2025年5月31日土曜日

心のビタミン♬

館内に生けたお花の写真を時々SNSに投稿して、それが自分の好きな花ばかりだと、一人で悦に入っては心の中で喜んでいます。




そんな私の心中を言い当てられたような、「花は心のビタミンですね~」というコメントを素敵な先輩からいただいた今朝。

そうね~、お花は私の「心のビタミン」ね~と相槌打ちながら
実家の裏庭で摘んだ花だから余計にそう思うのかもしれませんが
心を満たしてくれるものがあって良かったなぁと思うのです。
そういえば、愛犬も心のビタミンですね。
そして、他にもビタミンのような心の糧となるもの、心を満たしてくれるものをいっぱい持っているなぁと、あれこれ思い浮かべています。

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奈良への旅がビタミンの方から、素敵なカレンダーが届きました。
2009年より奈良を旅して、お気に入りの風景は奈良の桜の季節。
奈良俱楽部近くの「おかっぱ桜」の開花情報をお尋ねのご縁から、お手製カレンダーや桜の写真パネルなどを送ってくださるという交流が続いています。



奈良旅DAISUKI!」というHPで、奈良を旅した情報を発信してらっしゃいますので、よろしければ是非ご覧くださいませ!

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金曜日の夜、お出かけのお客様が帰ってこられるのを待ちながら、このブログを書いています。
朝から万博にお出かけの連泊のお客様が「インド館で入場40万人目の来場者として表彰されました~」と、とても嬉しい報告をして下さって、「お客様の喜び」も私の仕事への励みや糧になっていると再認識。
お客様の楽しい嬉しい気持ちはこちらにも伝播して、仕事を通してお福分けをいただけるのも「心のビタミン」になっています。
40万人目来館記念プレゼントを撮らせていただきました。
とてもいい記念になって素敵ですね!おめでとうございます!

2025年5月30日金曜日

法華寺へ*

5月27日 法華寺へ。

「法華寺御流いけばな展」の日にちを1日間違え来てしまいました。
でも久しぶりの法華寺境内を堪能しましたよ。 

まずは本堂へお参りして、お守り犬(第45世法華寺門跡・久我高照画)のあしらわれた一筆箋や封筒や便箋などを購入。
(一緒に写っているお守り犬は奈良博向かいの骨董屋「友明堂」さんでずっと昔に買ったものです)


茅葺屋根の光月亭では、お茶のサービスもあり自由に休憩できるようになっていました。



光月亭からはお茶室も見えます。

「華楽園」で満開だったブラシの木。

ケムリの木(スモークツリー)とブラシの木。
ヤマアジサイ↑や、ヒメシャラ↓
花の時期は終わってましたが、「華楽園」内にはたくさんの種類の椿が植えてあり、その中には五色椿や糊こぼしのプレートのついた椿もありました。

 6/10まで公開中の名勝庭園。


この中に後水尾天皇ゆかりの椿があると、東大寺橋村管長の講座でお聞きして、その椿を探してみたのですが、花の時期が終わっていて結局わかりませんでした。 
「華楽園」の色々な種類の椿も見たいので、これは是非来年の椿の時期に再訪せねばと誓うのでした。

その他に、ちょうど慈光殿の公開時期だったみたいで、初めて中に入り、収蔵されているものを拝見しました。ただいま奈良博にお出ましの「国宝阿弥陀三尊及び童子像」も普段はこちらにいらっしゃるのですね。たくさんのお宝に歴史の重みを感じます。

※法華寺では、光明皇后ご命日(6/7)に合わせて
6/5~6/10の期間に「国宝十一面観音菩薩立像」が特別公開されます。

2025年5月29日木曜日

6月のお出かけ情報②~前半の伝統行事案内

 6月前半の伝統行事のご案内です。


◆6/1 11:00 大和神社高龗神社例祭
水の神様である高龗たかおおかみ神社の御例祭。
水は商いにも通じ商売繁盛と辰年生まれの出世開運も祈願する。
問合せ:0743-66-0044

