2025年7月4日金曜日

春日大社「究極の国宝 大鎧展」

春日大社国宝殿で7/5から開催の特別展「究極の国宝 大鎧展」。
前日の内覧会に行ってきました。 


鎧兜や甲冑については、恥ずかしながら専門的なことは何も知らなくて、でも「国宝」好きで、美しい工藝品は貪欲に目に焼き付けたいという思いから、たっぷりじっくり鑑賞させていただきました。

内覧会でご挨拶があった花山院宮司のお話や、入場までの待ち時間に学芸員の方から説明もあり、この展覧会の凄さを予備知識として頭に入れました。

まず全国の国宝甲冑類の半数の9領が集結する空前絶後の大鎧展だということ。
中でも春日大社の国宝《赤糸威大鎧(竹虎雀飾)》と青森県・櫛引八幡の国宝《赤糸威鎧(菊一文字の鎧兜)》が通期60日間に渡って史上初めて並列展示されること、もう今後その機会はないのではと言われるくらい貴重な展覧会。

また、南朝再興を願いながら、1457年に暗殺された「自天王」(尊秀王、北山宮)の遺品とされる川上村所蔵の「 縹糸威筋兜はなだいとおどしすじかぶと 」(重文)が、7/19〜21と8/28〜9/7の期間限定で公開されるのも話題になってます。

学芸員の方は、豪華絢爛な飾金物の超絶技巧の素晴らしさを是非見てくださいとお薦めされていました。
特に竹虎雀と菊一文字の彫金の繊細さやデザイン性など。
長寿の印の菊は小さくて丸くて一つとして同じものがなく、また春日大社が持つもう一つの国宝の梅鶯の飾金物は竹虎雀よりも繊細だとか、義経伝来の籠手の蝶の羽のデザインの繊細さなどを見所として教えていただきました。
会場では割と至近距離でじっくり鑑賞でき、本当に眼福の数々で、鎧の名品で歴史が辿れるといっても過言でない展覧会でした。

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国宝殿1階は写真撮影可のエリアで 
こちら↑は「屋島合戦図屏風」義経の鎧兜姿を見ることができます。
凸版印刷制作の3D映像↑からは、竹虎雀の肉眼ではわからないようなところも見ることができます。
江戸時代に甲冑師に描かせた「春日社宝倉鎧四領図式」↑
竹虎雀が詳しく描かれています。
鼉太鼓の真ん中に、中国の甲冑をモチーフにした舞楽装束が↑

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この展覧会ではゲームのモンスターハンターとコラボして色んなグッズが販売されております。 こんな撮影スポットもありますので↓

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帰りは 御本殿にお参りして、子鹿や緑の木々に癒されておりました。



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鎧兜の全てがわかる内容がつまった図録もいただきました。
会期中は奈良倶楽部のラウンジでご覧いただけます。

究極の国宝 大鎧展ー日本の工芸技術の粋を集めた甲冑の美の世界ー
会場:春日大社国宝殿
会期:7/5~9/7 ※8/4~8/8は前後期展示替えのため休館
時間:10時~17時(16:30受付終了)
入館料:一般1500円/大高生1200円/中小生500円
関連イベント(要申込/会場:感謝共生の館/時間:13時~15時)