隈の人々」では、昭和初期に奈良市高畑の志賀直哉邸で花開いた「高畑サロン」ゆかりの画家たちの作品や、その後に形成された東大寺観音院に集う芸術家たちの作品など。大好きな須田剋太や杉本健吉の作品もあって見応えがありました。
この章のコラムで、浜田葆光と熊谷守一の知らぜらる交流が書かれていたのが興味深かったです。
また、この章では主に県外から奈良に足を運んだり移住した芸術家たちの交流を通して育まれた奈良の近代芸術を知ることができます。

会場では一部撮影可の作品もあり
浜田葆光「水辺の鹿」↑と水島弘一「仔鹿」↓

関連展示は、水木要太郎(十五堂)の絵画コレクション。
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歩いての帰り道、戒壇堂の栴檀の木に実が鈴なりでした。


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奈良のモダン~美術をめぐる人々
会場:奈良県立美術館
会期:3/15まで
休館日:月曜日(ただし2/23、3/2、3/9は開館)と2/24(火)
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)