◆6/1  13:00  弘願寺「歯がため地蔵祭」
問合せ:0746-32-3855

◆6/1 「今里の蛇巻き鍵の蛇巻き
問合せ:0744-33-4560(田原本まちづくり観光振興機構

◆6/4 丹生川上神社「水神祭」
全国より水を生業とする多数の崇敬者が参集し
水の神様に感謝、事業の発展、繁栄を祈願する祭
問合せ:0746-42-0032

◆6/5 「シャカシャカ祭り
問合せ:0744-21-1115(橿原市役所観光政策課)

◆6/5~6/6 唐招提寺「開山忌舎利会」
問合せ:0742-33-7900

◆6/7 11:00~ 金峯山寺高祖会大法要
問合せ:0746-32-8371

◆6/7 龍泉寺三宝院門跡花供入峰
14:00頃 龍泉寺にて柴橙護摩
問合せ:0747-64-0001

◆6/7 10:00~ 談山神社鏡女王墓前祭」(境外・忍阪鏡女王墓前)
◆6/8 11:00~ 談山神社鏡女王祭
問合せ:0744-49-0001

◆6/9 安倍文殊院「ウォーナー博士報恩供養会」
問合せ:0744-43-0002

◆6/13 弘仁寺「黄金こがねちまき会式」9:00~
黄金色の紐で結んだ厄除けのちまきを
ご本尊虚空蔵菩薩に供え五穀豊穣を祈願する。
ちまきには家内安全無病息災の功徳があるといわれています。
14:00~ 柴燈大護摩
問合せ:0742-62-9303

◆6/15 14:00 大安寺青葉祭り弘法大師誕生会
弘法大師空海の誕生を祝う法要です。
問合せ: 0742-61-6312 

2025年5月28日水曜日

6月のお出かけ情報①〜特別公開ご案内

 6月に行われる特別公開のご案内です。


<<公開中の秘宝秘仏は・・・>>

◇〜6/10 法華寺国史跡名勝庭園特別公開
問合せ:0742-33-2261

◇~6/29 岡寺 「本堂内々陣お扉特別開扉
問合せ:0744-54-2007

◇~7/6 長谷寺本尊大観音尊像」「寺宝」特別公開
問合せ:0744-47-7001

◇~7/6 壷阪寺 
二大塔同時開扉」「壷阪観音お身拭い特別参拝
問合せ:0744-52-2016

◇〜9/30 おふさ観音秘宝生き人形特別公開
問合せ:0744-22-2212

◇~12/21 松尾寺「日本唯一の舎人親王像」
問合せ:0743-53-5023 

<<今月から始まる特別公開は・・・>>

◇6/1〜6/15 東明寺「薬師瑠璃光如来坐像」特別開帳 
問合せ:0743-52-7320

◇6/1〜6/30 矢田寺 「地蔵菩薩立像」「 閻魔堂」開扉 
問合せ:0743-52-3871

◇6/1〜7/31 談山神社秘仏談峯如意輪観音」8:30~16:30
談山神社に残る唯一の仏像。
問合せ:0744-49-0001 

◇6/1~8/31 當麻寺中之坊「江戸時代の版木」
問合せ:0745-48-2001

◇6/1〜8/31 安倍文殊院金閣浮御堂 夏の寺宝展」9:00~17:00
問合せ:0744-43-0002

◇6/5~6/7 唐招提寺御影堂・鑑真和上坐像特別公開
問合せ:0742-33-7900
※個人は予約不可、当日配布の整理券(1時間に150枚)で入場
・6/5(月)10時~16時(9時からは献茶式出席の方のみ)
・6/6(火) 9時~16時(法要のため14時~15時は人数制限あり)
・6/7(水) 9時~16時
※いずれも最終受付は15時まで
※特別拝観料 大人1000円/中高生400円/小学生300円 (別途要入山料)

