2025年12月16日火曜日

来年の練行衆発表と開山忌

12月16日 東大寺開山忌
この日に開山堂「良弁僧正坐像 」「実忠和尚坐像」、法華堂「 執金剛神立像」、俊乗堂「重源上人坐像」などが特別開扉されます。

朝の仕事を片付けて、まずは二月堂へ。
御鏡料と灯明料をお納めして坊雑券をいただきます。
釣り紐も新しくなっておりました。


開山堂の良弁椿にはたくさんの花芽がついていました。
修二会の頃が咲き誇る頃でしょうか。
開山堂も法華堂も30分以上並んで拝観し
その後は手向山八幡宮へ御鏡料を納めにまいります。
16日は14時頃に大和士やまとさむらいの宵宮詣があり、神前には鮭の懸物が掛かっています。

その後は俊乗堂へ、重源上人坐像と快慶作の阿弥陀如来立像などを拝観させていただきました。

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そして、開山忌の16日の朝10時。
令和8年の修二会参籠の配役が発表されました。

和上=上司永照・持寶院院住職 
大導師=森本公穣・清凉院住職 
咒師=上野周真・真言院住職 
堂司=池田圭誠・元興寺住職 
北座衆之一=佐保山曉祥・寶珠院住職 
南座衆之一=中田定慧・隔夜寺住職 
北座衆之二=平岡慎紹・上之坊住職 
南座衆之二=清水公仁・寶厳院住職 
中灯=望月大仙・普賢光明寺住職 
権処世界=上司永観・総持院住職 
処世界=鷲尾隆磨・地蔵院徒弟(新入)

練行衆配役の発表を聞くと
もう一気に心はお水取りの世界へ飛んでいきますね。
参籠される皆様のご無事の満行をお祈りしています。

2025年12月15日月曜日

「奈良マラソン」ボランティアの素晴らしさ

「奈良マラソン」でご宿泊のお客様から伺ったこと。
チェックアウトの時に「奈良マラソン」の運営が素晴らしいと褒めて下さったので、メモしておきますね。

ボランティアの方の配置が区間短く、たくさんいらっしゃるので、とてもきめ細かくお声掛けして下さるのが大変ありがたかったそうです。
例えば、「ここから道が細くなりますよ」とか「これから少し坂になりますよ」など。また脱いだものもすぐに回収してくださることや、「ここが最後のゴミ箱です」というアナウンスは、他にこんなことを言ってもらったマラソンはないと。細かなことでも声をかけてもらうことによって、走りながら心づもりができて、それがストレスを感じないことなのではと、べた褒めして熱く語ってくださったので、運営の方に届きますようここに書いておきます。

そしてもう一件、走るボランティア医療スタッフのこと。
写真は東京在住の友人のご主人↓

奈良マラソンでは、登録しているボランティア医療スタッフが50人ほど(医師、看護師、救命救急士)全国から集結して大会をサポートします。

バックパックの中には、数本のOS 1、保温シート、筋肉痛・筋肉疲労用スプレー、各種絆創膏、ゴム手袋、ウエットシート、ビニール袋、簡易人工呼吸器などが入っていて、結構重いものを背負って、フルマラソン走ってサポートされるのだそうです。(宿泊費、交通費は手弁当、バックパックも自前)

こうした安全安心へのきめ細かなサポートを今まで知らなかったので、ご主人について奈良入りした友人とランチしながら聞くことができてよかったです。

おまけの画像>>


マリオのコスプレで走ったお客様より画像いただきました。
2枚目は完走して戻ってこられたお客様。完走記念のバスタオルの図柄が素敵です。

友人とランチしたお店は東向商店街真ん中辺りの2階にあるイタリアン「オステリアユルリ」さん。美味しかったです。

そしてお店を出たらおん祭「大宿所詣」の行列に遭遇。
仕事の関係で大宿所まで行く時間がなかったので、偶然にも出会えて有難かったです。

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夜は、望月大仙師のお話会 「布薩と悔過と礼拝行」に参加。
こちらのお話はまた時間のある時に書きたいと思います。

2025年12月13日土曜日

明日は「奈良マラソン」

明日の奈良マラソンに出場のため、奈良俱楽部も本日は多くのランナーさんで賑わっております。

明日の奈良マラソンでは奈良市内から天理市内のマラソンコースと周辺道路が長時間にわたって交通規制されます。
奈良にお越しの方はご注意ください。(詳細→

今週は、水回りの補修や色々な所用が重なって、平日5日間もお休みをいただきましたが、今日からまたお客様をお迎えするべく気持ちを新たにしているところです。
お出かけも多かったのでパソコンに座る時間が取れずブログの更新も滞ってますが、またボチボチと書いていきますのでよろしくおねがいします。

画像は奈良俱楽部のHPの写真でもお馴染みのお花ユーフォルビア。
クリスマスシーズンにお花屋さんに並ぶとつい買ってしまいます。

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この数日のお出かけ記録はInstagramにpostしています。

「女将の会」の勉強会@セトレならまち、そして「なら工藝館」で開催中の特別展「知られざる奈良一刀彫の始祖 岡野松壽」を、勉強会終了後に岡本先生に解説していただきながら鑑賞したこと。こちらは内容をもう少し詳しくブログに書きたいと思っています。
鹿寄せのお当番と春日若宮先参りのこと
食べ歩き記録「ビストロヨシムラ」
奈良仏師 折上稔史先生の干支を彫るWS