◇6/5~6/10  法華寺国宝十一面観音像特別開扉」9:00~16:30
問合せ:0742-33-2261

◇6/6 9:30~16:30 秋篠寺「大元帥明王像特別開扉」
問合せ: 0742-45-4600
・御朱印は無し・お香水授与は有り・当日のみ拝観料1000円


◇6/6 9:30~16:30 常光寺「歓喜天」特別開扉 
問合せ:0742-45-3272

◇6/8 浄瑠璃寺「三重塔 薬師如来坐像特別公開」
問合せ:0774-76-2390

◇6/12〜8/11 喜光寺宇賀神特別開帳」9:00~16:00
※7月の土日祝は7:00~16:30(受付終了は30分前)
問合せ:0742-45-4630 

◇6/16 當麻寺中之坊「導き観音」特別開帳13:30~15:00
問合せ:0745-48-2001

◇6/23 大安寺「秘仏馬頭観音立像」特別開扉8:00~16:00
問合せ:0742-61-6312

2025年5月27日火曜日

興福寺五重塔「修理奉賛 散華写経」

興福寺五重塔保存修理現場見学会」でいただいたパンフレット
一緒に入っていた「修理奉賛 散華写経」の封筒の中には
『法華経』方便品の四句二十文字が書かれた散華と二枚の写経紙。
一枚は散華の形を印刷したもので、住所・氏名と祈願内容も書きます。こちらは毎月一日の中金堂月例法要に際し、ご本尊・釈迦如来様にご祈願していただけ、興福寺で永久保存してくださいます。
もう一枚は蓮弁の形に打ちぬかれた散華で、こちらは修理完了のあかつきに実際に散華して仏さまを供養されるもの。

先日の「奈良のトビラ」4月のマンスリーイベントに参加した際にもいただいたので、早速お写経をして興福寺さんへお納めしました。
ご奉納は郵送で、志納料2000円は振替用紙でお送りでき、引き続き散華写経を希望の場合は振替用紙の通信欄に必要部数を記入すると送って下さいます。
ということで、これから毎月少しずつですが、散華写経で五重塔の令和修理に結縁いただければと思っています。

2025年5月26日月曜日

五重塔保存修理現場見学会

5月24日 
興福寺五重塔の保存修理現場見学会に行ってきました。

当日はあいにくの雨。興福寺に着いて、素屋根ですっぽり覆われた五重塔を間近で見上げて、そのとてつもない大きさに、どきどきわくわくしながら参加させていただきました。
素屋根の中は1階から6階まで階段で自由に上り下りでき、1、3、6階では県文化財保存事務所の方から5分程の解説を聞くことができます。

とにかくまずは6階まで上がって説明を聞こうと、一気に階段を上りましたが、ここまでで36mほどあるらしくビルだと12~13階の高さです。

6階は五重の屋根の下になり、ここから見る眼下の景色はネット越しでも感動してしまうし、すぐそこの高さに相輪や水煙を見ることができるのも何とも不思議で有難いことでした。

説明を聞きながら、避雷針のなかった時代に役に立ったものがあると伺いました。それは雷除けの護符!
6階では避雷針と避雷護符の扁額も見ることができました。

ちなみに、五重塔は奈良時代の730年創建、それから5回の焼失(そのうち3回は落雷で)と再建を繰り返し、最後(6代目)は室町時代の1426年に再建され来年で600年になります。

明治期に避雷針が設置されるまで500年近くも火災を免れているのは、この避雷護符が護って下さっていたからと(実は2度落雷はあったものの焼失はしなかった)、そのようなお話を伺いました。

それにしても、間近で見る屋根瓦や木部の傷みや損傷が激しいです。
今回は明治時代に屋根瓦の葺き替えや修理をしてから120年ぶりの大修理で、今回も解体修理はせずに屋根瓦の全面葺き替えと、屋根の重さで破損した木部(大斗)の取替などを中心に行われます。

今年の夏までには瓦を全部外す予定だそうで、工事終了は令和16年3月予定。(それまでに何度か現場見学会を開催されるようです!)

実際に修理現場を間近で拝見して、保存修理の必要性と、先人が残してくれた文化財を未来に繋いでいくことの大切さに思い至りました。

最後に、保存修理工事の安全とご無事を祈りますと共に、「修理奉賛 散華写経」について、次のブログでご紹介したいと思います。(続く)

2025年5月25日日曜日

なら学舎「お水取り見聞録」


6月の「なら学舎」は「花澤茂人記者のお水取り見聞録」を開催!
千葉県出身の花澤さんは毎日新聞記者として赴任した奈良で、伝統仏教や歴史文化財にはまりました。それから約20年。わけても東大寺お水取りに熱い視線を注ぎ続けています。  
今回はその取材成果の一端を語っていただきます。
 
◆日時:6月15日(日)13:30~15:30(開場13:15)
◆会場:ホテル尾花会議室
◆定員:当日聴講=30人(先着順) 動画視聴=30人
◆料金:当日聴講=3000円 動画視聴=2500円      
※動画は当日聴講者も含めて6/18〜7/17の期間まで視聴できます。
◆締切:6月14日午後2時まで
◆問合せ:「なら学舎」小滝ちひろ
メール:chihirokotaki@gmail.com / 電話:090-7575-4179
◆申込:こちらから

2025年5月21日水曜日

春日大社旬祭講話と「神庭」

春日大社・萬葉植物園に新しくできた施設「藤霞殿とうかでん」の南側に「神庭しんてい」と名づけられた庭園が完成し、5/17より一般公開されています。

5/21の旬祭に参列し、神職の旬祭講話を拝聴した後に、萬葉植物園へ行ってきました。

「神庭」の前に先に完成していた「藤霞殿とうかでん」が奥に見えます。

春日大社駐車場付近にかつてあった「五箇屋ごかのや 」と呼ばれる仏教施設。そこでは、春日神に僧侶が国家安泰などを祈願していました。
「五箇屋」は神仏分離令で失われましたが、こうした歴史的経緯を踏まえ、「藤霞殿」を神仏習合の祈りを捧げる場として活用していくそうです。(建物内部は通常非公開で高級宿泊施設としても活用されます)
「藤霞殿」入口↑
右側にお茶室が、建物左にお風呂があり、その高低差は4m。
寝殿造りの建物の内部は書院造りで畳敷だそうです。
そして、こちらが「神庭」
建物から見て、ご神体山の御蓋山などが描かれた「春日宮曼荼羅」の世界を石や砂を使った「枯山水」で表現しています。
広さ約千平方メートルで一面に白砂を敷き詰め、一筋の表参道の奥に御蓋山と春日山を表す2つの築山を配置。境内周辺で採掘した三笠安山岩を組んで春日の神様を表現し、「春日宮曼荼羅」の世界が造られています。監修は作庭家で造園学者の尼﨑博正氏。

萬葉植物園に入園すると神庭を見ることができますが、「藤霞殿」から見える「春日宮曼荼羅」の世界と違って、それを横から拝見する形になります。もう少し近くに行ければいいのですが・・・。

などと思っていたら、6/7に尼﨑博正先生の講座が行われます!

詳細は春日大社HPのこちら
講演後に現地庭園の見学もありますよ。

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そしてタイムリーなことに5月の旬祭講話は、「藤霞殿」や「神庭」をつくる上で春日大社として関わってこられた北野権禰宜のお話でした。

「建物と庭ー建築物と修景の関係についてー」

尼崎先生がお庭を作っていく前に土台を作る仕事、地形などからそれをどこにつくるかなどを選定する仕事を担当された北野権禰宜のお話は、少し裏話的なこともあって非常に興味深いものでした。

講座のお話は円窓亭の移築から始まり、移築する場所は円窓から植物園内の池が見える場所を選定。この場所と有機的に繋がるものとして庭や庭を見る建物を作っていくことになったそうです。

建設が始まるまでの前段階の諸手続きや、発掘調査にも話が及びました。春日大社には古地図がたくさん残っていて、この辺りからは何も出ないことがわかっていても、何か出ると発掘調査が入って建設が遅れるので、スタートで何事もなく進んでよかったこと。

地盤を改良して基礎をつくる。雨でも建設できるように素屋根を作る。

天井材に使った春日杉は、ご造替の折に国宝殿を建てるために伐採した杉や檜を乾かしてもらっていたのを使用できたこと。

天井裏の空調や防火設備など快適に過ごすために必要なものでもパッと見てどこにあるかわからないような仕様を考える・・・等々。
神庭の地面下にも排水管が設置。
春日宮曼荼羅で描かれている春日の神様を表している景石はすべて境内から持ってきたもの。参道の石は県内御所市から。
搬入された石から細長い石を手作業で選別して小端立こばだて仕上げで木槌でたたくなど、お話を聞かないと知り得ないことなどがたくさんあって、勉強になりました。



竣工後の「神庭」、建物側から見た様子です。

綺麗な空間をつくる手段として、庭を造る・建物を造る。
景色と建築物との関係について示唆に富んだ講座でした。