個人のお出かけ記録になっていますが、よろしければご覧ください。

2025年12月9日火曜日

「天理参考館」と「天理図書館」

施設の方にご案内いただける機会があり「天理参考館」と「天理図書館」に行ってまいりました。

「天理参考館」は今夏に奈良博で、奈良国立博物館開館130年と天理大学創立100周年を記念して、出陳物のほぼすべてが参考館の展示物という特別展「世界探検の旅 ―美と驚異の遺産―」が開催されたばかり。

2回鑑賞しましたが(ブログ内記事 )鑑賞時間2時間では足らないくらいの充実した内容で、奈良博に来ているのは参考館の収集品のほんの一部と伺い、いつか本丸に行かなくてはと思っていました。

こちらもすべて写真撮影OKで、つい撮ってしまいますね。

台湾には天理教の布教で訪れることが多く、昭和初めに収集したものが多く揃っています。


台湾の先住民族の物も多く。
解説を聞いてこそわかる物もあり、興味がそそられます。

右から2つめの大きな壺は唐時代の物。
パプアニューギニアの精霊たちの森
奈良博の展示コーナーを思い出す懐かしい一場面です。
ブラジル移民の方のパスポート↑かつてのパスポートには顔写真がなく、ほくろや身長などの身体特徴が細かく書き込まれているのです。
明治5年、鉄道開業当初の乗車券は日・英・仏・独語で印刷されています。とにかく小さな細かいものまでマニアックな品揃えで、特に鉄道関係のものはほぼすべて揃っているようです。
埴輪や土偶の品揃えも超一級揃いです。

富雄丸山古墳出土の三角縁神獣鏡!

奈良博でもお目にかかりましたね↑↓

中央には正倉院御物にもあるガラス碗↑
何より目を引いたのはこちら↓
これ、何だと思いますか?
頭と四肢を切り取ったヒツジの胴体をふくらませて袋状にし、それを並べて木枠をはめこんだ筏なのです!
黄河上流域に暮らすチベット族が使っていたそうで、動物を浮きとして利用するなんてびっくりでした。

こちら↑は11/26に天理の銀杏並木を見に行った時に撮影したもの。
並木道から建物の向こうに廻ると正面入り口があります。
天理参考館についての詳細は公式サイトをご覧いただくとして
30万点にも及ぶ収集資料の中の3000点の展示、とにかく圧巻でしたので、機会がありましたら是非お訪ね下さい。

参考までに・・・当日ご一緒した、平川理恵さんのVoicyや、友松洋之子さんのチャンネルでも天理参考館について取り上げていらっしゃいます。

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そして「天理図書館」もすごかった!
蔵書約150万冊!このうち国宝6点、重文88点!(詳細
蔵書の内容もすごいのですが、実は建物自体の素晴らしいこと!
図書館内は撮影不可でしたので資料↓掲載の写真からご紹介します。


扉を開けると正面ホール。階段の手すり、出納台、書庫扉の枠などには大理石が使われて重厚な雰囲気を醸し出しています。
天理図書館は開架式ではなく、閲覧したい資料を申請して出してもらいます。資料閲覧についてはこちらをご覧ください。
閲覧室は一般の者も自由に利用できます。何とも素晴らしい閲覧室で、ここには開架書架もあり自由に閲覧できます。
建物を囲む風景もまた素晴らしくて
自然豊かな大学構内を散策するだけでも楽しいでしょうね。
機会があればこちらも是非お訪ね下さい。

2025年12月8日月曜日

「おん祭」12/15~12/18の諸神事と関連情報

 大和一国を挙げての一大祭礼「春日若宮おん祭」。

月日が流れるように過ぎて行き「おん祭」まで一週間となってしまいました。毎年ブログに書いていますが、今年も「おん祭」諸神事のタイムスケジュールを記しておきます。(印が過去記事です)

◇12/15 10:00少し前頃「一の鳥居に御神木かけ」

「おん祭」が終わると、一の鳥居の御神木は北側のみになります。
その顛末についてはブログの過去記事を参照下さい。

◇12/15 10:30 「椎木の薦上げ式しぎのこもあげしき 大宿所出発」

餅飯殿センター街にある「大宿所」を、薦をつくった大和郡山市椎木町の方たちが10:30に出発して、神様がお遷りになられる「お旅所」まで担いで奉納されることを「椎木の薦上げ式」と呼んでいます。
(参考までにお旅所御假殿についてはこちらもご覧下さい。)

◇12/15(餅飯殿センター街 大宿所)
13:00  大宿所詣 渡り神子行列  (12:45~JR奈良駅出発)

14:30  御湯立 
16:30  〃
18:00  〃

17:00  大宿所祭


◇12/16(春日大社若宮神社)
14:00頃 大和士宵宮詣(手向山八幡宮にもお詣り
15:00頃 田楽座宵宮詣
16:00  宵宮祭

◇12/17(お旅所・参道)
0:00  遷幸の儀        
1:00  暁祭(お旅所) 
     暁祭での神饌のこと

9:00  本殿祭(春日大社)
10:00前  田楽奉納(初宮神社)
12:00  お渡り式出発    

12:50~13:50 南大門交名の儀 

13:00~14:30 松の下式 

13:00~ 競馬 

埒明け 

14:30~ 稚児流鏑馬
大名行列 
14:30~お旅所祭
15:30~22:30 
神楽・東遊・田楽・細男・猿楽・舞楽・和舞など神遊   
 
22:30~ 還幸の儀 

◇12/18 
13:00 奉納相撲(お旅所前)

14:00 後宴能(お旅所)


※時間はあくまでも目安です。
早くなったりすることもありますのでご注意下さい。
また、奈良の冬は底冷えが厳しいです。
防寒対策、特に足元などをあたたかくしてお出かけ下さい。